世界の地形⑥

世界には自然が作り上げた奇妙で不思議な地形がたくさん存在しています。
そんな驚くべき地形の中から、今回は、ギアナ高地のロライマ山( Monte Roraima スペイン語:[ˈmonte roˈɾaima], ポルトガル語:[ˈmotʃi ʁoˈɾajmɐ])を紹介します。

ギアナ高地は南アメリカ大陸の北部にあり、オリノコ川、アマゾン川、およびアマゾン川の支流の1つネグロ川に囲まれた地域に存在する高地帯のことです。
面積は約3万㎡で日本の中国地方に匹敵する大きさで、コロンビア、ベネズエラ、ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ、ブラジルの6ヶ国と地域にまたがっています。
ギアナ高地は、一般には、オリノコ川とエセキボ川に囲まれた地域に点在するテーブルマウンテンを指して使われています。
ロライマ山は、ギアナ高地のベネズエラ、ガイアナ、ブラジルの三つの国境にまたがっているテーブルマウンテンです。
ベネズエラのカナイマ国立公園内に位置し、標高2,810mです。
ロライマはペモン族の言葉で偉大という意味です。
ここがすごいのは、サバンナの真中に、断崖絶壁の部分だけでも1000m近くの高さがあることです。
この切り立った壁は、地形用語では卓状台地(メサ)と言い、ここの地形は、遠くから見ると陸に浮かぶ軍艦にも形容されています。
ゴンドワナ大陸の頃、各大陸のプレートテクトニクス活動で、ギアナ高地付近は移動の回転軸にあたっていたために、火山噴火や地震などの地質学的な変化の影響をほとんどうけず、地球では最古の岩盤がそのまま残っていると言われています。
地質学的有史時代ともいうべき古生代の始まりであるカンブリア紀が5億6千四百万年前とされていますが、ギアナ高地の年代は20億年から30億年と言われ、さらに古い先カンブリア紀にさかのぼります。
この先カンブリア時代である18億年前に、ギアナ楯状地一帯が沈下して、そこに淡水湖(ラグーン)が形成されたそうです。
そのラグーンの湖底に堆積物が沈殿し始め、そこから1億年ほどの間に、沈殿物は2000mの堆積岩となりました。
この堆積岩が、地質学的にローライマ層(砂岩と頁岩)と呼ばれ、現在のギアナ高地の卓状地の主要部分となっています。
16億年ほど前になると、ローライマ層を湖底とするラグーン周辺が隆起し、同時に、ローライマ層にマグマ(輝緑岩)が貫入し始めました。
その後、ギアナ楯状地は再びわずかながら沈み込んだのですが、ローライマ層の最上部には平原が形成されました。
以後、ギアナ楯状地は水没することなく、陸地として存在し、長期間にわたって浸食作用を受けながら、今日に至っています。
一般的には、これだけの長い年月の間には卓状台地(メサ)は侵食するものです。
先日紹介した讃岐富士などは、卓状台地が侵食して孤立した丘(ビュート)になっています。
ギアナ高地も、さまざまな地殻変動の中で、ギアナ楯状地のローライマ層の表面は、断層線に沿って浸食が進み、平原は分離解体していったと考えられますが、浸食作用に対して抵抗が強い硬質砂岩と輝緑岩の岩盤が取り残され、その結果500~1000mの垂直な断崖に囲まれた卓状台地(メサ)が出現したと推定されています。

この断崖絶壁のロライマ山への初登頂は、1884年12月18日、イギリスの植物学者であったイム・トゥルンさんとハリー・パーキンスさんです。
イム・トゥルンさんはイギリスに帰国後、その時に撮影した写真を用いた講演会を開いています。
そして、その聴講者のアーサー・コナン・ドイルさんはロライマの風景に感激し、自身の小説『失われた世界』の舞台にしています。
ロライマ山はテーブルマウンテンの中では比較的登山しやすいそうで、麓のS・F・デ・ユラニから5泊6日の日程で登ることができるそうです。
但し、雨季になると、クケナン山から流れ落ちるクケナン川が増水し、近づくことすらできないそうです。

 
ものすごい迫力ある画像です。
ここから見る景色では、どの場所からも登れないように感じます。
絶壁が50mあってもものすごいのに、1000m近くあるとは想像もできません。

ロライマ山の頂上の様子。
ロライマ山の頂上の様子です。
標高は2,810mで、ギアナ高地で最も高いテーブルマウンテンです。
日本の関野吉晴さんの測定では2,650mだったそうですが、160mもの誤差はいったい
どうしたのでしょう。
台地の中央にブラジル・ベネズエラ・ガイアナ3国の国境があるそうですが、運動場みた
いに平坦かと思っていたのですが、以外に起伏があるのが驚きです。
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