伊是名海穴の海底熱水鉱床

今日のニュースでは、沖縄本島沖の「伊是名海穴」(いぜなかいけつ)と呼ばれる海底下で、金属が堆積した「海底熱水鉱床」の地層を新たに確認したことが分かったそうです。

調査地点は那覇市の北西約130kmの排他的経済水域です。
水深約1600mの海底面は、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が、平成20年度より経済産業省から委託を受けて、海底熱水鉱床調査をしていました。
その結果、海底面付近の鉱床は、亜鉛、鉛、金等に富む硫化物があり、資源量は340万トン程度(平均品位銅:0.33%、鉛:2.52%、亜鉛:7.25%、金:2.63g/t、銀:216g/t)と算定していました。

また、去年の8月から9月にかけて、海洋調査船「第七開洋丸」(499トン)を使い、沖縄県久米島や鹿児島県沖永良部島周辺海域の海底調査を行っています。
魚群探知機や音響測深機などによる観測の結果、久米島西方海域で、直径数kmのカルデラ地形をもつ海底火山を複数発見しています。
その一つのカルデラでは、活発な火山活動を示す、海底噴出口から立ち昇る熱水のプルームや海水の濁りなどを確認し、噴出口の構造物の破片とみられる硫化水素臭のする試料も多数採取したそうです。
そして、去年の12月13日に、沖縄県久米島西方の海域で、これまで知られていなかった海底火山とカルデラ内での海底熱水活動域を発見したと産業技術総合研究所が発表しています。
付近には同様なカルデラをもつ海底火山が複数存在しており、熱水活動により形成されたマンガン酸化物も採取された。海底資源として有効な海底熱水鉱床が存在している可能性もあることから、引き続き海域の調査を進めていました。

以前の調査で使用された鉱物資源探査船は、「第2白嶺丸」と言い、就航以来30年が経過し、深海用ボーリングマシンは、海底下では最大で20mしか掘削できなかったそうです。
でも、今回の調査は、平成24年2月から新たに運航を開始した海洋資源調査船「白嶺」を使用したことにより、調査技術が向上し、深部掘削調査の結果、海底面下30mより深い深度に、相当大規模と推測される海底熱水鉱床の新鉱体が存在することを確認しました。
これにより、沖縄海域及び伊豆・小笠原海域全域での概略資源量(鉱石重量)5,000万トンを上回る資源量が日本の排他的経済水域内に分布する可能性が出てきました。
「白嶺」での、今年1、2月に掘削した9孔(掘削長391m、平均50m)の深部掘削の結果では、ボーリング孔で、海底下42.8mから47mまでと、別の孔で、35.5mから48.7mまでの硫化鉱の存在が確認でき、海底面下30mより深い深度に海底熱水鉱床が確認されています。
発見された新鉱体は、今回の掘削調査では掘削孔が鉱体の下限を突き抜けていないためその厚みは判明していません。
「白嶺」は、最大水深2,000mの海域でも、海底下400mまで掘削可能な船上設置型掘削装置(ボーリングマシン)等の大型探査機器や、潮流の早い海域でも安定して調査を行うことができる自動船位保持装置を備えています。
今後、引き続き、「白嶺」を用いた深部掘削調査を行い、新鉱体の詳しい産状や鉱石の化学組成を詳しく調査するとは思いますが、新興国の成長で、電線の材料になる銅やバッテリーに使う鉛の需要が増えるのは確実です。
3月には、愛知県及び三重県沖で次世代資源「メタンハイドレート」の天然ガス産出試験に成功するなど、最近は豊富な海洋資源が注目を集めています。
海底熱水鉱床はレアメタル(希少金属)を含む例もあり、経済産業省は「日本近海に約10カ所ある鉱床で同様に掘削すれば、新たな鉱床が見つかる可能性がある」と期待しています。

海底の掘削技術は進歩しています。
「白嶺」によってね最大水深2,000mの海域でも、海底下400mまで掘削可能なのはすごい技術です。
あとは、いかにしてコストを削減し、大量生産できるかが今後の課題だと思います。

図1 伊是名海穴の位置図 

図2 伊是名海穴モデル鉱床(Hakurei-site)内の北部マウンド断面イメージ
伊是名海穴の場所です。
ここなら中国も自国の海域だとは言わないとは思うけど、尖閣みたいにほったらかしにしていてはいけません。

写真
読売新聞にイメージ図が載っていました。
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