広域変成岩の温度圧力条件について

変成岩は、含まれる鉱物の種類を調べたり、その鉱物を特殊な電子顕微鏡で化学分析することにより形成された時の温度や圧力が分かります。
つまり、鉱物の種類やその化学成分は温度・圧力に左右されることになります。
これによると、概略ですが、各種の広域変成岩は以下のような温度圧力条件で生成したことがわかっています。
①黒色片岩
原岩....泥岩
温度圧力条件....約300~約500℃・約3000~約7000気圧(地下約 10~21km)
②緑色片岩
原岩....玄武岩,はんれい岩
温度圧力条件....約300~約500℃・約3000~約7000気圧(地下約 10~21km)
③紅れん石片岩
原岩....チャート
温度圧力条件....約300~約500℃・約3000~約7000気圧(地下約 10~21km)
④白雲母片岩
原岩....泥岩,砂岩
温度圧力条件....約300~約500℃・約3000~約7000気圧(地下約 10~21km)
⑤青色片岩
原岩....玄武岩,はんれい岩など
温度圧力条件....約300~約500℃・約8000~約1万5000気圧(地下約 27~50km)
⑥角閃石片岩
原岩....玄武岩,はんれい岩
温度圧力条件....約500~約700℃・約5000~約1万気圧(地下約 17~33km)
⑦エクロジャイト
原岩....玄武岩,はんれい岩,泥岩など
温度圧力条件....約600~約800℃・約1万~数万気圧(地下約30km より深い)
⑧片麻岩
原岩....泥岩,砂岩,花こう岩など
温度圧力条件....約500~約700℃・約3000~約1万気圧(地下約 10~33km)
⑨グラニュライト
原岩....玄武岩,はんれい岩,泥岩など
温度圧力条件....約800~約1000℃・約5000~約1万気圧(地下約 17~33km)

これによると、青色片岩や片麻岩を除き、おおざっぱに見ると地下深部でできた変成岩ほど高温でできたことが分かります。
全体的にみると地球は地下深部ほど温度が高いようです。
青色片岩は地殻の物質(地球表面の冷たい部分)がプレートの動きで地下深部に押し込められて低温・高圧条件でできます。
片麻岩は地下深部の熱が浅所に上昇してきた部分で高温・低圧条件でできたものです。
グラニュライトはエクロジャイトより浅い部分でできますが高温です。
したがって地球は一概に地下深部ほど温度が高いとはいえず、地下深部でさまざまな物質が絶えずゆっくりと動いているため、地温勾配が複雑な部分も多いと考えられています。

地球の断面

図.1 太平洋沖から日本周辺のプレートの境界の断面図と広域変成岩の形成場

地球の表面は、厚さ数10~100km程度のプレートという巨大な岩盤に覆われています。
地球上にプレートは10数枚あり、1年に数cmというゆっくりとした速さで動いています。
そのプレート同士が衝突している部分では、熱や強い圧力の影響により既存の岩石が変化して広域変成岩ができます。
したがって、広域変成岩はプレート同士の境に多く分布しています。

変成作用による玄武岩の変化
これは、玄武岩の広域変成作用による変化を示しています。
図.1に示したように、プレートを構成している岩石には、玄武岩,はんれい岩,かんらん岩などがあり、プレートの上に存在している岩石にはチャート,泥岩,砂岩などがあります。
これらがプレートの動きで地下深部に押し込められると、先に述べたようなさまざまな種類の広域変成岩ができます。





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