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明治用水頭首工の漏水

愛知県は17日、矢作川から用水を取水する堰の施設「明治用水頭首工」(同県豊田市)で大規模な漏水が起きたため、周辺の自動車関連企業など131事業所への工業用水の供給ができなくなる可能性があると発表しました。
この日の夜の時点で漏水の復旧のめどは立ってなく、 県の説明では、県所管の安城浄水場(同県安城市)で必要な水量が確保できない状態になっていました。
浄水場への水の供給が完全になくなった場合、4時間程度で各事業所への工業用水の供給が停止するそうです。
安城浄水場はトヨタ自動車の本社や主要工場がある豊田市をはじめ岡崎市や刈谷市、安城市など9市3町が給水区域となっていますが、県の説明では一般住宅の給水に影響は出ていないそうです。
東海農政局によると、堰の下部に何らかの原因で大きな穴が開いており、取水できない状態が続いています。
穴をふさぐ修繕工事のめどは立っておらず、当面は周辺の工場の操業を止めないことを優先し、工業用水に必要な量を川からポンプでくみ上げる措置を始めています。
工業用水に必要な量は毎秒3立方メートルだそうです。
18日午前時点でポンプ25台を用意し、1.72立方メートルを確保できるめどは立ったそうです。
近くポンプを44台まで増やし、必要量確保を目指すそうです。
19日には、仮設ポンプで河川の水をくみ上げる応急措置により、工業用水を供給する下流の浄水場で取水を再開したそうです。
県は同日夜から事業所への使用自粛要請を緩和したが、今が一番大事な時期の、農業用の給水復旧のめどは立っていません。
農業用水にはさらに毎秒5立方メートルが必要だそうです。
田植えの時期ですが、東海農政局は「農業用水は何日かは待ってもらう」と話していました。
一方、専門家は漏水の原因について「パイピング現象の可能性が高い」との見方を示しています。
東海農政局によると、頭首工では今月15日午前、豊田市職員が下流側で水面に灰色の水が湧き出しているのを発見し、16日午前には上流側に渦ができ、下流側でわき出す水量が多くなったそうです。
穴をふさごうと砕石を渦に投げ入れたのですが、状況は変わらず、17日になって大規模な漏水に至りました。
同局は18日の会見で、「これほど急激に水が抜けることは、正直言って想定していなかった。結果的に対応が後手に回った」と話していました。
昨年12月には小規模の漏水があり、砕石や地面を固める薬剤を入れ、漏水の量は10分の1ほどに減っていたそうです。
東海農政局の担当者は18日、漏水の原因として設備の老朽化の可能性をあげていました。
頭首工下部の地中には漏水を防ぐための金属製の板が埋め込んであるといい、「この板が経年で腐食したり、傾いたりして隙間ができ、水が漏れたのではないか」と指摘していました。
「川底の土中にあるので、異常の点検や確認、発見は技術的に難しい」とも話していました。

東海農政局によると、頭首工は水をせき止め、用水路に取水する施設だそうで、今回の漏水は、堰の上流側の土砂に覆われた川底がえぐられて穴が開き、水がコンクリート製の堰の地下を通り抜けて下流に大量に流れ出たそうです。
15日に小規模な漏水を確認し、17日午前までに大規模な漏水が起き、その後水位が急激に下がり、取水ができない状態になりました。...
東海農政局は、記者会見で、「急激に水が抜けていくことを想定していなかった。結果的に後手にまわって発表が遅くなったことは申し訳ない」と陳謝していましたが、先に述べたように、昨年12月には小規模の漏水があり、その時には砕石や地面を固める薬剤を入れるなどの応急措置をしています。
つまり、その時には漏水があることは把握していたことになります。
水の力はとてつもなく大きく、一か所小さな穴が空いただけで、それが何日もたつととてつもなく大きい穴になってしまいます。
12月に、漏水調査と、何らかの対策が必要だったとは思います。
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河川水位計の設置

