北京市の地盤沈下

中国と日本は尖閣の問題で友好とはほど遠い関係になっています。
こんな中、中国の首都である北京市で、数年前から地盤沈下が進んでいるとの情報を得ました。

(1)北京市の水庫(ダム)
北京市の面積は16800平方kmで、日本の岩手県(15279平方km)とほぼ同じです。
参考までに、日本の首都圏を構成する東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県の面積の合計は13557平方kmで、北京市の面積よりも約3250平方km以上も小さくなっています。
その北京市は、西に太行山脈に属する西山、北に燕山山脈に属する軍都山、東に渤海を臨み、南に北京平原を擁しています。
地形は西・北が高く、東・南が低く、全ての水系は西・北から東・南に向かって流れています。
北京市には5つの水系(永定河水系、拒馬河水系、温楡河水系、潮白河水系、薊運河水系)があり、これらの水系を利用して85カ所の「水庫(ダム)」を持っています。
これらのダムのうちで規模が大きいものは、「密雲水庫」「官庁水庫」「懐柔水庫」「海子水庫」の4つです。

(2)北京市の地盤沈下
北京市ですが、地盤沈下が確認された地域は北京平原地区の3分の1に相当します。
背景には水不足を背景とした地下水の過剰採取があるようです。
北京市地勘局などによると、2010年までに地盤が累計20cm以上沈下した市内の面積は、北京平原の3割以上を占める約2,475平方kmです。
このままのペースで進めば、2020年には大興区の一部で1m、昌平区や朝陽区の一部でも42~70cmそれぞれ沈下することが予想されています。
南部の水資源を北部へ送る国家プロジェクト「南水北調」は2015年に長江から約10億立方mの水が引かれてくる予定にはなっていますが、北京への供水が始まっても、沈下スピードはやや鈍化するにとどまるとの予測です。
地盤沈下の背景には、1980年代から現時点までの30年間にわたって地下水の過剰採取が続いていることが挙げられます。
北京平原で過剰採水を行っている地域は全体の86.7%を占める5,980平方kmで、このうち特に採水がひどい地域は2,288平方kmに及ぶと言われています。

(3)北京市の今後
北京市の水不足は深刻で、水使用量の大幅増と降水量の減少を受け、近年の市民1人当たり平均の水資源量は100立方m以下に低下しています。
全国平均、世界平均からそれぞれ20分の1以下に留まっています。
現在は貯水池に頼れず、水資源の3分の2を地下水に依存している状態です。
新京報によると、北京市では今後地下利用を進め、毎年約300万平方mの地下空間の開発を行う計画です。
2020年には地下空間が9,000万平方mにまで拡大する見通しですが、ただ地盤沈下の進行に伴い、地下利用の安全性を危ぶむ声も上がっています。
水の「人工地下貯蔵」計画も進められているそうです。
水を地下にしみこませて地盤を押し上げようというものだそうです。
同時に市内全域で井戸の利用を中止し、地下水汚染も防ぐ狙いだそうですが、これは日本でも東京都をはじめ、地盤沈下が顕著になった都市が行っている方法ですが、「上野駅の地下水問題」でも述べたように、地下水位が上昇し地下の孔壁に水圧がかかって危険な状態にもなります。
北京市は、東京都の地盤沈下からは40年の歳月が経っています。
つまり、中国の首都は日本の首都より40年遅れていることになりますが、人が集まる所はどうしてもこのような問題はつきものです。
尖閣のような、人も住んでいない島のことで大喧嘩しているより、人の住んでいるところで助け合っていきたいものです。
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