スペインのロルカ地方の地震と地下水

2011年5月11日に、スペイン南東部ロルカ(Lorca)地方で発生した地震は、マグニチュード(M)5.1と規模はそれほど大きくなかったにもかかわらず、9人の死者を出し、多くの建物が損壊したそうです。

南東部は、スペイン国内では地震が多い地域ですが、今回の地震で放出されたエネルギーは、東北地方太平洋沖地震(M9.0)の1万分の1にすぎません。
日本では、マグニチュード(M)5.1程度の地震では被害すらないと思います。
このような大きな被害が出たことについて、スペイン地質学協会では、ロルカ地方は2000年以上の歴史を誇る古い都市で、中世やバロック時代の建築物も多かった点を指摘しています。
現在の日本建築のように、耐震性を考慮した現代的な建物が多い都市であれば、同じ規模の地震でもここまで被害は甚大にならなかっただろうと言われています。

そして、この地震は、地下水くみ上げに伴う地盤沈下によって引き起こされた可能性を指摘する研究結果が、英科学誌で発表されました。
研究はカナダのウェスタンオンタリオ大学のパブロ・ゴンザレスさんらが実施し、科学誌「ネイチャージオサイエンス」で2012年10月21日に発表しています。
衛星データを使い、地震が引き起こした地殻のゆがみを調べた結果、過去50年における地下水くみ上げにより帯水層の地下水位が約250m低下し、地殻のゆがみに相関性があることが判明しました。
そして、断層に人為的な圧力が加えられることにより、地震を発生させるだけでなく断層のずれに影響を与える可能性があると指摘しました。
地下水位が約250mも低下するとなると、砂礫層などの不圧地下水では考えられないのですが、確かに地下水がなくなることによる地層の影響はあると思います。

下図は、中国・四国地方の最近100年間の地殻歪の分布図です。
愛媛県では若干の縮みと伸びが見られる程度ですが、高知県の足摺岬付近は地殻の縮みが顕著です。
スペインのロルカ地方の調査結果が他の地震と関連性を示すとは断言できないのですが、ダムや帯水層など水源に近い場所で発生する地震については、水圧などの影響で地震が発生することもあるかも知れません。


       中国・四国地方の最近100年間の地殻歪の分布図
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