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石灰岩とチャートについて

私が中学校の理科では、ほぼ同時期に石灰岩とチャートについて学びました。
どちらも堆積岩で、見た目も似ていることから「石灰岩とチャートってどこが違うんだろう?」と思いました。
地質を学ぶようになって、ボーリングマシンで掘削すると石灰岩は比較的早く掘れるのですが、チャートはなかなか掘れません。
つまり、石灰岩とチャートは全く異なっているようです。

石灰岩は堆積岩の一つで、主に方解石から成り、炭酸カルシウムを 50%以上含む岩石のことです。
炭酸カルシウムからなる生物の遺骸(サンゴ,ウミユリ,貝殻など)が堆積して固まってできたもので、大部分が方解石からなり、主成分である炭酸カルシウムが、貝殻やサンゴの骨格など生物に由来していることから、海生動物の化石が見られることが多いことが知られています。
色調は、白色~灰色のものが多く、ハンマーですぐに傷がつき、塩酸に発泡しながら溶けます。
主として、製鉄やセメントなどの原料として採掘されています。

チャートは、角岩(かくがん)とも言い、堆積岩の一種で主成分は二酸化ケイ素(SiO2)で、この成分を持つ放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底に堆積してできた岩石(無生物起源のものがあるという説もある)です。
断面をルーペで見ると放散虫の殻が点状に見えるものもあります。
非常に硬い岩石で、層状をなすことが多いく、釘などで擦ってもほとんど傷がつきません。
非常に硬いことより、火打石として利用されてきました。
チャートには褐色、赤色、緑色、淡緑灰色、淡青灰色、灰色、黒色など様々な色のものがあります。
暖色系のものは、微細な酸化鉄鉱物(赤鉄鉱など)に起因し、暗色系のものは硫化鉄(主に黄鉄鉱)や炭素化合物(石墨や不定形炭素、有機物など)に起因します。
緑色のものは、二価の鉄を含む緑色の粘土鉱物を含むためであると言われており、これらは、堆積した環境によって変わると考えられています。

繰り返しになりますが、石灰岩は最初に説明したとおり、炭酸カルシウムを主成分とする堆積岩ですが、チャートの主成分は二酸化ケイ素です。
二酸化ケイ素とは石英と同じ成分で、両者に薄めた塩酸をかけると、石灰岩は泡を出して溶けますがチャートは何も起きません。
これは石灰岩に含まれる炭酸カルシウムが塩酸と反応して二酸化炭素を出すためなので、石灰岩でだけ反応が起きたのです。
また、石灰岩はナイフで削ると石灰岩に傷ができますが、チャートの場合はナイフの方に傷ができます。
これだけで、チャートは石灰岩よりずっと硬いことがわかります。
地球科学の分野では炭酸カルシウムを主成分とした堆積岩を石灰岩と呼んでいますが、石灰岩を鉱業的な資源として取り扱う場合は鉱石名として「石灰石」と呼びます。
どの視点から見るかによって名前が変わるだけで同じものです。
また、石灰岩が熱変成作用を受けることでできる大理石ですが、石材に使われる石灰石も大理石と呼ばれる場合もあります。




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結晶片岩 色による分類,原岩による分類

四国では、基盤岩として広域に分布している結晶片岩について調べてみました。

(2)色による分類
目で見た色による分類です。
おおよそ鉱物による分類と対応するようになっていることから薄片記載など室内分析をする前のフィールド記載などでは重宝しています。
緑色片岩と青色片岩は変成相名にも採用されているため、この2つは頻繁に用いられる岩石名であります。
その他については用語の意味するところに不確定性が大きいため、推奨される記載ではありません。
正式名ではなく、あくまでも俗名です。

①緑色片岩
緑色片岩(りょくしょくへんがん、green schist、グリーンシスト)とは、 変成岩の1種で、玄武岩やそれに類する組成の岩石を原岩に低変成度で形成された結晶片岩です。
緑閃石、緑泥石、緑レン石などの緑色の鉱物を含むことからこの名前が付いています。

②青色片岩
青色片岩(せいしょくへんがん, ブルーシスト, blue schist)とは藍閃石などのナトリウムに富み青色を呈する角閃石を含んだ結晶片岩です。
沈み込み帯のスラブ上面のように低温高圧環境での変成作用が特徴的な変成岩です。
原岩は玄武岩などの苦鉄質岩で、温度200-500℃、圧力0.6-1.2GPa(深さにして20-40 km)の条件で形成されます。
日本では三波川変成帯や黒瀬川帯などから産しています。
青色片岩の主な構成鉱物は、藍閃石やリーベック閃石などのナトリウムを含む角閃石の他、ローソン石、ヒスイ輝石、ソーダ雲母、緑泥石、霰石などを含みます。

