美しくも危険なイエローストーン国立公園
イエローストーン国立公園の美しさと、いつ起きてもおかしくない危険な状況についてお知らせします。
イエローストーン国立公園(イエローストーンこくりつこうえん、Yellowstone National Park)はアイダホ州、モンタナ州、及びワイオミング州に位置するアメリカ合衆国の国立公園です。
1872年に世界で初めて国立公園に指定されており、ワイオミング州北西部を中心として3,470平方マイル(総面積8,980km²)もの広大な敷地に地球上の約半分の温泉、約3分の2もの間欠泉があり、七色に輝く巨大な温泉など、熱水現象による極めて特異な自然景観を成しています。
1800年代に当時のトーマス・ジェファーソン大統領が、未開の地を調査するために構成した探検隊により初めて報告され、それから数十年後のミシシッピ川上流域の調査により、ようやくその存在が知られるようになりました。
イエローストーンを初めて目にした人々は、そのあまりに素晴らしい大自然の姿に「ここは全ての人類の霊域。私有物として少数の利益のために開発すべきものではない」と政府に提言しています。
それがきっかけとなり1872年、ユリシス・グラント大統領が「イエローストーン公園法」に署名し、世界初の国立公園が誕生しました。
ブクブクと泡立つ硫黄温泉やどっと噴出する間欠泉のあるイエロストーン国立公園は、多くの観光客を魅了してきました。
公園は息をのむほど美しく、畏敬の念さえも抱かせてくれる場所です。
しかしこの美しい公園の地下には、アメリカ西部を一掃し、人類の歴史を変えてしまうほどの力を秘めた「超巨大火山」が眠っているそうです。
「超巨大火山」あるいは「スーパーボルケーノ」と呼ばれる火山の噴火は、これまでに人類が遭遇したことがない現象だそうです。
最後に起きた「スーパーボルケーノ」の爆発は、人類がまだ誕生してすらいない64万年も前の事でした。
その時の噴火は、1980年に落とされた広島型原爆2万1,000個分のエネルギーを放ち、数千万匹の生物を殺害したセント・ヘレンズ山の1,000倍以上の威力であったそうです。
壊滅的な噴火をする「スーパーボルケーノ」は、一般的にイメージする円錐状の形ではなく、へこんだ形をしたカルデラと呼ばれる形状です。
イエローストーンにあるそのカルデラはあまりにも大きく、広島県(8,479km2)より巨大だそうです。
もし、イエローストーンで大規模噴火が起きれば、3日以内に大量の火山灰がヨーロッパ大陸に降り注ぎ、米国の75%の土地環境が変化し、火山から半径1,000km以内に住む90%以上の人が火山灰で窒息死し、地球の年平均気温は10℃近く下がると予想されています。
しかもこれは差し迫った未来の出来事になるようです。
なぜなら、イエローストーンの噴火は220万年前、130万年前、64万年前と60万年周期で起こっており、今はその周期の始まりとなっています。
去年の6月12日に群発地震が始まり(最大M4)、その回数は8月の時点で1500回を超えていました。
イエローストーン国立公園は北アメリカ最大の火山地帯に位置し、地下には世界最大のマグマ溜まりがあると言われています。
地下のマグマが一気に噴出する壊滅的な噴火形式を火山学用語で「ウルトラプリニー式噴火」と言いますが、日本では「カルデラ噴火」あるいは特別巨大なカルデラ噴火のことを「破局噴火」と呼んでいます。
そして、イエローストーンにおける過去3回の噴火は、規模からして「破局噴火」と呼ぶにふさわしいものだったそうです。
「破局噴火」とは、たとえば九州で「破局噴火」が起きたとして、日本が滅亡する可能性さえ生じてきます。
それは通常とは比較にならないくらい大規模な噴火で、もしもイエローストーンが噴火すると、なんと雲仙普賢岳の1千万倍の威力という想像を絶する大噴火となるそうです。
噴出した溶岩によってアメリカ全土の半分以上が覆われ、9万人が命を落とすと見積もられています。
去年の8月時点で、米国のメディアは当初「破局噴火の可能性は極めて低い」という科学者の見解を紹介するにとどまっていました。
ユタ大学教授のジャミー・ファレルさんは、ニューズウィーク誌の取材に対して「これら一連の地震がイエローストーンの火山噴火に至る可能性は低い」と語っています。