河川に自記水位計を設置しました。

IMGP3462_L4k400_24_設置完了
水位計の保護管です。
コンクリートに設置しました。

IMGP3542_L5k200_205_設置完了
ここでは石積工に設置しています。

首都圏外郭放水路について

埼玉県春日部市にある首都圏外郭放水路は、当ブログでも紹介しましたが、今回の台風では役立ったようです。

10月12日から13日にかけ日本列島を襲った台風19号は、全国各地の河川で氾濫、堤防の決壊が起こり、住宅街に甚大な被害をもたらしました。
国土交通省によると、台風19号により決壊した堤防の数は全国55の河川、79カ所にのぼったそうです。
そんな中、首都圏外郭放路が洪水を防ぐ大きな役割を果たしていました。
首都圏外郭放水路は地底50メートル、長さは春日部市上金崎から小渕までの約6.3キロを流れる、世界最大級の地下放水路だそうです。
中川、倉松川、大落古利根川、18号水路、幸松川といった中小河川が洪水となった時、洪水の一部をゆとりのある江戸川へと流すことができます。
中川・綾瀬川の流域は、利根川や江戸川、荒川といった大きな川に囲まれていますが、この地域は土地が低く水がたまりやすい地形となっているため、これまで何度も洪水被害を受けてきた過去があります。
また、川の勾配が緩やかで、水が海まで流れにくいという特徴があり、大雨が降ると水位がなかなか下がりません。
さらに近年では、都市化が急速に進み、降った雨が地中にしみこみにくく、雨水が一気に川に流れ込んで洪水が発生しやすくなっています。
それが首都圏外郭放水路の完成によって、周辺地域で浸水する家屋の戸数や面積は大幅に減り、長年洪水に悩まされてきた流域の被害を大きく軽減しました。


首都圏外郭放水路の断面図です。
提供:国土交通省江戸川河川事務所


台風19号が去った13日の首都圏外郭放水路の調圧水槽の様子がこちらの写真です。
これを見る限り、まだまだ余裕がありそうです。

滝について

滝について調べてみました。

滝(water falls)は、、「河川にできた河床の段」で、川の流路の急傾斜部を流れる水を〈たぎ〉〈たきつせ〉とよんだことに始まるそうです。
つまり、水が沸騰するように奔流となって流れるところを指したようです。
そして、河床が急勾配をなして川の水が疾走するところを早瀬と言い、勾配が垂直に近くなり、川の水が河床を離れて、高いところから直接落下するものを瀑布(ばくふ)と言います。
広義の滝はこの両者を含めているそうですが、最近では瀑布と滝とはほぼ同じ意味に用いられ、早瀬と区別する傾向があるようです。
滝は、
・流水が河床を離れて落下するもの
・河床からは離れないがきわめて急傾斜な河床を白い泡をたてて流下するもの
・一段から数段に分かれて落下するもの
などさまざまです。
いずれにしても、河床が著しく急激に中断されている結果として滝ができることになります。
滝の落下点は相当の広さと深さを有し、これを滝壺(たきつぼ)と呼んでいます。
そこでは流水が渦流となり、転動する小石や渦流とともに巻き上げられる砂によって周辺の岩石が削られ、また中に落下している巨大な角礫(かくれき)が円礫に変わります。

(1)滝の定義
滝の定義として、国土地理院では、 「流水が急激に落下する場所を言い、 原則として高さ5m以上で定時流水のある著名なもの、 または好目標となるものを表示します」と定義されています。
つまり、5m以上の高さがないと滝とは言えないようです。
それだけでなく、下記の項目も必要な条件になります。
①流れが急である事
これは、滝の条件としては当然のことだと思います。
河床を離れて落下しないまででも、60度以上の勾配があれば、自然に流れが急になります。
②水が落下している事
段を落ちる水流が、自然の川、湧水であることを条件になります。
用水路など自然じゃなくなった水流はたくさんあり、それが自然の崖や、人工の崖から落ちている「滝もどきの滝」はたくさんあります。
この種の「滝もどきの滝」は一見立派なのですが、洪水時に砂礫が流れず、水しか流れないので、滝面の微地形等も未発達で、本来の滝と地形が異なっています。 
③一年中水が流れている事
水流が常時ある程度あることも条件になります。
流域が小さく、普段は水がチョロチョロ程度の大雨が降らないと水量が無い滝もありますが、このような滝まで入れると、滝の数は無限になってしまいます。
また、台風などの大雨の時には、山肌のすべての沢が滝と化します。
ですが、常時水流のある滝は、そういう一時的な滝とは地形が異なっています。

