FC2ブログ

星の砂と太陽の砂

以前に沖縄を旅行したときに、海岸で「星の砂」を見つけました。
「星の砂」といえば小柳ルミ子の歌くらいのイメージしかありませんでしたが、現実に海岸いっぱいの「星の砂」を見たときには感動しました。

星の砂(ほしのすな star sand)は、星の形の粒子からなる砂状の海洋性堆積物、あるいはその成因となった生物だそうです。
星砂(ほしずな)とも呼ばれ、砂と名前が付いてはいますが、「星の砂」は有孔虫の殻が堆積したものだそうで、岩石の風化に由来する通常の砂とは異なります。
「星の砂」と同じ有孔虫の殻が堆積したものに「太陽の砂」があります。
「星の砂」は有孔虫の一種バキュロジプナスの、「太陽の砂」はカルカリナの殻です。
有孔虫には細かい孔が多数空いていますが、種類によって様子が異なり、「星の砂」の場合は、孔の口径はほぼ同じで、ほとんど孔の口径は4.4ミクロン(0.0044ミリメートル)程度ですが、「太陽の砂」の場合は、口径4.4ミクロン程度の孔が最も多いのですが、これよりも大きい孔も多く存在しています。

有孔虫は原生動物根足虫(こんそくちゅう)類に属する単細胞生物で、体のつくりはきわめて原始的で、糸状の管を殻から出して食物を採り、海面を漂いながら生きています。
有孔虫は単細胞生物としては大型の部類に入り、絶滅種のフズリナや貨幣石に代表されるように、しばしば肉眼的な大きさとなります。
生きている有孔虫の殻内は原形質で満たされていますが、有孔虫が死ぬと有機質である原形質が分解され、丈夫な殻のみが残存して堆積します。
殻の形態が星や太陽を思わせる幾何学的な形状であるため、生物学的な研究対象としてのみならず、鑑賞の対象としても広く愛好されています。
有孔虫の死後、いったん殻は海底に溜まりますが、後に浜に打ち上げられてサラサラに乾燥し、「星の砂」や「太陽の砂」になります。
有孔虫は新生代鮮新世(500~160万年前)ごろから出現しているので、「星の砂」や「太陽の砂」には現生の有孔虫の殻と共に、数万年前のもの(化石)が混入している場合もあります。

有孔虫自体は海洋はもとより淡水、土壌中にも広く分布する生物群でありますが、「星の砂」や「太陽の砂」の元となる種の分布は温暖な海域に限られており、「星の砂」や「太陽の砂」が見られる場所も限定されています。
「星の砂」や「太陽の砂」を成す殻は炭酸カルシウムでできており、サンゴとともにサンゴ礁の炭素循環において重要な役割を果たしています。
分布地域は、 西太平洋の熱帯~亜熱帯域など、サンゴ礁が広がる地域です。
日本であれば南西諸島、特に沖縄県側に多く見られます。
西表島の星砂の浜、竹富島の太陽の砂などが有名です。
日本近海で普通に見られる一方で、中央太平洋やハワイ諸島には分布していません。

f:id:Naturalhistory:20110327115305j:image

ピンク色した星の砂です。
最新記事
カテゴリ
リンク
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

月別アーカイブ
カウンター
検索フォーム
QRコード
QR