実は2010年にも2500回近い群発地震が起きていますが、「破局噴火」に至らなかったことから科学者たちの多くは静観の態度を示していたのだそうです。
ところが、地震の回数が増えるにつれて「破局噴火」を危惧する声が聞かれるようになってきたようです。
ユタ大学の関係者も、今やイエローストーンのカルデラ周辺で急速かつ顕著な隆起が見られるとして大規模な噴火に至る事態を懸念しはじめているようです。
そもそも、イエローストーンでは60~70万年程度の周期で巨大噴火が起きており、前回の噴火からすでに60万年が経過しています。
そう考えると、いつ「破局噴火」が起きても不思議ではないことになります。
ただし、「それは米国でのことであって、日本に暮らす我々に被害が及ぶことはない」と軽く考える人も多いと思います。
しかし、その認識は甘いようです。
もしも、過去のイエローストーン規模の「破局噴火」が起きた場合、(過去にそうだったように)全地球レベルの氷河期が訪れる可能性が高く、人類存亡の危機に直結するかも知れないと予想されています。
英国の科学者によるシミュレーションでは、イエローストーンで「破局噴火」が起きた場合、それから数日以内に大量の火山灰がヨーロッパにまで降り注ぐと予想されています。
そして酸性雨が降り注ぎ、世界中の農業や畜産業に大打撃を与えることで大規模な食糧危機につながります。
さらに、地球の平均気温が約10度下がる寒冷期が最大で10年続くそうです。
そのような状況は、当然ながら金融危機を引き起こし、場合によっては世界各地で武力衝突や戦争さえもたらす結果となるかも知れません。
今から7万3千年前、インドネシア・スマトラ島北西部にあったトバ火山が破局噴火を起こしました。
この火山の痕跡は現在、トバ湖というカルデラ湖として残されていますが、この噴火により地球の平均気温は5度下り、氷河期をもたらし、地球の全人口は1万人まで減少したそうです。
そして、人類は絶滅寸前の状態に追いやられています。
そして、このような事象は地球の長い歴史に鑑みれば決して珍しい事態ではありません。
スウェーデン・ウプサラ大学教授のバレンティン・トロールさんは、「次の巨大噴火が起きるまで、うまくいけば何千年もかかるかもしれませんが、いずれにせよ巨大噴火の発生は時間の問題でしかありません」(ハフィントンポスト、2017年2月9日)と述べ、それはトバ火山かイエローストーンで起こる可能性が高いと指摘しています。
イエローストーンについては、2年前の8月18日の記事に、
・イエローストーン近くの川が「沸騰」してから4カ月後の夏、周辺の川では1万匹にのぼる魚が大量死…
とあります。
つまり、その言葉通りに、2年前のの4月に、イエローストーン近くの川が「沸騰している」のが発見されていました。
そして、その4ヶ月後に、イエローストーン・リバーという川で、1,000〜10,000匹(正確な数はわからず)の魚が大量死していたということがあったのです。
・川が沸騰
とか、
・川魚が大量死
というのは、このあたりの川では、そうそうあることがないのでかなり話題となっていたそうです。
そして、今年になってまた断続的な地震が始まっています。
地質調査所(USGS)とユタ大学地震観測所によると、断続的な地震が始まったのは2月8日で、国立公園があるモンタナ州のウエスト・イエローストーンから13キロ離れた地点で観測されました。
2月18日の夜にはM2.9の地震が発生し、いずれも地下8キロとごく浅い場所を震源としています。
USGSによると、震源地は昨年6月〜9月にかけても、計2400回近い地震を繰り返し、このうち最も規模が大きかったのは、昨年6月15日に起きたM4.4でした。
地球物理学者のマイケル・ポーランドさんとユタ大学助教授のジェイミー・ファレルさんは、群発地震の原因について「マグマや熱水、火山ガスの移動によって地下の圧力が変化した可能性がある」と指摘しています。
USGSによると、2015年以来、イエローストーン周辺では、常に一定の地殻変動が観測されていましたが、昨年12月以降、大きく変化しました。
というのも、イエローストーン湖の西側に位置するカルデラ内の北側に位置する間欠泉が多いノリス・ガイザー地区では年に数センチの割合で地表が隆起し続けていたのですが、12月初旬、ノリス・ガイザーで突然地盤沈下が始まっています。
