黒曜石について

黒曜石について調べてみました。

(1)黒曜石とは
黒曜石(こくようせき、obsidian)は、宝石(宝石としての名称はオブシディアンといいます)としても知られる天然のガラス質火成岩です。
火山活動に伴い流紋岩質マグマが、高温高圧の状態から地上に噴出したり、地表近くに貫入し急速に冷えた場合に生じると言われ、結晶構造が出来る間もなく固化しガラス質になったものです。
黒曜石の定義としては、黒色ないし暗色の火山ガラス、化学組成は通常、流紋岩質で、破断面は貝殻状を呈しています。
鉱物組成の主体は火山ガラスで、晶子や微晶を含み、少量の斑晶も含まれることもあります。
斑晶の周辺には割れ目が発達していて、この斑晶が多いものはガラス部分が細かく破れるので、石器の材料には不適と言われています。
黒曜石という日本名は、英語の「obsidian」から明治11年(1878)に和田維四郎さんによって訳されたと言われています。
岩石名としては黒曜岩(こくようがん)と呼んでいます。
この石の多くは、黒曜石という名のとおり、しっとりとした黒い光沢をしていますが、中には赤褐色、白斑が混じったもの、また、極めて微量ですが、光があたる事で金、銀、青、緑、紫、ピンク、虹色を呈するものもあります。
黒曜石の特徴として、二酸化珪素が約70~80%で、酸化アルミニウムが10%強です。
その他に酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化鉄、酸化カルシウム等を含んでいます。
外縁部と内側では構造が異なり、内部に結晶が認められるものもあります。
モース硬度は 5で、比重は2.339~2.527です。
外見は、先に述べたように黒い色が多いのですが、ガラスとよく似た性質を持ち、割ると非常に鋭い破断面(貝殻状断口)を示すことから先史時代より世界各地でナイフや鏃(やじり)、槍の穂先などの石器として長く使用されていました。
日本でも後期旧石器時代から使われていたそうです。

(2)パーライトとその用途
化学組成上は流紋岩(まれにデイサイト)で、石基はほぼガラス質で少量の斑晶を含むことがあります。
流紋岩質マグマが水中などの特殊な条件下で噴出することで生じると考えられています。
同じくガラス質で丸い割れ目の多数あるものはパーライトと呼んでいます。
このパーライトですが、原石が黒曜石でも真珠岩でもパーライトと呼ばれています。
黒曜石も真珠岩も高温で熱せられると、その内部に持っている水分(結晶水)が水蒸気となって膨張します。
黒曜石の場合はそれが気泡をつくり、しかも、この部屋は各々独立した独立気泡となりますが、真珠岩の場合は結晶水が多いので、気泡が爆裂して部屋の壁が崩れ、部屋がつながった連続気泡の状態になるそうです。
パーライトは人工的にも作られ、多孔質で排水性に優れ軽量の為、土壌改良材や培養土原料としてよく用いられています。
特に、土壌が水はけが悪く、蒸れて根腐れをおこす等の問題がある場合は、黒曜石のパーライトを使用すると改善し、山砂のように水をあっと言う間に吸収するが、ザルのようにいっきに抜けてしまう場合には、真珠岩のパーライトを使用するそうです。
造園業の植木の植樹の時などは、底に黒曜石パーライトを敷詰めて排水性・通気性を確保しているそうです。

(3)日本の主な産地
後期旧石器時代や縄文時代の日本での黒曜石の代表的な産地としては、
・北海道白滝村
・長野県霧ヶ峰周辺や和田峠
・静岡県伊豆天城(筏場や柏峠)
・熱海市上多賀
・神奈川県箱根(鍛冶屋、箱塚や畑宿)
・東京都伊豆諸島の神津島・恩馳島
・島根県の隠岐島
・大分県の姫島
・佐賀県伊万里市腰岳
・長崎県佐世保市周辺などの山地や島嶼
が知られています。
このうち、姫島の黒曜石産地は、国の天然記念物に指定されていますが、ここは火山の岩漿が地表上に噴出して急激に固まった火山岩の一種で、「露天の黒曜石」です。
これは全国でも珍しく、この姫島と北海道十勝の二カ所しかありません。
十勝では、「十勝石」と呼ばれ、古くから親しまれているそうです。
残念ながら、四国では産出されてはないのですが、姫島から海を渡って運ばれた黒曜石が、四国の遺跡からも出土しているそうです。

(4)いろいろな黒曜石
黒曜石にも、形状や色調はいろいろあります。
石肌はまるでクレーター(十勝産黒曜石) 
一般的な黒曜石ですが、下部の石肌はまるで月面のクレ
ーターのようです。

紅色の白滝産黒曜石
鮮やかな紅色が混入しています。


このような灰色の縞模様もあります。

ゴルフボールのような石肌(下川産黒曜石)
楕円状の原石の表面全体がゴルフボールのような凹面
をしています。


通称「蜂の巣」と呼ばれる不思議な穴が石全体に見られ
ます。

 
色と光沢は、サヌカイトに似ています。

火山灰とドッキング(十勝産黒曜石)
火山灰が張り付いています。
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