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三江線の折れた無筋橋脚

8月24日は、島根県ではものすごい豪雨でした。

江津(ごうつ)市では、23日の降り始めからの総雨量が474mmにも達し、8月の平年雨量の3・3倍になったそうです。
このため、川本町因原の三江線(さんこう)の江の川支流の濁川(にごりがわ)に架かる橋脚10本のうち堤防に一番近い1本が「ポキッ」と音がして折れたそうです。
そして、20分後には、上部が「メキメキ」と音をたて、濁流に落下し、線路が宙づりの状態になっています。
この状態は下の写真でもわかりますが、手前には折れた橋脚の土台部分だけが残っています。

普通は、橋脚には鉄筋が入っているのですが、どうもこの橋脚には入っていないみたいです。
昭和初期に作られた橋脚は多くの鉄道路線で現在も供用されていますが、無筋のものもあるみたいです。
因原駅は昭和9年に作られており、この橋脚もこの前後に作られたのは間違いないと思います。
今回のように真っ二つに折れることはほとんどないとは思いますが、地震時に施工打継面がずれる被害はよく発生しています。
無筋橋脚は、RC橋脚に比べ上載荷重が小さいため、地震時荷重が小さく、従来のRC巻き補強や鋼板巻き補強に比べ簡易な方法で耐震補強が可能だと言われています。
耐震補強工法として、打継面(目地)のずれ防止を主眼に置いて、鋼棒,アンボンドPC等の鋼材を内部に配置する補強工法がよく使われています。
昭和初期の構造物をすべて補強するのは到底無理なのですが、いくらゲリラ豪雨とはいえ、橋脚が折れるのは前代未聞なので、よく点検してほしいものです。

[痛+] 【鉄道】超閑散路線の三江線で橋脚が流失
橋脚が一本だけ折れて、土台部分だけが残っています。
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