この沈下は2週間以上続いたのち、12月末にストップし、現在は再び戻りつつあると言われていますが、観測チームは地下の熱水の移動が引き金になっている可能性があるとみて、引き続き警戒を続けています。
このようにイエローストーン国立公園の周辺の変状は多いのですが、イエローストーンは群発地震を起こすことが比較的多い場所でもあり、この群発地震だけで、どうだこうだということは言えないそうです。
この 20年ほどのイエローストーンでの異変としては、
・2004- 2006年にかけてイエローストーン公園の東西 80km南北 30kmの範囲で地盤が最大 12cm上昇しています。
これは過去にはなかった現象です。
・1999年にイエローストーン公園内の湖の底で高さ 30m以上、長さ 700mの巨大な隆起が発見されています。
・イエローストーンの地下 20kmから 50kmまでに、東西 80km南北 40Km(容積は約 4.6万km3)の世界最大のマグマだまりがあることが判明しています。
地球も、徐々に変化しています。
イエローストーンに限らず、ここ日本でも「破局噴火」を起こす可能性がある火山が多数存在しています。
今までの歴史がそうだったように、いつの日か「日本の終わり」、そして、「世界の終わり」が訪れることを想定しておかなければならないと思います。

実に美しいイエローストーン国立公園です。
美しいものには”トゲ”があるとはよく言われますが、まさにイエローストーン国立公園への言葉にはぴったりあてはまります。
カルデラの外周に位置するノリス・ガイザー地区では2015年以来、地表の隆起が続いていたのですが、昨年12月に突然地盤沈下が始まりました。

円の真ん中の KILL ZONE と書かれた「真っ赤な部分」が、イエローストーンから半径 1,000メートルのエリアです。
他のピンクの部分も、降灰による大きな影響を受けるとされています。
参考として同じ縮尺の日本列島を添えていますが、その日本がほとんどすっぽり入るエリアで、科学者たちの予測が現実となれば、影響は計り知れません。
イエローストーン国立公園(イエローストーンこくりつこうえん、Yellowstone National Park)はアイダホ州、モンタナ州、及びワイオミング州に位置するアメリカ合衆国の国立公園です。
1872年に世界で初めて国立公園に指定されており、ワイオミング州北西部を中心として3,470平方マイル(総面積8,980km²)もの広大な敷地に地球上の約半分の温泉、約3分の2もの間欠泉があり、七色に輝く巨大な温泉など、熱水現象による極めて特異な自然景観を成しています。
1800年代に当時のトーマス・ジェファーソン大統領が、未開の地を調査するために構成した探検隊により初めて報告され、それから数十年後のミシシッピ川上流域の調査により、ようやくその存在が知られるようになりました。
イエローストーンを初めて目にした人々は、そのあまりに素晴らしい大自然の姿に「ここは全ての人類の霊域。私有物として少数の利益のために開発すべきものではない」と政府に提言しています。
それがきっかけとなり1872年、ユリシス・グラント大統領が「イエローストーン公園法」に署名し、世界初の国立公園が誕生しました。
ブクブクと泡立つ硫黄温泉やどっと噴出する間欠泉のあるイエロストーン国立公園は、多くの観光客を魅了してきました。
公園は息をのむほど美しく、畏敬の念さえも抱かせてくれる場所です。
しかしこの美しい公園の地下には、アメリカ西部を一掃し、人類の歴史を変えてしまうほどの力を秘めた「超巨大火山」が眠っているそうです。
「超巨大火山」あるいは「スーパーボルケーノ」と呼ばれる火山の噴火は、これまでに人類が遭遇したことがない現象だそうです。
最後に起きた「スーパーボルケーノ」の爆発は、人類がまだ誕生してすらいない64万年も前の事でした。
その時の噴火は、1980年に落とされた広島型原爆2万1,000個分のエネルギーを放ち、数千万匹の生物を殺害したセント・ヘレンズ山の1,000倍以上の威力であったそうです。
壊滅的な噴火をする「スーパーボルケーノ」は、一般的にイメージする円錐状の形ではなく、へこんだ形をしたカルデラと呼ばれる形状です。
