愛媛県の炭鉱

石炭の有名どころと言えば、西日本では、福岡県の三池炭田や筑豊炭田、山口県の宇部炭田などですが、愛媛県でも小規模な炭坑がありました。

愛媛県でかつて採掘された炭鉱としては、
①四国炭鉱....松山市窪野町
②桜炭鉱....西条市丹原町明河(石鎚山北麓側)
③相之峰炭鉱....久万高原町面河地区(石鎚山南麓側)
④直瀬炭鉱....久万高原町久万地区
⑤久万東山炭鉱....久万高原町久万地区
⑥高浜炭鉱....松山市大山寺町?
などが知られていましたが、現在はどの炭鉱も採掘されていません。

まず四国炭坑ですが、炭鉱の地質は、新生代第三紀始新世の久万層群(1000~1500万年前)に属しており、三波川帯を覆っています。
今の石鎚山はまだ存在していませんが、このころから石鎚山周辺は火山活動が活発であり、古石鎚から流れ出る火砕流によって炭層が形成されたと考えられています。
「四国鉱山誌」によると、産状はあたかも原木がそのまま立ち枯れのように炭化した「樹炭」であり、石炭化度(炭素の濃縮の程度)による分類では亜瀝青炭で、発熱量 8000kcal/kg程度の品質です。
石炭化度による分類では、石炭化度の高い方から、無煙炭、瀝青炭、亜瀝青炭、褐炭、亜炭、泥炭に分類され、日本では一般に無煙炭から褐炭までを石炭と呼んでいるのであまりいい石炭ではなかったと思います。
但し、実際に採取された石炭を見るとツヤツヤとした黒光りする漆黒の色合いや、はっきり同定できる年輪など、「黒ダイヤ」と名付けてもおかしくない風格を有しているものもあります。
四国炭鉱は、昭和18年から29年まで稼行され、その間に石炭7900トンの生産をしています。

次に桜炭鉱ですが、炭鉱の地質は中生代白亜紀の和泉層群(6400万年~1億年前)に属しており、石英粗面岩質凝灰岩や砂岩・頁岩・礫岩の互層などが広がり、安山岩の貫入や小さい褶曲も見られます。
炭層は主にその礫岩層中に胚胎され、大別して上下2層に分かれています。
今から60年も経つのに坑道がよく残っており、見つけた坑口はやや下向きに掘られていて、その先は10m内外の水平坑道になっているそうです。
地盤は砂岩が砕けたような砂からできており、かなり緩いため今にも崩れそうとのことでした。
この桜炭鉱は昭和23年から24年にかけてわずかに23トンの生産をみて休山しました。

相之峰炭鉱の資料は入手していませんが、場所から推定すると炭鉱の地質は、新生代第三紀始新世の久万層群(1000~1500万年前)に属しており、やはり三波川帯を覆っています。
相之峰炭鉱は昭和21年から23年までの稼行で1600トンの生産をし24年に休山しています。
直瀬炭鉱の資料も入手していませんが、場所から推定すると炭鉱の地質は、新生代第三紀始新世の久万層群(1000~1500万年前)に属しており、やはり三波川帯を覆っています。
久万東山炭鉱は所在すらはっきりしませんが、久万高原町だから新生代第三紀始新世の久万層群に属していたことは想定できます。
高浜炭鉱については不明です。
高浜という地区名は松山市にありますがここには新生代新第三紀中新世の高浜層群(1000~1500万年前)が分布しています。
松山市大山寺の山西斜面が模式地で、下部の大山寺層は巨礫岩や礫岩を主とし、泥岩、砂岩を伴って黒崎層を不整合に覆っています。上部の岩子山層は、角閃安山岩質凝灰角礫岩や、その他の火山砕屑岩から成り、松山市の経ヶ森に点在しています。
あくまでも推定ですが、桜炭鉱と地質が似ているため炭鉱があった可能性はあります。
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