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井戸の点検検層の種類

井戸で長年揚水を行うと、種々の障害が発生してきます。
その障害は、
①揚水量の減少
②水位の低下
③排砂
④揚水機の故障
などです。
揚水量の減少や水位の低下などはスクリーンの目詰まりによるものに起因し、排砂増加等による揚水機の故障は、井戸構造自体の破損に起因することが多いのが特徴です。
この様な障害が発生した場合、その原因の究明が重要です。
原因の究明としては、障害に至るまでの経緯や使用状況などの情報収集と井戸点検検層を実施し、その解析結果からその対策工(井戸洗浄及び、井戸修復工事を含めた改修工事)等を立案することになります。

井戸点検検層としては、次のようなものがあります。
①温度検層
孔内温度の局所的変化から、 地下水流入・漏水箇所および帯水層の判定に有効です 。
②電気伝導度検層
電気伝導度は溶存電解質成分は多いほど、高い値を示すことから、 地層水( 地下水・温泉) の流入箇所検出に非常に有効です 。
③水中カメラ
孔内にTV カメラを入れて、 直接見ることにより 、ケーシングの破損、 スクリーンの目詰まりなどを一目瞭然に把握できます 。
④微流速検層
自然・揚水状態での孔内の縦流速を測定することで 、地下水流入箇所とその水量を把握できます。
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深井戸用ジェットポンプについて

深井戸用ジェットポンプについてのお話です。

井戸を掘るのは水を求めるためなので、手押しポンプや自動ポンプなどのポンプはどうしても必要になります。
ここで、水位が3~5m程度の浅いところにある場合は浅井戸用のポンプで汲くみ上げることができます。
ただし、このポンプは、自然水位が約6m~8mの井戸に限ります。
これ以上の深さになると浅井戸用のポンプは、これより深い水位の井戸水をくみ上げる事はできません。
では、これより深い井戸水を汲み上げるにはどうすればいいのでしょう。
一つの方法として、水中ポンプを使います。
これが一番確実なのですが、30万以上の価格なので高価なのと、井戸径をVP100以上にしないと水中ポンプが入らないので、井戸工事にもお金がかかります。
そこで、深井戸用ジェットポンプが経済的に優れています。
深井戸用ジェットポンプは、浅井戸用ポンプと違いジェットノズルを使用します。
この役割として、ポンプから一度井戸内へ水を送水し、井戸内の吸い込み口からの水と併せて再度、ポンプまで逆送する構造になっています。
先に述べたように、地上にポンプを据え付けた場合では、吸うだけ(正確には吸込管内を真空にする)では井戸水面にかかっている大気圧による限度、約8mよりも高く上げる事はできません。
水面がその吸上可能高さよりも低い場合、吸上可能な高さまでなんらかのアシストが必要になります。
その役目を担うのがジェットとなります。
下の図にもあるように、吸込+圧送(深井戸ジェットポンプ)の2本の配管がジェット部に接続され(イラストA)、圧送された水はジェット内のノズルから高速水を吹き出し(イラストB)、その作用により吹き出し水と吸上水が混合しながら徐々に速度を下げ圧力を上げて揚水作用をすることになります。



深井戸ジェットポンプの用途としては、
①深井戸でも極端に深い井戸ではないこと(揚程は18m程度です)
②水量はごく普通にあれば良い(家庭用で使う程度)
③多少の作動音は気にならない(浅井戸ポンプと同じくらいの音です)
このような場合には利用価値があります。
掘削径もVP50でも施工できるポンプもあります。
深井戸ジェットポンプの耐用年数ですが、10年〜15年位が目安ですが、ジェット部品との兼合いもあります。
5年位でアキュームレータ(タンク)と圧力スイッチ(インバーターポンプでは圧力センサー)の交換をした方が良い場合が多いようです。
深井戸ジェットポンプの価格は、10万円くらいから出回っています。
最小で150Wから最大で1,500Wまで用途に応じた様々な出力(150W・250W・400W・600W・750W・1,100W・1,500W)の製品があり、更に省エネインバーターや外装ステンレスのもの、部品を替えることにより浅井戸用・深井戸用どちらにも対応可能なものとバリエーション豊富です。
出力が大きいほど水量が得られますが、一般家庭では250W・400Wがいちばん多く使われています。
750W以上は電源も200V(単相もしくは三相)が必要になり、状況が許せば水中ポンプの方が効率的となります。
出力(W)が同じならば、メーカー間による価格差はほとんどありません。


