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口永良部島の近くの諏訪之瀬島でも噴火

またまた噴火のニュースです。

7月30日午後9時50分ごろ、口永良部島から約100kmしか離れていない諏訪之瀬島(鹿児島)の御岳(おたけ 標高796m)で噴火があり、有色噴煙が火口から約1000mの高さまで上がった、と気象庁が発表しました。
火口から半径約1キロの範囲では、噴火により大きな噴石が飛散する恐れがあるそうで、噴火警戒レベル2(火口周辺規制)です。
ただし、鹿児島県十島村役場によると、島内には6月末現在で33世帯72人が住んでおり、小中学校などもありますが、避難を呼びかける規模の噴火ではないそうです。
諏訪之瀬島は国が常時監視する47火山のうちの一つで、1999年以降は毎年噴火が発生しており、2000年からは半径2km以内は立ち入り禁止になっています。
今年5月には、ごく小規模な噴火が2回あり、噴煙が今回同様に火口から約1000mの高さまであがりました。
地下のマグマや熱水の動きを示す「火山性微動」は現在も頻繁に起きているそうですが、気象庁は今回の噴火について「噴煙などの状況から、小規模な噴火で警戒レベルを上げるような状況にはない」と判断しています。

諏訪之瀬島は、たびたび活発な噴火活動を見せる日本有数の安山岩質の活火山です。
島の中央部には崩壊カルデラがありその中に中央火口丘(スコリア丘)の御岳があります。
山頂の南西には直径200mの旧火口があり1813年の噴火では大量のスコリアの噴出についで安山岩質の溶岩流が流出し、西海岸まで流下したそうです。
この噴火で全島民が島外に避難し、1883年まで50年もの間無人島となった歴史があります。
1884年には御岳の火口から東海岸まで溶岩流を流下し、現在でも御岳では桜島と同じく日常的に噴火が発生しているそうです。安山岩質の火山は通常ブルカノ式噴火を起こしますが、諏訪之瀬島では玄武岩の火山に多く見られるストロンボリ式噴火を多く発生するそうです。

活動記録としては、地質的には70万年前からの活動が認められていますが、1800年以降の活動記録は下記の通りです。
1813年~1814年:亜プリニー式噴火・スコリア降下 溶岩流が西海岸まで流下し、噴火後1883年まで無人島
1877年:噴火
1884年~1885年:ストロンボリ式噴火・スコリア降下・溶岩流
1914年3月21日:噴煙
1915年8~9月:噴煙
1921年8月8~9日:噴火
1922年1月26日~1925年:噴火
1925年5月13日:ストロンボリ式噴火・スコリア降下・溶岩流
1938年3月11日:噴火
1940年11月29日:噴火
1949年10月:ストロンボリ式噴火&ブルカノ式噴火
1950年~1954年:ストロンボリ式噴火&ブルカノ式噴火
1957年~1997年:ストロンボリ式噴火&ブルカノ式噴火
1999年1月:噴煙・降灰
2000年2月:噴煙・降灰
2000年12月:小規模噴火・噴煙・降灰
2001年1月~2002年12月(不活発時期も含む):ストロンボリ式噴火・噴煙・降灰(御岳火口壁東斜面に形成された火孔より)
2004年1月~ :毎月小規模な噴火が継続(2004年2月に新火孔を確認、2008年の年間爆発回数は156回、2009年は216回)

島の方々は、噴火はもう慣れっこになっているのかも知れませんが、口永良部島のように全島避難になったら大変です。
このような離島で、島の方々はのんびりと暮しているとは思いますが、噴火に慣れていない私たちにとっては、なんて危険なところで暮しているのかと思ってしまいます。
日本列島が噴火だらけになってしまいそうな近年です。
四国には火山がないと安心していますが、愛媛県だって石鎚山や高縄山、高月山など、花崗岩帯の山は噴火の記録が残っています。
近くには、常時噴火している阿蘇山もあります。
刺激を受けて徐々に今まで噴火してなかった山までも噴火が起こることも今後はありえると思います。
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