イエローストーンにあるそのカルデラはあまりにも大きく、広島県(8,479km2)より巨大だそうです。
もし、イエローストーンで大規模噴火が起きれば、3日以内に大量の火山灰がヨーロッパ大陸に降り注ぎ、米国の75%の土地環境が変化し、火山から半径1,000km以内に住む90%以上の人が火山灰で窒息死し、地球の年平均気温は10℃近く下がると予想されています。
しかもこれは差し迫った未来の出来事になるようです。
なぜなら、イエローストーンの噴火は220万年前、130万年前、64万年前と60万年周期で起こっており、今はその周期の始まりとなっています。
去年の6月12日に群発地震が始まり(最大M4)、その回数は8月の時点で1500回を超えていました。
イエローストーン国立公園は北アメリカ最大の火山地帯に位置し、地下には世界最大のマグマ溜まりがあると言われています。
地下のマグマが一気に噴出する壊滅的な噴火形式を火山学用語で「ウルトラプリニー式噴火」と言いますが、日本では「カルデラ噴火」あるいは特別巨大なカルデラ噴火のことを「破局噴火」と呼んでいます。
そして、イエローストーンにおける過去3回の噴火は、規模からして「破局噴火」と呼ぶにふさわしいものだったそうです。
「破局噴火」とは、たとえば九州で「破局噴火」が起きたとして、日本が滅亡する可能性さえ生じてきます。
それは通常とは比較にならないくらい大規模な噴火で、もしもイエローストーンが噴火すると、なんと雲仙普賢岳の1千万倍の威力という想像を絶する大噴火となるそうです。
噴出した溶岩によってアメリカ全土の半分以上が覆われ、9万人が命を落とすと見積もられています。
去年の8月時点で、米国のメディアは当初「破局噴火の可能性は極めて低い」という科学者の見解を紹介するにとどまっていました。
ユタ大学教授のジャミー・ファレルさんは、ニューズウィーク誌の取材に対して「これら一連の地震がイエローストーンの火山噴火に至る可能性は低い」と語っています。
実は2010年にも2500回近い群発地震が起きていますが、「破局噴火」に至らなかったことから科学者たちの多くは静観の態度を示していたのだそうです。
ところが、地震の回数が増えるにつれて「破局噴火」を危惧する声が聞かれるようになってきたようです。
ユタ大学の関係者も、今やイエローストーンのカルデラ周辺で急速かつ顕著な隆起が見られるとして大規模な噴火に至る事態を懸念しはじめているようです。
そもそも、イエローストーンでは60~70万年程度の周期で巨大噴火が起きており、前回の噴火からすでに60万年が経過しています。
そう考えると、いつ「破局噴火」が起きても不思議ではないことになります。
ただし、「それは米国でのことであって、日本に暮らす我々に被害が及ぶことはない」と軽く考える人も多いと思います。
しかし、その認識は甘いようです。
もしも、過去のイエローストーン規模の「破局噴火」が起きた場合、(過去にそうだったように)全地球レベルの氷河期が訪れる可能性が高く、人類存亡の危機に直結するかも知れないと予想されています。
英国の科学者によるシミュレーションでは、イエローストーンで「破局噴火」が起きた場合、それから数日以内に大量の火山灰がヨーロッパにまで降り注ぐと予想されています。
そして酸性雨が降り注ぎ、世界中の農業や畜産業に大打撃を与えることで大規模な食糧危機につながります。
さらに、地球の平均気温が約10度下がる寒冷期が最大で10年続くそうです。
そのような状況は、当然ながら金融危機を引き起こし、場合によっては世界各地で武力衝突や戦争さえもたらす結果となるかも知れません。
今から7万3千年前、インドネシア・スマトラ島北西部にあったトバ火山が破局噴火を起こしました。
この火山の痕跡は現在、トバ湖というカルデラ湖として残されていますが、この噴火により地球の平均気温は5度下り、氷河期をもたらし、地球の全人口は1万人まで減少したそうです。
そして、人類は絶滅寸前の状態に追いやられています。
そして、このような事象は地球の長い歴史に鑑みれば決して珍しい事態ではありません。
