恐竜の化石について

最近は、恐竜の化石の話題が多くなっています。

(1)最近見つかった恐竜の化石
①岩手県久慈市の化石
今年の3月29日に、岩手県久慈市小久慈町の中生代白亜紀後期(約8500万年前)の地層から、小型の肉食恐竜ティラノサウルスのグループの「コエルロサウルス類」の後ろ足指の骨とみられる化石が発見されました。
早大国際教養学部の古生物学専門の教授の平山廉さんは、「すり減りやすい指の骨が良い保存状態で見つかるのは珍しい」と言っています。
この地層からは、2010年7月に翼竜、2012年3月に大型草食恐竜の竜脚類など多くの化石が見つかっており、今回の肉食恐竜の化石は久慈地域の当時の多様な生態系を示す史料として注目されています。
「コエルロサウルス類」は、先に述べたように白亜紀に、主に北半球で繁栄し、体長は50cm~15mとさまざまで、鳥の祖先とも言われ、発達した後ろ足で歩行し、全身は羽毛で覆われていたとされています。
②鹿児島県薩摩川内の化石
2月19日にも、鹿児島県薩摩川内(さつませんだい)市の離島、下甑島(しもこしきじま)で、約8千万年前(中生代白亜紀後期)の地層から、角竜類(つのりゅうるい、草食恐竜)の仲間、「ケラトプス類」の歯根の一部の化石が見つかっています。
「ケラトプス類」の化石はウズベキスタン、中国に次ぐアジア3例目で、日本では初めてです。
「ケラトプス類」は、大きな角を持つトリケラトプスが有名です。
③兵庫県篠山市の化
兵庫県篠山市でも、白亜紀前期の地層「篠山層群」下部(約1億1200万年前)から平成19~20年に哺乳類の下あごの骨の化石(長さ約2.5cm)など4点が発見されていました。
3月29日のニュースでは、この化石が新属新種の真獣類と認められ、学名が「ササヤマミロス・カワイイ」に決まったと発表され、英国王立協会紀要の電子版に掲載されました。
丹波竜などが見つかっている「篠山層群」で発掘された化石の生物に正式な学名が付くのは初めてのことだそうです。

(2)恐竜の化石の出来るまで
今は、ブームのようになっている恐竜の化石ですが、どこでも見つかるわけではありません。
化石が見つかる場所は、生き物が土砂に埋もれた状態の時に、細菌やバクテリアに分解されにくい状態がまず必要です。
つまり、何千~何万年という長い時間、その状態におかれない限り、生物が化石になることはないと思います。
最も化石になりやすいのは、海底に棲む硬い殻を持った海の生物です。
化石のほとんどは、海に棲む貝などで、逆に陸上の生物などは非常に稀少なものです。
化石は土砂の中に埋まることにより化石になります。
そして、土砂が堆積するのは海底や湖底です。
化石はそのような環境で堆積した土砂が作った地層からしか見つかりません。
そして、地層はどこにでもあるわけではなく、昔、水があった場所にしか存在しません。
その上、地層は放っておけば地表の土砂に埋まり、逆に地表に長い間出ていれば風雨によって浸食されてしまいます。
つまり、化石になる条件として、
①海に貝などの生き物が住んでいることが前程です。
②そして、やわらかい部分は腐り、硬い貝のからや骨などは残ります。
③その上へ堆積物がたまります。
④その土地が地殻変動によって、持ち上がり、地表に出ます。
⑥上にのった堆積物の重みで、ぎゅっとかたまり、堆積岩となります。

おおよそこのような過程になると思いますが、このような条件で化石になると推定されています。

(3)化石からわかること
このように、いろいろな条件をクリアして見つかった化石ですが、この化石からわかることもあります。
まず、化石は、示準化石と示相化石に分けられます。
①示準化石・・・・地質の時代や年代を推定するのに役立つ化石のことです。
・三葉虫の化石→古生代
・アンモナイトの化石→中生代
・ナウマン象の化石→新生代など
②示相化石・・・過去の自然環境を知るてがかりとなる化石のことです
・アサリやカキの化石(当時は、浅い海であったことがわかります)
・サンゴの化石(当時は、温かい水温が25℃以上のきれいな、浅い海であったことがわかります)
・カエデやエゾマツの花粉の化石(寒冷な気候であった)など

(4)愛媛県の化石
地層は、その地層の形成された年代がありますが、恐竜のいた時代は「中生代」になります。
岩手県久慈市も、鹿児島県薩摩川内も、兵庫県篠山市もすべて「中生代」です。
愛媛県にも分布している、砂岩・泥岩が主体の「和泉層群」(中生代白亜紀後期 約7千万年前)では、アンモナイトや貝類またウニやカニ・エビなどの多彩な生物群の化石が産出されています。
兵庫県洲本市では、ハドロサウルス科(ランベオサウルス亜科)恐竜の歯骨(下顎の骨)や頸椎(首の骨)などの化石が発見されています。
愛媛県では、宇摩郡土居町仏崎の海岸で巣穴の化石がみられます。
この化石は、「和泉層群」の砂岸層中にあり、仏崎から荷内にかけての海岸では、波がつくった規則的な峰と谷からなる構造・漣痕(れんこん)(リップル)が観察でき、白亜紀に絶滅した二枚貝・イノセラムスなどの化石も見つかっています。
この「和泉層群」も堆積岩ですが、化石は堆積岩に限っています。
そして堆積物からわかることとして、
①礫岩が多い地層
その当時は、水の流れがはげしかったと考えられています。
場所は、海岸線や川岸などです。
②泥岩が多い地層
その当時は、水の流れが緩やかであったと考えられています。
海岸線からはなれたところや水の流れの弱い湖などです。
スポンサーサイト
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR