南極で新鉱物発見

去年の5月31日に日本の観測隊が南極の岩石から新鉱物を発見したというニュースが国立極地研究所と新潟大学から入ってきました。
第50次日本南極地域観測隊に参加した新潟大の志村俊昭准教授が2009年1月に採取したものだそうですが、南極観測の歴史も古く、世界でも有数の南極隕石保有国でもある日本ですが、意外にも日本の南極地域観測隊が南極大陸を構成する岩石中から新鉱物を発見したのは初めてなのだそうです。
但し、あくまで、南極大陸を構成する岩石中から発見したのが始めてなのであって、1963年には、ハロゲン化鉱物である「南極石」が発見されています。
この「南極石」は、南極の池の中で、水中に溶け込んでいる塩分などが低温条件などにより結晶化したものと考えられています。

今回発見した岩石は約5億2千万年前のものだそうです。
新鉱物は無六方晶系の鉱物で、「ヘグボマイト類」いう稀少な酸化鉱物の一種に分類され、チタン、マグネシウム、鉄、アルミニウムの化合物だそうです。
コランダム(サファイア)やスピネルを含む岩石中から、約0.2mm~3mmの大きさで、赤色透明な六角形をした鉱物として発見された新鉱物です。
化学構造式はMg10Al22Ti2O46(OH)2です。
でも、「南極石」のように命名権が得られる訳ではなく、「ヘグボマイト類」の命名ルールに従い、「マグネシオヘグボマイト2N4S」と名付けられ、去年3月に国際鉱物学連合(IMA)から新種と承認されました。

この鉱物を含む母岩が採取されたのは、南極大陸の「あすか基地」があるセール・ロンダーネ山地で、山地中央部の「小指尾根」と呼ばれるの斜面(標高約1500m地点)だそうです。
この「小指尾根」ですが、このあたりの地形が、人の手の形のようであることから、日本南極地域観測隊により東から西へ親指尾根(おやゆびおね)~小指尾根までの五指の名称がつけられたんだそうで、Google マップでも確認できるようです。

5億2千万年前と言うと、古生代カンブリア紀(約5億7000万〜約2億5000万年前)の時代です。
全地球凍結が終わってまだあまり時間がたっていない時代で、生命の多様化、カンブリア爆発が起こった時代で、三葉虫などが現れたころです。
発見地のセール・ロンダーネ山地は、「西ゴンドワナ大陸」と「東ゴンドワナ大陸」が衝突して出来たと考えられ、約10億年前~5億年前に形成されたと考えられる岩石が、広大に露出しているそうです。
6億~5億年前の「ゴンドワナ大陸」は、現在のアフリカ大陸、南アメリカ大陸、インド亜大陸、南極大陸、オーストラリア大陸、アラビア半島、マダガスカル島を含んだ、かなり大きな大陸であったと言われています。
地球規模の地殻変動で形成された「ゴンドワナ大陸」の形成過程を解析する手がかりになると期待されています。

「ゴンドワナ大陸」については下記のブログを参照してください。
地球の歴史と大陸の移動(1)
http://ntooffice.blog21.fc2.com/blog-entry-938.html
地球の歴史と大陸の移動(2)
http://ntooffice.blog21.fc2.com/blog-entry-937.html
スポンサーサイト
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR