地質用語(63)

地質用語及び関連用語をまとめてみました。
前回に引き続き、(こ)から始まる用語です。

・後成説 (こうせいせつ)
後成説とは、生物の形態や機能の分化状態は発生の当初は未定であり、次第に完成するという考え方です。
親の雛型が、卵または精子の中にあらかじめ存在しているとする前成説とは対立します。
・坑井偏距 (こうせいへんきょ)
坑井偏距とは、坑井底の軌跡である坑跡を水平面に投影したときの坑口位置との水平距離を言います。
その東西成分が経距、南北成分が緯距になります。
・合成反射地震記録 (ごうせいはんしゃじしんきろく)
合成反射地震記録は、速度検層と密度検層(あるいは速度検層のみ)から計算される理論的な反射地震記録のことです。
地下構造と岩相の情報を正しく表しているから、これと坑井直上の地震記録とを比較検討することができます。
これにより、現場で観測方法およびデータ処理など反射法に関する一連の過程を評価することができ、さらに記録上のどの反射面がどの地層に対応するものかを具体的に知ることができるから、記録の解釈上も極めて有益な資料となります。
・剛性率 (ごうせいりつ)
剛性率は弾性率の一種で、せん断力による変形のしにくさをきめる物性値です。
せん断弾性係数(せん断弾性率)、ずれ弾性係数(ずれ弾性率)、横弾性係数、ラメの第二定数とも呼ばれています。
剛性率は通常Gで表され、せん断応力とせん断ひずみの比で定義されています。
・交跡 (こうせき)
交跡とは、地質学的な面が、地表面や露頭面など、任意の面と交わって生ずる線のことです。
・鉱石 (こうせき)
鉱石とは、鉱床から採掘,製錬される有用の元素あるいは鉱物の集合体で、鉱業の対象になるものを言います。
通常、鉱石とは金属鉱物鉱石を指しますが、現在では、石灰岩,石膏,カオリン,長石など非金属鉱石をも指しています。
・高積雲 (こうせきうん)
高積雲は雲の一種で、中層雲に属し、小さな塊状の雲片が群れをなして、斑状や帯状の形をつくり、白色で一部灰色の陰影をもつ雲のことです。
まだら雲、ひつじ雲、叢雲(むら雲)とも言います。
・鉱石検鏡学 (こうせきけんきょうがく)
鉱石検鏡学は、鉱相学とも言い、鉱石顕微鏡を用いて、鉱石の研磨片を観察することです。
・鉱石研磨片 (こうせきけんまへん)
鉱石研磨片は、不透明鉱物を、鉱石顕微鏡で観察する目的で作成されるプレパラートです。
・鉱石鉱物 (こうせきこうぶつ)
鉱石鉱物(ore mineral)は、鉱石を構成する有用鉱物のことです。
鉱床に産する不要部分は脈石といい、脈石を構成する鉱物は脈石鉱物と言います。
・洪積世 (こうせきせい)
洪積世(Diluvium)は、更新世(こうしんせい、Pleistocene)のことで、第四紀の第一の世として広く用いられていますが、現在では、地質学の第四紀の時代区分としては、完新世(沖積世)、更新世(洪積世)が正式です。
地質時代の区分の一つで、約258万年前から約1万年前までの期間で、そのほとんどは氷河時代でした。
・洪積層 (こうせきそう)
洪積層(diluvium)は、洪積統、更新統とも言い、中部ヨーロッパにおいて、台地を造って広く分布する砂礫層のことです。
氷期に広域を覆った氷河堆積物の旧称であり、かつては、ノアの大洪水の堆積物と誤認されていたため、「洪積」と呼ばれていたそうです。
「沖積層」が、水辺の堆積物、特に河川沿いの堆積物よりなる地層の意味をもっているのに対して、「洪積層」は、洪水堆積物よりなる地層の意味です。
現在では使われない用語となっています。
・洪積台地(こうせきだいち)
洪積台地(diluvial upland)とは、更新世(洪積世)において形成された平坦面が、その後隆起したことで形成された扇状地や三角州、台地の総称です。
河川,海成,火砕流の堆積物などから成り、現河床からの比高は大部分のものが 100mを超えない小規模な地形です。
ただし、牧之原台地のように、標高が200mに達する部分があるなど例外もあります。
・洪積統 (こうせきとう)
洪積統は、洪積層、更新統と同意語です。
・降雪 (こうせつ)
降雪とは、雪が降ることを言い、気象用語としては霰などの固形の降水も含まれています。
積雪に対して、一定期間内に降った雪の量を降雪の深さまたは降雪量と言います。
・硬石膏 (こうせっこう)
硬石膏(anhydrite)は、組成式 CaSO4、硫酸カルシウムを主成分とする硫酸塩鉱物の一つです。
無水石膏の天然結晶で、英名も「無水物」を意味しています。
モース硬度3.9、比重2.97で、性質は重晶石、天青石と類似し、色は白色または灰白色で、薄く青色や緑色が混じることがあります。
水を加えても結晶水にはなりません。
・鉱泉 (こうせん)
鉱泉(mineral spring)とは、地中から湧出する水で、固形物質やガス状物質などを一定以上含むか、湧出時の水温が一定以上のものです。
湧泉中に鉱物性物質,放射性物質などを含有するものです。
鉱泉という概念には温泉も含まれ、第2次世界大戦前には一般に体温より高いか低いかにより温泉と鉱泉を区別して呼称していたのですが、1948年の温泉法施行後はその区別もなくなりました。
