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扇状地の種類

日本中の、ほとんどの市町村に扇状地はあります。

(1)扇状地とは
一般に扇状地(せんじょうち  alluvial fan)と呼ばれるものは、山間部を流れる急流河川が平坦地に出るとその流速が弱まり、運搬してきた粗大な砂礫を山地からの出口をかなめに扇状に堆積させた地形のことで、扇子の形と似ていることからこの名があります。
多量の被圧水や伏流水があり、扇状地の末端部では地下水が湧出することもあります。
扇状地の頂点を扇頂、末端を扇端、中央部を扇央と言います。

(2)扇状地の種類
扇状地の種類としては、
①複数の河川が複合してできた扇状地を合流扇状地(confluent fan)
②形成期が異なる扇状地が重なり合いできたものを合成扇状地(composite fan)
と言います。
そして、
急傾斜扇状地・・・主に土石流堆積物からなる扇状地
緩傾斜扇状地・・・主に河流堆積物からなる扇状地
に細分されています。
また、海底にも扇状地は存在し、そのような扇状地を海底扇状地と言います。
なお、流水があることが主な成因となっている扇状地の他に、火山活動が主な成因となっている火山麓扇状地もあります。
この火山麓扇状地は、裾野扇状地とも言い、火山体を刻む谷の谷口を扇頂として裾野に広がる扇状地のことです。
火山麓扇状地の堆積物の大部分は、火山灰や火山岩が山の斜面を流れる火砕流や土石流によって運ばれたものです。

(3)陸上の扇状地と海底扇状地の違い
先に述べた海底扇状地とは、大陸棚などの比較的浅い海底から、海底谷を通って深海底へと流れ下る混濁流によって形成された、海面下に存在する扇状地のことで、深海扇状地と呼ばれることもあります。
大陸斜面のような海底の中でも特に傾斜が急な部分に堆積した堆積物は、しばしば海底の斜面を滑り落ちたり崩れ落ちたりすることがあり、また、時には大陸棚の上の堆積物までもが大陸斜面を、一気に流れ下ることもあります。
この堆積物の流れ落ちは、地上で起こる泥流や土石流と似ていますが、海中で起こっていることなので、当然ながら海水と堆積物が混合した物が流れており、これを混濁流と呼んでいます。
この混濁流が発生するきっかけとして、地震が挙げられますが、他に、陸上で起きた洪水などで一気に大量の土砂が海に流入することなどもあります。
大陸斜面にも、陸上の谷のようにえぐれた場所が所々に存在し、これを海底谷と呼び、ここを混濁流が長い期間に渡って幾度も流れ下ると、ちょうど陸上にできる扇状地のように、この海底谷の部分を扇頂とする海底扇状地が形成されます。
海底扇状地は、陸上で形成された扇状地と出来方は似ているものの、陸上にできる扇状地が多くの礫を含んでいるのに対して、海底扇状地は砂や泥を多く含んでいる点が異なります。
堆積物のにも形成の仕方は次のようになります。
①陸上の扇状地は主に礫や砂によって形成
河川が山岳を直接浸食して出来た礫などを、河川がそのまま運搬してきたものが、河川の流路の傾斜が緩くなって、河川による運搬力が落ちたために、そのまま礫などが堆積します。
②海底扇状地は主に砂層と泥層の繰り返しによって形成
海底扇状地を形成する混濁流は、主に海底に堆積した砂や泥と海水の混合物によるものが堆積します。
なお、海底扇状地は海底に存在しているものなのにも拘らず、放散虫や珪藻のような浮遊性のプランクトンの死骸の集まりである軟泥を主成分としないのは、海底扇状地が比較的陸に近い所で形成されて、陸からの破砕物が比較的多く供給されるからだと考えられています。
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