変な問責決議

何か変な問責決議でした。
まず最初に出した自民党と公明党を除く野党7会派が出した問責決議案は、8月7日に提出し、社会保障と税の一体改革をめぐる民主、自民、公明3党合意と消費税増税に反対し、首相の政治姿勢を強く批判した内容でした。
その後、8月28日に提出した自民党と公明党の問責決議案は、首相は「内政・外交上の失敗で国益を損ない続けた」として、直ちに解散するよう要求している内容です。
野党内で調整をし、 自公両党は自ら提出した問責決議案への同調を求めたのですが、野党7会派は同調しませんでした。
そして、野党7会派が出した問責決議案について決議し、公明党は反対して欠席したのですが、自民党は3党合意での消費税増税に賛成したのにもかかわらず問責決議案には賛成しました。
自らの非を認めた形になって、なんとも不可解な可決の仕方でした。
参院では与党が過半数割れしているだけでなく、自公両党でも過半数には達しません。
このため、野党7会派の協力が不可欠なのですが、なりふりかまわない可決の仕方はみっともないと思いました。

問責決議は、参院で首相や閣僚の政治責任や資質を問うための決議です。
憲法に基づき内閣総辞職か衆院解散を迫ることができる衆院の内閣不信任決議とは異なり、法的拘束力はありません。
ただ野党が問責可決を理由に国会審議を拒否する場合もあり、政治的効果は大きいと思います。
首相問責決議を受けたのは、過去に自民党の福田康夫さんと麻生太郎さんです。
閣僚問責決議を可決したのは下表のように過去に10例あり、うち7人は民主党政権です。
ねじれだからどうしてもそうなりますが、それにしても自民党をはじめ野党は乱発しすぎです。