深井戸用ジェットポンプ HPJD ジェット付きの写真です。


先端がジェットノズルです。

ポンプについて

家庭に使われているポンプにもいろいろな種類があります。

①浅井戸ポンプ
主に地下8mまでの浅い水源にて使用されます。
浅井戸ポンプは、これより深い深度は汲むことが出来ません。
ストローでジュースを飲むのと同じ原理を利用して水を汲み上げています。
家庭用のポンプでは100w~400w程度の出力が一般的です。
②深井戸ジェットポンプ
主に地下8m~25mの深い水源に使用されます。
ポンプ本体は地上部にあり、原理も基本的には浅井戸ポンプとおなじですが、水中にも汲み上げを補助する「ジェット」部が存在し深井戸ではごく一般的なポンプです。
ポンプ本体が地上部にある為、高い圧力を保持できない為に汲み上げの水量が少ない傾向にあります。
250w~600w程度の出力が一般的です。
③深井戸水中ポンプ
かなり深い水源でも豊富な水量が得られますが、汲み上げパワーの強い性質上砂上がりの多い地域では水栓使用時に砂が混じってしまう為に砂こし器とのセット設置が基本となります。
350w~600w程度の出力が一般的です。

一般的に、地下水が浅い場合は浅井戸ポンプで、深い場合は深井戸水中ポンプ、そして、その中間の場合は深井戸ジェットポンプということになります。
地下水位に対応できる、適したポンプを使いこなす必要があります。

古井戸の再利用

まだ上水道が普及していない50年以上前は、どの家庭にも井戸はありました。
ほとんどの井戸は手掘りの井戸で、幅は約1mくらいで深さは3~5m程度でした。

(1)石積み井戸の掘り方
井戸の掘り方は、一人が中に入って、スコップで掘り進め、滑車でバケツをおして掘削した土砂を排出します。
石積み井戸の場合は、掘削した壁面に石積みを施し、また掘削し石積みを施すことの繰り返しです。
掘り進めると水がしみ出てきます。
こうなると排水の為のポンプが必要で、水をくみ出しながら掘り進めていきました。
自然水位線から約2~3mくらいまで掘って堀り止めにして井戸が完成です。

(2)古い井戸の復元
このような掘井戸は、現在ではほとんど使われていません。
田舎に行くと時々見かけますが、このような井戸はもう使えないのでしょうか?
結論から言うと、当時のような状態で使うことは難しいと思います。
まず田舎の井戸は、ほとんどの場合岩盤をくり貫いて、岩盤内の地下水を取水していました。
この場合には、長い年月が経つと井戸の中に泥が溜り、岩盤内の「みずみち」と呼ばれる取水ルートを遮断してしまいます。
遮断して少しくらい経っただけなら「みずみち」が変わることはないのですが、何十年も経ってから泥を取り除き井戸の中を洗浄しても「みずみち」が目詰りをおこし、井戸の中に地下水が流れてこなくなってしまっています。
土砂と岩盤との境界の地下水を取水している場合は、よく洗浄すればある程度の地下水は確保できるのですが、やはり昔のようにはならないのが現状です。
つまり、井戸水は、使えば使うほど「みずみち」が出来、水量も多くなってきますが、何年も使わなくなった井戸はもう使い物にならないことが多く、新たに掘ったほうがいいことになります。
但し、どうしても古い井戸を復元したい場合には、コンプレッサーや圧力水を使っての洗浄になりますが、その際に、石積み井戸の場合は、井戸の中に入っての作業は危険です。
何故なら、洗浄することにより、石積みに空隙が広がり、最悪の場合には崩壊することもあります。
したがって、井戸の上からの作業が原則で、
①井戸内をコンプレッサーを使用して撹乱する。
②水中ポンプで汲み上げながら長いノズルの圧力水で隅々まで洗浄する。
③ポンプを止め、地下水位がどれだけ回復するか様子を見る。
④地下水位が回復したら、またコンプレッサーを使用して洗浄する。
⑤揚水試験を行い、地下水の量を求める。
⑥水質試験を行い、飲料水として適しているかどうか判定する。
このような手順になると思います。