スウェーデン・ウプサラ大学教授のバレンティン・トロールさんは、「次の巨大噴火が起きるまで、うまくいけば何千年もかかるかもしれませんが、いずれにせよ巨大噴火の発生は時間の問題でしかありません」(ハフィントンポスト、2017年2月9日)と述べ、それはトバ火山かイエローストーンで起こる可能性が高いと指摘しています。
イエローストーンについては、2年前の8月18日の記事に、
・イエローストーン近くの川が「沸騰」してから4カ月後の夏、周辺の川では1万匹にのぼる魚が大量死…
とあります。
つまり、その言葉通りに、2年前のの4月に、イエローストーン近くの川が「沸騰している」のが発見されていました。
そして、その4ヶ月後に、イエローストーン・リバーという川で、1,000〜10,000匹(正確な数はわからず)の魚が大量死していたということがあったのです。
・川が沸騰
とか、
・川魚が大量死
というのは、このあたりの川では、そうそうあることがないのでかなり話題となっていたそうです。
そして、今年になってまた断続的な地震が始まっています。
地質調査所(USGS)とユタ大学地震観測所によると、断続的な地震が始まったのは2月8日で、国立公園があるモンタナ州のウエスト・イエローストーンから13キロ離れた地点で観測されました。
2月18日の夜にはM2.9の地震が発生し、いずれも地下8キロとごく浅い場所を震源としています。
USGSによると、震源地は昨年6月〜9月にかけても、計2400回近い地震を繰り返し、このうち最も規模が大きかったのは、昨年6月15日に起きたM4.4でした。
地球物理学者のマイケル・ポーランドさんとユタ大学助教授のジェイミー・ファレルさんは、群発地震の原因について「マグマや熱水、火山ガスの移動によって地下の圧力が変化した可能性がある」と指摘しています。
USGSによると、2015年以来、イエローストーン周辺では、常に一定の地殻変動が観測されていましたが、昨年12月以降、大きく変化しました。
というのも、イエローストーン湖の西側に位置するカルデラ内の北側に位置する間欠泉が多いノリス・ガイザー地区では年に数センチの割合で地表が隆起し続けていたのですが、12月初旬、ノリス・ガイザーで突然地盤沈下が始まっています。
この沈下は2週間以上続いたのち、12月末にストップし、現在は再び戻りつつあると言われていますが、観測チームは地下の熱水の移動が引き金になっている可能性があるとみて、引き続き警戒を続けています。
このようにイエローストーン国立公園の周辺の変状は多いのですが、イエローストーンは群発地震を起こすことが比較的多い場所でもあり、この群発地震だけで、どうだこうだということは言えないそうです。
この 20年ほどのイエローストーンでの異変としては、
・2004- 2006年にかけてイエローストーン公園の東西 80km南北 30kmの範囲で地盤が最大 12cm上昇しています。
これは過去にはなかった現象です。
・1999年にイエローストーン公園内の湖の底で高さ 30m以上、長さ 700mの巨大な隆起が発見されています。
・イエローストーンの地下 20kmから 50kmまでに、東西 80km南北 40Km(容積は約 4.6万km3)の世界最大のマグマだまりがあることが判明しています。
地球も、徐々に変化しています。
イエローストーンに限らず、ここ日本でも「破局噴火」を起こす可能性がある火山が多数存在しています。
今までの歴史がそうだったように、いつの日か「日本の終わり」、そして、「世界の終わり」が訪れることを想定しておかなければならないと思います。

実に美しいイエローストーン国立公園です。
美しいものには”トゲ”があるとはよく言われますが、まさにイエローストーン国立公園への言葉にはぴったりあてはまります。
カルデラの外周に位置するノリス・ガイザー地区では2015年以来、地表の隆起が続いていたのですが、昨年12月に突然地盤沈下が始まりました。

円の真ん中の KILL ZONE と書かれた「真っ赤な部分」が、イエローストーンから半径 1,000メートルのエリアです。
他のピンクの部分も、降灰による大きな影響を受けるとされています。
参考として同じ縮尺の日本列島を添えていますが、その日本がほとんどすっぽり入るエリアで、科学者たちの予測が現実となれば、影響は計り知れません。
スポンサーサイト