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東京 調布市の住宅街の陥没について

道路の陥没事故について

18日午後、東京 調布市東つつじヶ丘2丁目の住宅街で住宅の前の道路が突然陥没し幅5メートル、長さ2メートル、深さ5メートルほどの穴が開いたニュースを観ました。

現場付近では、大深度地下と呼ばれる地表から40メートル以上の地下で東日本高速道路が「東京外かく環状道路」の建設工事を行っていたそうで、会社によりますと先月中旬にトンネルを掘削する大型の機械が通過したということです。
陥没現場周辺の住民からは、1か月前から住宅にひび割れがあるなどの通報が数件あったということを明らかにしたうえで「具体的に何件の申し出があったかは取りまとめ中で回答できない。申し出があった家には訪問して現地確認するなどの対応をしていたが、工事との因果関係があると直接結び付けられておらず、まだ工事途中ということで調査にとどまっていた」と話していました。
今回の陥没事故について、地盤工学が専門の関東学院大学の教授である規矩大義さんは「深さ40メートル以上のかなり深いところでの掘削で陥没に至るといった事例は聞いたことがない」としたうえで「地下の深い掘削は地表に影響を及ぼすことは少ないということで安全が担保され、住宅街の真下を掘るなど進めてきた経緯がある。今回の陥没が工事と関連性があるのかを調べ、もし関連があるとすれば、これまでにない新たな事例なのできちんと検証していく必要がある」と指摘しています。
また「これから検証を行わないと詳細は分からないが、事故現場の掘削を行ったのが1か月ほど前で、時間がたってから陥没に至ったことを考えると、掘削をしたあとに地表に近い浅いところでは、何らかの原因で地下水や土砂が動くなど変化が起き、時間をかけて空洞ができた可能性も考えられる。その場合は新たな形での地下のモニタリングを行うとかなにか対策を検討することが必要だ」と話していました。

私の想像するところだと、
①もともと地下40メートルのどこかに空洞があって、シールド工法の振動によりゆるみが生じた
②シールド工法の掘削面の周囲の土砂をあまりに多く取りすぎたため空洞ができた
③振動により砂地盤が地震時の液状化現象のようになった
このようなことが想定されます。
実際に、大深度地下と呼ばれる地表から40メートルより深いところではなく、それよりも浅い地下では、これまでにもトンネル工事に伴う陥没事故が発生しています。
平成28年11月には福岡市のJR博多駅前で縦横およそ30メートル、深さおよそ15メートルにわたって道路が大規模に陥没しました。
当時、陥没現場の地下20メートルでは市営地下鉄七隈線の延伸工事が行われていて、岩盤の強度が想定よりも弱く、トンネルの強度が不足していたため陥没が起こったとする報告がまとまっています。
また、ことし6月には、横浜市で行われていた相鉄・東急直通線のトンネル工事で真上の道路が2か所、相次いで陥没する事故が起こっています。
この事故については、地下19メートル付近でトンネルの掘削を行っていた「シールドマシン」が過剰に土砂を取り込んだ結果、地下に隙間ができたことが陥没につながったと、その後の調査で明らかになっています。

例えば、土質が砂の緩い地盤だとしたら、40メートル下での工事でも何らかの影響が懸念されます。

「大深度地下」とは地表から40メートル以上の深さの地下のことで、地下を効率的に利用できるように法律で定められています。
通常は利用されないと考えられる深さであることから、開発する際には基本的に用地買収や土地の所有者への同意は必要ないと法律で定められています。
国土交通省は「大深度地下」を利用することで
・効率的なルートで工期短縮などが見込める
・浅い地下に比べて地震に対して安全であり、騒音や振動の減少にもつながる効果が見込める
としています。
東京外かく環状道路のほか、リニア中央新幹線でも東京都と神奈川県それに愛知県の合わせておよそ55キロの区間が「大深度地下」にトンネルが作られる計画です。
用地買収もいらないので確かに工期短縮になりますが、一番大切な安全性についてしっかりとした検証をして、陥没を未然に防ぐような調査を工事前にすることも含めて検討してもらいたいと思います。

東日本高速道路 住民への対応は
東京 調布市の住宅街の陥没箇所です。


シールド工法は、シールドマシンと呼ばれる地中を掘削する直径およそ16メートルある国内最大の大型機械で穴を掘り、土をかき出してトンネルの壁を取り付けながら進んでいくというものです。


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