チリの湖が突然消滅

2007年に、チリ南部のパタゴニア(Patagonia)地方にある大きな湖が、突然消滅したそうです。
この湖は、首都サンティアゴの南東約2000kmにあるベルナルド・オヒギンス国立公園(Bernardo O’Higgins National Park)の中にあった氷河湖です。
3月には存在が確認され、広さは、約1k㎡、深さ約30mで、サッカーのピッチ約10面分に相当する湖だったそうですが、5月27日に森林公社の公園レンジャーが定期パトロールで訪れたところ、消えていたそうです。
氷塊が底に点在していたほか、複数の亀裂が走り、湖に流れ込んでいた川も干上がっていたそうです。

(1)チリの気候とパタゴニア
チリは南北に大変長細い国なので、北の方から順に
①砂漠気候
②ステップ気候
③地中海性気候
④西岸海洋性気候

と気候が違っています。
気候は幅広く、ラパ・ヌイ島(イースター島)の亜熱帯から、国土の北三分の一を占め、世界で最も乾燥した砂漠とされるアタカマ砂漠、中央部の肥沃な渓谷地域、そして元々は森林に覆われていた、湿度は高いが寒い南部、ツンドラ気候が広がる最南部に大きく分けられています。
渓谷地域は地中海性気候に似ており、チリの主要輸出品目の一つである果物の栽培や、最近輸出量が増えてきたワインの生産に適しています。
そして、南緯40度以南はパタゴニアと呼ばれ、沿海部は典型的なフィヨルド地形が形成されています。
パタゴニアを特徴付けるのは氷河です。
数は大小50以上あると言われ、その規模は、南極、グリーンランドに次ぐ量といわれています。
それだけでなく、年間の降水量は5000mmを超えるといわれています。
このため北海道並の気温であるにも関らず、大規模な氷河が多数形成されているのは、この大量の雨の供給があることによるものです。

(2)湖の突然消滅した原因
さて、パタゴニアの大きな湖が、突然消滅した原因ですが、
①4月に、隣接しているAysen領域で起こった地震で出来た地下or氷の割れ目に流れ込んだ説
②流れをせき止めていた氷河が崩れ、「氷河湖決壊洪水」(GLOF)と呼ばれる水の急流となり流れ出した説
の2説が考えられていました。
チリ南部では2007年に入り、小規模な地震が数多く観測されていたのですが、科学者チームが現地視察し、湖をせき止めていた氷河や堆積物が増水などの水圧により決壊して水が流出する「氷河湖決壊洪水」が原因との見方を明らかにしました。
その原因として、温暖化による氷河の融解と、地震による氷河の破壊の可能性が上げられ、科学者の1人は、気候変動が影響していると指摘しています。
「氷河湖決壊洪水」は、ヒマラヤ地方では、過去に何度も確認されています。
氷河専門家のAndres Riveraさんは「パタゴニア地方の特に湖が多い地域では頻繁に起こる現象であり、別に不思議だとは思わない」と語っています。



































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