道路拡幅とテールアルメ工法

西予市宇和町から、野福トンネルを過ぎると明浜町のきれいな法花津湾が見えます。
ここから下る県道45号線は、道幅は広くなったのですが、この急勾配ゆえにテールアルメ工法と呼ばれる直壁だらけの道になっています。

テールアルメ工法は、1963年にフランスのアンリー・ビダール(H.Vidal)さんにより考案された補強土壁工法です。
日本では1972年に日本道路公団の中央自動車道で初めて採用され、補強土の中で一番歴史を重ねた工法であると言えます。
アンリー・ビダール(H.Vidal)さんは、砂山に松葉を差し込むことにより、ただの砂山より高い砂山が作れる事を発見したそうです。
その後、この問題を考え続け、「土と補強材とで構成され、粘着力のない砂で出来た盛土中に補強材を順次層状に埋め込むと、補強材と土の間に働く摩擦力により粘着力が加わったような盛土材料となる。」という結論に達したそうです。
この性質を利用して構築された盛土がテールアルメ工法です。

テールアルメ工法の原理は、ストリップと呼ばれる帯鋼と土との間に大きな摩擦が生じることを前提に、盛土材料中に補強材としてストリップを敷設する事によって、鉛直な法面が形成されることが原理です。
先に説明した砂山が盛土材料に、松葉がストリップに相当します。
盛土材料は、ストリップとの間に十分な摩擦が期待できる材料として砂質系土質材料や岩石質材料が使用されます。
また、ストリップは耐久性に優れ、摩擦力の大きいリブ付亜鉛メッキ平鋼が使用されます。
主な利点としては次のようなことが挙げられます。
①垂直盛土のため、用地は最小限で済み、土地の有効利用ができます。
②規格化されたプレハブ工法のため、熟練工や特殊な技術は不要で工期短縮が可能です。
③従来の擁壁に比べて低コストで、高い垂直盛土ができます。
④フレキシブル構造のため、基礎地盤への荷重は等分布となり、より広範囲な地盤条件にも適応できます。
⑤一般に杭打ちなどを必要としないので、騒音や振動などは、ほとんどありません。

IMGP7260.jpg
何段にもテールアルメ工法が連続しています。
この道は、テールアルメ工法でないと、このような道路拡幅は出来な
かったと思います。

IMGP7259.jpg
上の写真のクローズアップです。
直壁の比高は、低いところでも7mはあり、高いところでは10mを
超えています。

IMGP7258.jpg
外カーブでのテールアルメ工法です。
この付近は桜の名所で、4月には法花津湾に桜がマッチしていて
すばらしい景色だったのですが、このような道路拡幅で2/3くらい
は、切ったり枯れたりしてしまったようです。
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