土質と除染

広大な福島県の大地の「除染」は、まだまだ始まったばかりです。
福島原発からの放射能の放出は、まだまだ完全に止まったわけではないので、今「除染」すべきかどうかは判断に迷う所です。
去年の11月頃の新聞に、、「地表2cmまでにセシウムのほとんどがある」という記事がありました。
この一括りに地表2cmという数字は、土質をなにも考えていない数字だと思い、何か不自然な気がしてなりません。

地表は、土もあれば岩盤もあります。
但し、一般には地表と呼ばれる時には土壌(いわゆる土)のことを言っているのだと思います。
放射能が大気に放出されて、地中に入るためには水の力が必要になります。
大気中だと雨の力を借りて地表に落ちます。
この地表から地下に潜るためにもやはり雨水を含む水の力が必要です。
この時の水の力(いわゆる水量)と土の性質(粘土や砂など)との関係でどれくらい地中に潜るかが決まります。
つまり地表2cmという数字はあくまでも平均値?であって、その場所場所で値は違ってきます。

水が地中に浸透する時間の単位として透水係数があります。
下表の各種の土と透水係数にも示していますが、cm/secをm/dayに置き換え、地下水が移動する時間を推定すると
①礫....1km/day(1日に1km)以上(帯水層)
②砂....1m/day~1km/day(帯水層)
③微細砂・シルト・粘土....0.0001m/day~1m/day(難透水層) 
④粘土....0.0001m/day以下(不透水層)
上の数字は地下水としての時間なのですが、今回の放射能の地下への浸透時間にもあてはまります。
この数字で判断すると、砂の層が地表にあると、一日に1m浸透することになります。

日本では幸いなことに砂が表層にあるところは海岸しかありません。
海岸はそのまま海に出ますから、すぐに浸透して井戸水に汚染されることは特別なことがない限り考えられません。
山は、地表部分は枯葉に覆われている所が多く、その下には腐葉土を含む難透水層の粘土層が主です。
だから地表2cmという数字は山では頷けますが、このうちの何パーセントかは透水性の高い土質もあり、また亀裂の多い岩盤が露頭している場合もあります。
そこから雨水の力を借りて地下に浸透し、地下水になって、将来において井戸水を汚染することは十分考えられます。
水田は粘土なので地下に浸透することは殆どないと思います。
畑においてもやはり粘性土が主なのですが、阿武隈山地は、中生代白亜紀の花崗岩地帯となっており、風化して「真砂土」と呼ばれる土が地表に出ている所も多いと思います。
このような所は、今では地表2cmぐらいではなく、放射能汚染が地中深くに潜っていることも考えられます。
一番気になる所は学校などの運動場です。
ここは、雨が降ってもすぐに乾くように、比較的水はけのいい土を入れています。
先に説明した「真砂土」などで、このように「水はけがいい=透水性が高い」なので、少し削って安心するのは危険だと思います。
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