煙霧について

関東地方では、3月10日午後1時半ごろ、空に煙が立ちこめたようになる「煙霧」が観測されました。
この「煙霧」で、視界は、2キロ程度先までしか見えず、晴天時の10分の1以下になりました。
ほとんどの人は、中国からの大気汚染物質である、微小粒子状物質「PM2・5」か黄砂だと思ったみたいですが、それは観測されていません。
この日の気温は都心で25・3度まで上がり、観測史上最も早い夏日となり、3月で最も高い気温だったそうです。
気象庁によると、寒冷前線の通過に前後して強い南寄りの風と北寄りの風が吹き、地表付近のほこりが巻き上げられたとのことです。

(1)煙霧とは
「煙霧」(えんむ、haze、ヘイズ)とは、いったいどのような現象なのか調べてみました。
「煙霧」とは、目に見えないほど小さい乾いた固体の微粒子(エアロゾル粒子)が空気中に浮いていて、視程が妨げられている現象のことだそうです。
気象現象としての「煙霧」は、以下の現象を包含する総称だそうです。
①風じん
風によってちりや砂ぼこりが地面から巻き上げられる現象で、特に激しいものを砂塵嵐(さじんあらし、duststorm)と呼び、気象観測では風じんと区別しています。
尚、砂塵嵐は、日本では視程1km以下の場合と定義されています。
②塵煙霧
塵煙霧(ちりえんむ)とは、煙霧のうち、塵や砂ぼこり、火山灰などの小さな粒子が風で飛ばされ、風が止んでからも空気中に浮遊した状態を指します。
気象学では、視界(視程)が2キロメートル未満となり、ほかの気象現象を確認できないときに用いられるそうです。
日本では、中国・モンゴル等の乾燥地帯由来のちりや砂ぼこりが飛来するものを黄砂と呼び、気象観測でも塵煙霧と区別しています。
③煙、ばい煙
山火事、火災、工場排気、自動車排気などから出た燃焼物由来の微粒子が浮遊する現象のことです。
物の破砕や産業活動等によって主に人工的に生じる微粒子(粉じん、粉粒体)が浮遊している状態や、工場排気、自動車排気等に含まれる気体成分が大気中で変質した固体の微粒子が浮遊している状態があります。
④降灰
火山から噴出した火山灰が降下する現象のことです。
海塩粒子等の自然由来の微粒子が浮遊している状態もあります。

(2)砂嵐と砂塵嵐の違い
先に砂塵嵐を紹介しましたが、同じような現象に、砂嵐(すなあらし、sandstorm)があります。
この現象は、塵や砂が強風により激しく吹き上げられ、上空高くに舞い上がる気象現象で、空中の砂塵により、見通し(視程)が著しく低下します。
主に砂漠などの乾燥地域においてよく発生します。
厳密には、砂嵐と砂塵嵐は定義が異なるそうです。
砂塵嵐は、吹き上げられている土壌粒子の多くが粒径1/16mm 以下で、砕屑物の分類上「シルト」や「粘土」等であるものを言います。
一方砂嵐は、吹き上げられている土壌粒子の多くが粒径 2 - 1/16mm の「砂」とであるものを言います。
つまり、土質区分で砂嵐と砂塵嵐に分けられていることになります。
また、砂塵嵐は乾燥した土地であれば発生するのに対して、砂嵐はいわゆる「砂砂漠」の砂丘のように、粒径の小さい微粒子よりも砂の方が多いところでしか発生しません。
また、砂塵嵐は上空数千mの高さまで舞い上がり、時には砂の壁(dust wall)を形成するほどに発達するのに対し、砂嵐は砂粒が、地面を跳ねながら進む運動(saltation)の動きをするためせいぜい数mまでしか舞い上がらず、15mを超えるようなものは稀と言われています。

img3
都心で発生した「煙霧」です。
気象庁の発表では「煙霧」なのですが、厳密に言えば「塵煙霧」が正しいそうです。
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