しかし、泉温が 25℃以下の場合、冷泉と呼んで温泉と区別するのが普通です。
鉱泉は、広義には温泉と冷泉との総称ですが、狭義には冷泉を指します。
・鉱染鉱床 (こうせんこうしょう)
鉱染鉱床( disseminated ore deposit)は、岩石中のこまかい割れ目や空隙,あるいは鉱物の粒間を満たして有用な鉱物が生成している鉱床のことです。
マグマが地下の比較的浅いところまで上昇して固結する時に細かな割れ目を生じ、これに沿って鉱化流体が流動して有用な鉱物を沈殿するもの(例えば斑岩銅鉱床)や、石灰岩などのように溶解しやすい岩石と鉱化流体が反応して新しく生ずる岩石中に、有用な鉱物が反応の産物として散点して含まれるもの(例えば接触交代鉱床)、また砂岩,レキ岩,凝灰岩などのように比較的多孔質の堆積岩に鉱化流体が染みこんで有用な鉱物を沈殿させるもの(例えばコッパー・ベルト型銅鉱床)など、さまざまな成因の鉱床がこの形をとっています。
・光線速度 (こうせんそくど)
光線速度(ray velocity)とは、媒質中を伝わる光の速度のうちエネルギーの伝わる速度のことを言います。
波面に垂直な方向の法線速度 (位相速度ともいう) とは区別しています。
・酵素 (こうそ)
酵素とは、生体で起こる化学反応に対して触媒として機能する分子で、酵素によって触媒される反応を酵素的反応と言います。
酵素は生物が物質を消化する段階から吸収・分布・代謝・排泄に至るまでのあらゆる過程(ADME)に関与しており、生体が物質を変化させて利用するのに欠かせません。
したがって、酵素は生化学研究における一大分野であり、早い段階から研究対象になっています。
・鉱巣 (こうそう)
鉱巣は、鉱総とも言い、小塊状の富鉱体が群集または散点するものを言います。
・鉱層 (こうそう)
鉱層(ore bed)とは、地層にはさまれた層状の鉱床のことです。
砂鉱床,沈殿鉱床などがあり、鉄鉱石資源の過半数はこの型のものです。
・高層雲 (こうそううん)
高層雲は、朧(おぼろ)雲とも言い、雲の一種です。
灰色のベール状あるいは層状の雲で、空の広範囲を覆うことが多いのが特徴です。
・構造 (こうぞう)
構造(Construction)とは、建築で、建築物の自重や積載荷重を支え、風圧・積雪・地震などの外力に耐えるはたらきをする骨組みの部分のことです。
柱・梁(はり)・基礎などの総体をいい、木造・鉄骨造・鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造などの種類があります。
・構造運動 (こうぞううんどう)
構造運動(tectonic movement)は、造構造運動とも言い、褶曲・断層など、地層・岩石の変形や破壊を引き起こす地殻運動の総称です。
主要な構造運動は造山作用に伴って起こるのですが、構造運動という語は造山作用も含めた広義の意味に用いられることもあります。
・構造解析(こうぞうかいせき)
構造解析(structure analysis)とは、地質構造について、その幾何学的形態(ひずみ像)、変位・変形の過程(運動像)、および力学的な機構・要因(力学像)のそれぞれを分析的に調査・研究することを言います。
・構造角礫岩 (こうぞうかくれきがん)
構造角礫岩(tectonic breccia)とは、断層角礫岩のように、岩石の塊が移動したために形成された角礫岩のことです。
・構造岩石学 (こうぞうがんせきがく)
構造岩石学( structural petrology)とは、岩石内部の構造、特に小規模な構造や顕微鏡的な微細構造を研究する学問分野で、変成岩などのようにさまざまな程度の変形を受けた岩石を主対象とします。
このような岩石に発達する変形構造は、個々の鉱物内部の結晶学的なものから、鉱物の集合体である岩石にみられるものまで多種多様であり、また変形の強さや回数によっては、きわめて複雑なものとなります。
・構造規制 (こうぞうきせい)
構造規制とは、鉱床あるいはその富鉱部の形成位置と地質構造の間にあると考えられる関係のことです。
・構造湖(こうぞうこ)
構造湖(tectonic lake)は、湖の成立原因による分類の一つで、地殻の断層運動によって発生した湖のことです。
発生原因ゆえ、水深が深く発生した時代も古いものが多く、古代湖と呼ばれるものにほぼ一致します。
・構造区 (こうぞうく)
構造区とは、一定の物質的組成および構造をもつ岩石によって特徴づけられる地域のことです。
・構造区分図 (こうぞうくぶんず)
構造区分図は、地質図の一種で、ある地域を、構造形態の特徴とそれを区切る構造線によって構造単元に区分し、地質構造の特徴と構造発達史を示すものです。
・構造圏 (こうぞうけん)
構造圏とは、地球内部において、地殻運動の起こる部分のことです。
・構造谷 (こうぞうこく)
構造谷とは、断層や褶曲(しゅうきょく)によって生じた谷のことです。
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