(2)滝の地形学的成因について
滝の地形学的成因について調べてみました。
①湧水型1・・・・河床を横切る硬い岩石がある場合には、その部分で河道が侵食に抵抗して急な崖(がけ)となり、流水は滝となります。
アメリカとカナダの国境にあるナイアガラ滝、南米ガイアナのカイエトゥール滝やアメリカのイエローストーン国立公園のギボン滝などがあります。
②湧水型2・・・・高原の急な縁辺部を流れる場合にも滝になる場合があります。
例えば、ナミビアのアフリカ高原を横切るオレンジ川がオーグラビース滝となっています。
③断層型・・・・地震などの際に形成される断層のずれをきっかけとして形成される場合があります。
アフリカのモザンビークのザンベジ滝はその例で、日本でも各地にみられます。
④浸食型1・・・・氷河地域で、本流の谷氷河が強大な侵食力で深いU字谷がある場合には、支流の小さい谷氷河は浅いU字谷を形成するため、その合流点は懸谷となり滝をつくります。
アメリカのカリフォルニア州にあるヨセミテ滝、スイスのラウテルブルンネン谷の懸谷はその例です。
⑤浸食型2・・・・海食崖の縁辺部にできる場合があり、イギリスの南西コーンウォール半島中北部ハートランドのリッター・オーターにあるデボン海岸に見られます。
⑥溶岩遮断型・・・・火山などの溶岩流により川がせき止められ、堰き止め湖とその出口として滝が形成される場合があります。
日本の日光の華厳滝(けごんのたき)など各地にその例があります。

(3)滝の形状の呼び方
①直瀑(ちょくばく)・・・・落ち口から滝壷まで一気に落下する滝のことで、名瀑と呼ばれるものが多いのが特徴です。
②分岐瀑(ぶんきばく)・・・・落ち口から幾重にも分岐して流れる滝のことです。
③段瀑(だんばく)・・・・2段や3段、またはそれ以上の階層がある滝のことです。
④潜流瀑(せんりゅうばく)・・・・水を通す地層と通さない地層が剥き出しになり、地下水が崖の途中より直接落ちて滝となります。
⑤渓流瀑(けいりゅうばく)・・・・滝口から傾斜した岩肌などの上を滑るようにして流れる滝で、ある程度の高低差があるものを言います。
⑥海岸瀑(かいがんばく)・・・・海岸の崖の上に滝口があり、海に直接落ちる滝のことです。

いろいろな間欠泉

間欠泉について調べてみました。

間欠泉(かんけつせん geyser)は、熱水,水蒸気あるいは泥などが、ある時間間隔で噴出する温泉のことです。
geyserは、アイスランドのゲイシルgeysir(噴出という意味)と呼ばれていた間欠泉に由来するそうです。
間欠泉の噴出状況は各間欠泉で異なるのですが、だいたい共通して次のような噴出状況を示すそうです。
①噴出が近づくと水位がしだいに上昇し、気泡がたくさん出るようになる
②少量の湯が静かに湧出し、さらにかなりの量の湯が数回噴出してから突然爆発的な噴湯がおこる
③熱水と水蒸気の激しい噴湯を数回繰り返したのち、しだいに勢いを弱め、噴湯が止まると水位は地表下に下がってしまう
④この時、もし孔口上に温泉水のたまった池があると、その水は孔口内に逆流する
このようにして1回の噴出が終わると、普通は次の噴出開始までまったく静かな休止期間が続きます。
なかには休止期間中にも少量の湯を湧出し続けるものもありますが、噴出時間と休止時間をあわせたものが間欠泉の周期となります。
周期は数分から数時間までいろいろありますが、なかには数か月おきに噴出するものもあります。
間欠泉では、噴出水の化学成分も、噴出の各段階で変化することが知られています。
間欠泉の機構の説明として次の三つの説があります。
①空洞説
熱水の湧出途中に空洞があり、そこで熱水がさらに周囲から加熱されて沸騰し、水蒸気圧がその深さでの静水圧以上になると、空洞中の熱水を押し出して噴出します。
噴出により多量の水蒸気が発生すると、蒸発熱によって空洞中の温度が低下し、水蒸気圧が静水圧以下になって噴出が止まります。
この説では、噴出水量は空洞の大きさによって決まります。
②垂直管説
鉛直に近い湧出管があり、ある深さの水温が沸騰点に達すると、そこで沸騰がおこり、それより上部の水柱を噴出します。
もし熱源が最初に沸騰のおこる深さにあって、それ以深の水温が沸騰温度よりかなり低い時には、噴出後湧出管は、下方から上昇してきた低温の水で満たされて、それが沸騰温度にまで加熱されるに要する時間が休止時間となります。
この説では、1回の噴出量は加熱部以浅の管内の水量であるから、一般に少ないのが特徴です。
③熱水型間欠泉
温泉の湧出管はほぼ鉛直で細く長く、下部は熱水層に達しています。
熱水の温度は湧出口における沸騰温度よりは高いのですが、熱水層の深さでの沸騰温度よりは低くなります。
沸騰開始前は静止水頭は湧出口より高く、初めは沸騰しない湯が静かに湧出しますが、下方の温度の高い熱水が湧出口に達すると、沸騰して激しく噴出します。
しかし熱水湧出の結果、静止水頭が漸次低下し、水面での圧力がその温度での飽和圧力より大きくなれば沸騰はしなくなり、噴出は停止します。
次に静止水頭がしだいに回復し、湧出口の高さに達するまでの時間が休止時間です。
この説では、他の二つの説のように、熱水の温度よりも周りの地層の温度のほうが高い必要はありません。