参議院本会議での国務大臣等への問責決議等議決例
本会議採決日問責対象者役職

備考
1956年(昭和31年)
3月5日
はとやま いちろう/鳩山一郎内閣総理大臣否決04110059戒告決議案。
1956年(昭和31年)
5月30日
こうの いちろう/
河野一郎
農林大臣否決06712356戒告決議案。
1964年(昭和39年)
6月20日
かや おきのり/
賀屋興宣
法務大臣否決04812274参議院初の問責決議案採決例。
1965年(昭和40年)
10月28日
ふくた たけお/
福田赳夫
外務大臣否決10613226
1971年(昭和46年)
11月9日
たなか かくえい/
田中角榮
通商産業大臣否決11013323
1972年(昭和47年)
6月16日
さとう えいさく/
佐藤栄作
内閣総理大臣否決10813123参議院初の首相問責決議案採決例。
1973年(昭和48年)
9月22日
やまなか さたのり/山中貞則防衛庁長官否決08312946
1973年(昭和48年)
9月24日
おくの せいすけ/
奥野誠亮
文部大臣否決08512742
1974年(昭和49年)
5月27日
おくの せいすけ/
奥野誠亮
文部大臣否決06209533
1974年(昭和49年)
7月31日
たなか かくえい/
田中角榮
内閣総理大臣否決12112807否決例における最小の票差。
1975年(昭和50年)
12月12日
おおひら まさよし/大平正芳大蔵大臣否決11412511
1975年(昭和50年)
12月24日
みき たけお/
三木武夫
内閣総理大臣否決11712710
1983年(昭和58年)
5月25日
なかそね やすひろ/中曽根康弘内閣総理大臣否決06310946
1988年(昭和63年)
12月24日
たけした のぼる/
竹下登
内閣総理大臣
大蔵大臣
否決09813638
1988年(昭和63年)
12月24日
かしやま せいろく/梶山静六自治大臣
国家公安委員長
否決08313653
1988年(昭和63年)
12月24日
はやした ゆきお/
林田悠紀夫
法務大臣否決07713457
1992年(平成6年)
6月7日
みやさわ きいち/
宮澤喜一
内閣総理大臣否決10013535
1994年(平成8年)
1月26日
はた えいしろう/
畑英次郎
農林水産大臣否決10613024
1995年(平成9年)
6月14日
むらやま とみいち/村山富市内閣総理大臣否決06215896記名投票における最大の票差。
1998年(平成10年)
6月17日
はしもと りゆうたろう/橋本龍太郎内閣総理大臣否決09712831
1998年(平成10年)
10月16日
ぬかかふくしろう/額賀福志郎防衛庁長官可決140103-37参議院初の可決例。
35日後の11月20日に辞任。
1999年(平成11年)
8月12日
おふち けいそう/
小渕恵三
内閣総理大臣否決07714063
1999年(平成11年)
8月12日
しんのうち たかお/陣内孝雄法務大臣否決09113746
2000年(平成12年)
5月31日
もり よしろう/
森喜朗
内閣総理大臣否決10813426
2001年(平成13年)
3月14日
もり よしろう/
森喜朗
内閣総理大臣否決10513833
2001年(平成13年)
4月5日
たけへ つとむ/
武部勤
農林水産大臣否決10211412
2001年(平成13年)
7月31日
こいすみ しゆんいちろう/小泉純一郎内閣総理大臣否決09713538
2002年(平成14年)
7月16日
たけなか へいそう/竹中平蔵経済財政政策
担当大臣
否決10013737
2003年(平成15年)
7月24日
かわくち よりこ/
川口順子
外務大臣否決10313633
2003年(平成15年)
7月24日
いしは しける/
石破茂
防衛庁長官否決10413531
2003年(平成15年)
7月25日
ふくた やすお/
福田康夫
内閣官房長官否決10313835内閣府特命担当大臣(男女共同参画担当)兼務。
2004年(平成16年)
6月5日
さかくち つとむ/
坂口力
厚生労働大臣否決000少数999多数999不明閣僚問責決議では唯一の起立採決。
2006年(平成18年)
12月15日
いふき ふんめい/
伊吹文明
文部科学大臣否決09813234
2007年(平成19年)
6月29日
やなきさわ はくお/柳澤伯夫厚生労働大臣否決09711518
2007年(平成19年)
6月29日
あへ しんそう/
安倍晋三
内閣総理大臣否決09411218
2008年(平成20年)
6月11日
ふくた やすお/
福田康夫
内閣総理大臣可決131105-26参議院初の内閣総理大臣に対する可決例。
105日後の9月24日に内閣総辞職。
2009年(平成21年)
7月14日
あそう たろう/
麻生太郎
内閣総理大臣可決132106-262人目の内閣総理大臣に対する可決例。
7日後の7月21日に衆議院解散。
64日後の9月16日に内閣総辞職。
2010年(平成22年)
11月26日
せんこく よしと/
仙谷由人
内閣官房長官
法務大臣
可決127111-1649日後の翌年1月14日に内閣改造で退任。
2010年(平成22年)
11月27日
まふち すみお/
馬淵澄夫
国土交通大臣可決126111-1548日後の翌年1月14日に内閣改造で退任。
2011年(平成23年)12月9日いちかわ やすお/一川保夫防衛大臣可決130109-2135日後の翌年1月13日に内閣改造で退任。
2011年(平成23年)12月9日やまおか けんじ/山岡賢次国家公委員長
消費者及食品
安全担当大臣
可決125109-1635日後の翌年1月13日に内閣改造で退任。
2012年(平成24年)
4月20日
まえた たけし/
前田武志
国土交通大臣可決131107-2444日後の6月4日に内閣改造で退任。
2012年(平成24年)
4月20日
たなか なおき/
田中直紀
防衛大臣可決132107-2544日後の6月4日に内閣改造で退任。
2012年(平成24年)
8月29日
のだ よしひこ/
野田佳彦
内閣総理大臣可決12991-383人目の内閣総理大臣に対する可決例。

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