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笹子トンネルの事故

先月に、16年前に起こった、北海道の豊浜トンネルの事故について紹介したばかりですが、昨日は笹子トンネルで大きな事故がありました。

(1)笹子トンネルの工法
事故があったのは昨日の午前8時頃で、山梨県大月市と甲州市にまたがる中央自動車道上り線の笹子トンネル(全長約4・7キロ)です。
このトンネルは、つり天井方式と言って、天井は路面から約4・7メートルの高さに位置し、強化コンクリート製の天井板をトンネル最上部から延びた直径約2・4センチの金具でつり下げて固定しています。
天井板は1枚の幅が5メートル、奥行き1・2メートル、厚さ8センチで、重さ約1・2トンあり、道路の中心を境に、左右に1枚ずつ連続して設置され、それぞれの板は金属板で連結しています。
したがって、天井は平らです。
天井裏のは空間になっており、この空間は換気ダクトの役割を果たし、中心部分には、きれいな空気と汚れた空気を分けるコンクリート製の中壁(重さ約1・4トン)が連続して設置されています。
このようなトンネルの方式は、笹子トンネルが開通した1977年頃には、長大トンネル(1km以上の長さのトンネル)では主流で、全国に12箇所あるそうです。

(2)崩壊の規模と原因
今回の天井板の崩落は、起点から1.7kmの地点で、崩れた範囲から推定すると、計約330枚が落下し、約3600tの天井板が、真ん中から崩れてV字のようになっています。
崩壊の原因として、
①経年劣化や老朽化部分の見落とし
②固定するボルトの緩みの見落とし
③天井の岩盤からしみ出した地下水による金具の腐食
④車の排ガスに含まれる窒素や亜硫酸ガスなどによる金属の腐食
⑤地すべりによる岩盤の亀裂の拡大
⑥頻発する地震による岩盤の緩み

このようにいろいろな原因が考えられますが、いずれにせよ天井の重みに耐えられなくなったのは事実で、固定するボルトの緩み以外は、すべて天井裏の金具にダメージを与えたことになります。
笹子トンネルは、開通から35年経ちますが、天井板の点検は高さが高いので目視でしかしていなかったそうです。
少なくとも、トンネル頭部と、つり下げている金具の点検ができるようにはしていないと、なんのメンテナンスもできないと思います。
この笹子トンネルはもちんですが、あとの11箇所の長大トンネルも、どこかの天井板に穴を開けてでも、天井板の裏が見えて、つり金具の点検が常時できるような体制を望みます。
しかし、天井板の崩落というのは初めてのケースではないでしょうか?
この工法そのものにも問題はありそうです。
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