(3)井戸の機能回復の方法
このように洗浄しても地下水位が回復しない場合があります。
特に、何十年も使っていない井戸だとこのような場合の方が多いと思います。
この場合に井戸の機能回復の方法として、掘井戸の中を新たにボーリング機械を使って掘る方法があります。
ボーリング機械ですから、手掘りみたいに幅1mなどの大きな井戸は掘れません。
せいぜいVP100を入れる程度ですが、
①20m以上の深さを掘ることにより、新たな「みずみち」が出来る。
②岩盤内の水は、被圧された水であり、自然水位も上昇する。
③深井戸の水は、浅井戸の水より一般的には水質が良い。

このような利点があります。
但し、私たちは、依頼があった場合には、その古井戸を再利用するよりは、その付近に新たに井戸を掘ることを奨励しています。
それは、ほとんどの場合、水量がある程度回復しても、水質試験の結果では一般飲料水としては不適となることが多いからです。
長年溜まったヘドロなどの汚水は、少しの洗浄ではきれいにならないし、ボーリング機械で掘り足しても、古井戸の地下水と混ぜたのでは、やはり水質が悪くなります。
つまり、ボーリング機械で掘り足す場合でも、古井戸の地下水とは遮断する必要があります。

井戸の洗浄

井戸内の洗浄工法については過去のブログでも紹介したと思いますが、代表的な機械洗浄の工法を紹介します。

①ブラッシング洗浄工法
ケーシングの内径より2~3mm大きめの円形のワイヤーブラシまたはナイロンブラシを上下させることによりスクリーン及びケーシング内部の付着物を掻き落し除去する工法です。
ブラシによる除去と同時に上下運動によね水の衝撃作用が目詰まり除去に効果的です。
地上装置として、簡易櫓と動力ウインチ等を使用します。
<ブラッシング>
 

②ベーリング洗浄工法
ケーシングの内径に近いベーラーを使用し、このベーラーを引き揚げる時に水に与えられる衝撃作用を利用して目詰まりを除去する工法です。
主として井戸底の沈殿物を取り除きます。
地上装置として、簡易櫓と動力ウインチ等を使用します。
<ベーリング>
 

③スワビング洗浄工法
ケーシング管内にピストンの役目をするサージプランジャー(スワブ玉)を挿入し、上下させてピストン動作を与えて、水の動揺を大きくしてスクリーン周辺のスケールや砂粒を除去する工法です。
ただし、スクリーン等が劣化している場合は、過度のスワッビング洗浄はスクリーン等を破損させる場合もあるので注意が必要です。
地上装置として、簡易櫓と動力ウインチ等を使用します。
<スワッビング>
 

④エアージェッテイング洗浄工法
井戸内で、ノズルより高圧水を噴出させ、スクリーン部の内外に強力な洗浄と衝撃作用を与えて目詰まりを除去する工法です。
通常は地上装置として、簡易櫓と動力ウインチ等を使用し、さらにジェッテイング装置として加圧ポンプと水タンクを設置し、ポンプのデリバリ部に送水管、ジェットノズルを取り付けたものを使用します。
当社ではこの工法をよく用いています。
<エアージェッティング>
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