日本の主な間欠泉です。
名称所在コメント
羅臼知床半島北海道指定天然記念物です。
温泉掘削のボーリングで生じました。
最近は吹き上げ間隔が不安定だそうです。
ヌプントムラウシ北海道上川郡新得町山奥の無人温泉です。
簡単に行けるところではないそうです。
登別支笏洞爺国立公園鉄泉地獄は90°の湯が定期的に湧き出します。
湯沼は10日間の周期で湯量が増減する一種の間欠泉です。
鹿部北海道茅部郡鹿部町1924年温泉掘削中に偶然発見されました。
新安比岩手県二戸市安代町不定期の間欠泉があります。
昭和62年に出来た新しい温泉です。
吹上(鬼首温泉)宮城県鬼首カルデラの中央火口雄岳の麓は間欠泉で有名です。
圧力不足のため加圧しています。
広河原山形県飯豊町中津川間隔は2分~40分位で、出始めると2分~5分以上吹き上げています。
源泉の温度は約35℃です。 
羽根沢山形県鮭川村石油の試掘によって発見された、宿がある県内唯一の間欠泉です。
土湯福島県土湯温泉いますや旅館にあります。
塩原栃木県塩原温泉ゑびすや旅館にあります。
吹上げるタイプではありません。
川俣栃木県川俣温泉噴泉橋の袂にあります。
最近修復しました。(多分加圧しているのであろう)
熱海大湯静岡県熱海温泉大湯は世界的にも有名な自噴間歇泉でした。
明治中頃から次第に噴出は減少し、末頃には止まってしまいました.。
関東大震災の時、再び噴出しましたが、昭和の初めに止まってしまいました。
昭和37年に人工的に噴出する間歇泉として整備され現在に至っています。
地獄谷長野県志賀高原地獄谷温泉は長野県、湯田中渋温泉郷のはずれにあります。
猿が入浴することで有名になりました。
間欠泉は天然記念物です。
小赤沢長野県下水内郡栄村小赤沢楽養館にあります。
吹上げるタイプではありません。
諏訪湖長野県諏訪湖畔諏訪湖間欠泉センターにあります。
掘削によって出た50mの噴泉塔を、人工的に間欠泉に仕立てました。
売木村長野県売木村湯元塩吹館のすぐ前に間欠泉があり、1時間間隔で冷泉が吹き出ています。
杉谷奈良県吉野郡東吉野村何時のころからか東吉野村杉谷に時間をおいて自噴する冷泉があります。
付近に温泉の湧出を 聞くことはなく、また地質の上からも高温の泉源は予想できないそうです。
訪ねてみると透明な冷 泉がほぼ30分間隔で、100リットルほど噴き出して休止することを繰り返します。 
草間岡山県新見市草間5~6時間ごとに50分間、平常の10~15倍の地下水を流す、間歇の冷泉です。
木部谷島根県柿木村炭酸ガスの圧力による噴出です。
約25分間休止した後、約5分間噴出します。
湧出量も毎分200リットル、最大時400リットルと豊富です。
噴出時真っ白な泡がぶくぶくと出始め、徐々に泉水が高くなり、高さ1.8mぐらいまで達します。
津和野山口県津和野1992年3月,温泉掘削のボーリングにより噴出が始まりました。
噴泉柱高さ70m。20分間隔です。
翌年にはあまり間欠的でなくなったらしく、温泉水にヒ素が含まれていたために封鎖したもようです。
龍巻地獄大分県別府温泉天然記念物の間欠泉です。
私も見ましたが、50m以上に熱湯を吹き上がる力があり迫力です(実際には天井があります)。
約25分間隔で噴出します。
竹富島海底温泉沖縄県竹富島石垣港からボートで10分、水深5m~18mのところにあります。
竹富島の東側-18mの海底から約48度のお湯が湧き出ています。
間欠泉は5~6分ごとに吹き出します。

別府に地獄めぐりという観光地があるのはみなさんご存知ですが、その中の竜巻地獄は間欠泉です。
とにかくすごい迫力でした。
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