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地盤の地耐力について

ボーリング調査での標準貫入試験と地盤地耐力との関係、及びそれから判断する基礎工事について考えてみました。

(1)地盤地耐力とは
地盤地耐力とは、1㎡の土地がどれだけの重量を支えられるかを、数字で示したものです。
この地耐力を元に、建築工法や基礎工法を設計していきます。
では家の重量はどのくらいあるのでしょうか。
建築工法やどんな部材を使うかで全く変わってきますので、おおよその目安です。
2階建て住宅の場合では、
①コンクリート住宅 約1.5ton/㎡
②木造住宅 約0.8ton/㎡
程度です。
木造住宅では、畳半分程度の面積に、車1台分が乗っている計算になります。
1坪なら2台以上、建坪30坪の家なら約60台近い車が乗っていることになります。
だから、基礎はしっかりと作らなくては、どんなに家の形がすばらしくても傾いてしまったら、なんにもなりません。
基礎工法や地耐力を上げる工事の工法は、設計士によって考え方に違いはありますが、おおよその目安は以下のようになります。

表1 建築工法と地盤の地耐力表
建築工法地盤地耐力(ton/㎡)基礎工事内容 
 木造・軽量鉄骨など5以下コンクリートミル+ 布基礎又はベタ基礎
3~5以上布基礎またはベタ基礎
鉄筋コンクリート
重量鉄骨
5以下杭打ち又はコンクリートミル+ ベタ基礎
5以上ベタ基礎


(2)地耐力と土質との関係
次に地耐力と土質との関係ですが、まず表土や盛土は地盤が緩いので支持層には向きません。
但し、真砂土などで締め固めて支持層として使っている家はよく見かけます。
その場合は地盤改良や杭基礎を行う必要があります。
2階建て住宅の場合では、約0.8ton/㎡で支持できるのだから粘土層でもOKと思われがちですが、一般的には新しい時代の堆積層(沖積層)は軟弱な土質が多いので、やはり地盤改良や杭基礎を行う必要があります。
土質で言えば、締まった砂層や砂礫層が支持層としては理想です。 
岩盤ならもっと理想です。

表2 土質と地盤の地耐力との関係表


土質名
特徴地耐力t/m2基礎形式
表土盛土地耐力(地盤の強さ)は期待できないので、支持層には向かない地盤改良
杭基礎
粘土層沖積層の粘土質地盤の場合は、軟弱なので注意すること。N値が0~1の場合は、沖積層の場合が多い5 ~10洪積層-直接基礎
沖積層-地盤改良、杭基礎
砂層粘土質地盤と同様に沖積層の場合は、土が緩い場合が多いので、注意すること5~20洪積層-直接基礎
沖積層-地盤改良、杭基礎
ローム層火山灰によって形成された土5 ~10直接基礎
砂礫層かなり密な締まった地盤30直接基礎
岩盤びくともしない頑丈な地盤100直接基礎

(参考文献:建築基準法施工令第93条)

(3)地質調査で地盤地耐力を求める
地盤地耐力を求める際に、標準貫入試験によるN値やスエーデン式サウンデイング試験によるNsw値を使用します。
一般的な支持層は砂礫層であればN値30以上、粘土層であればN値20以上必要とされています。

表3 長期許容地耐力表
    地盤の種類と状態 地盤の長期許容地耐力(t/m2)備考
N値Nsw値
 礫層密実なもの6050以上
密実でないもの3030以上
砂質地盤密なもの3030~50400以上
中位2020~30250~400
1010~20125~250
緩い(*1)55~1050~125
非常に緩い(*1)               3以下5以下50以下
粘土質層非常に硬い2015~30250以上
硬い108~15100~250
中位54~8400~100
軟らかい(*2)32~40~40
非常に軟らかい(*2)               2以下2以下Wsw100以下

(参考文献:小規模建築物基礎設計の手引き 日本建築学会1988)

(*1)液状化の検討を要する。
(*2)過大な沈下に注意を要する。
Nsw値:スエーデン式サウンデイング試験による半回転数。
Wsw:スエーデン式サウンデイング試験の載過荷重。

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