③黒色片岩
黒色片岩(black schist)は、泥質岩を起源とする結晶片岩のうちで変成度の低いものです。
グラファイト(石墨)を含み色が黒いので一般にこのように呼ばれています。
正規の岩石名ではなく、緑色片岩と同じく通称です。
グラファイト以外には主に絹雲母,緑泥石,斜長石,石英から成ります。
一般に片理が発達し、著しい微褶曲(しゅうきょく)構造が見られます。

④赤色片岩
赤色片岩(せきしょくへんがんRed schist)の代表は、紅簾石片岩(こうれんせきへんがん)です。
紅簾石またはマンガンを含み、赤色を呈する緑レン石や斜灰簾石などを特徴的に含む結晶片岩です。
紅色の部分が紅レン石でギラギラ光っているのが雲母の結晶です。

(3)原岩による分類
原岩の種類によって結晶片岩を分類します。
特に構造地質の記載や研究においては、変成作用による影響よりも元の岩石が何であったか、それら岩石がどのような組み合わせ・構造で 産出しているかが注目されるので、原岩の種類による分類を採用することが多いです。
ただし、観察事実は岩石の組織や色、鉱物の組み合わせであって、原岩の種類はそれらに基づく解釈である点に注意が必要です。
原岩による分類を行った際に、玄武岩や玄武岩質な岩石の総称としては緑色岩greenstoneが使われることが多く見られます。
もしくは、玄武岩質岩石は変成相を決定するために特に重要であるため、 「緑色片岩」「青色片岩」あるいは「角閃岩」などと具体的な岩石名・変成相名と対応させて記載されることも多々あります。

①砂質片岩
砂質片岩(さしつへんがん, ザミティックシスト, psammitic schist)は砂岩を原岩とする結晶片岩です。
構成鉱物は主に石英、絹雲母、緑泥石などです。
見た目は灰色、灰緑色、黄灰色などのくすんだ色で、薄く剥がれやすいのが特徴です。
ルーペで拡大してみると、石英を主とした中、に白色~灰色の絹雲母や、濃緑色の緑泥石の粒が見えることが多いです。

②泥質片岩
泥質片岩(でいしつへんがん, ペリティックシスト, pelitic schist)とは泥岩やそれに類する堆積岩を原岩とする結晶片岩です。
泥質岩に含まれている有機物が変成してできる石墨(グラファイト)を特徴的に含むため、光沢のある黒色を呈します。
低温高圧型広域変成帯に特徴的な変成岩であり、高温低圧型広域変成帯や接触変成帯、大陸衝突型変成帯などの低変成度部分でも広く見られます。
構成鉱物は、石墨の他、石英、曹長石、絹雲母などを含んでいます。
岩石を構成鉱物で分類する際には、石墨片岩と呼ばれることが多いです。
日本では三波川変成帯や三郡変成帯、周防変成帯などの低温高圧型変成帯から産します。
特に三波川変成帯では、埼玉県長瀞町の観光名所である"岩畳(いわだたみ)"を構成する岩石として有名です。

③礫質片岩
礫質片岩(れきしつへんがん, コングロマリットシスト, conglomerate schist)は礫岩を源岩とする結晶片岩です。
通常、礫は片理面に沿って引き伸ばされています。
日本では三波川変成帯などから産しています。

④珪質片岩
珪質片岩(けいしつへんがん, シリシャスシスト, silicious schist)とはチャートや石英質な砂岩などの堆積岩を源岩とする結晶片岩です。
体積の90%近くが石英のみから構成されています。
見た目は純粋なものでは白色や灰色ですが、副成分鉱物によって赤色、褐色、緑色などを呈しています。
低温高圧型広域変成帯に特徴的な変成岩であり、高温低圧型広域変成帯や接触変成帯、大陸衝突型変成帯などの低変成度部分でも広く見られます。
珪岩片岩と同じ鉱物組成であっても片理構造が明瞭でない変成岩は、クォーツァイト(quartzite, 珪岩)と呼ばれています。

⑤石灰質片岩
石灰質片岩(せっかいしつへんがん, カルカリアスシスト, calcareous schist)とは石灰岩を原岩とする結晶片岩です。
大半が方解石のみからなることが多いのですが、それは必ずしも定義ではありません。
見た目は純粋なものでは白色や灰色ですが、副成分鉱物によって赤色、褐色、緑色などを呈しています。
低温高圧型や高温低圧型広域変成帯や接触変成帯、大陸衝突型変成帯などで見られます。
石灰質片岩と同じ鉱物組成であっても片理構造が明瞭でない変成岩は、結晶質石灰岩(大理石, marble, マーブル)と呼ばれています。
また、周囲の岩石や流体などとの反応によって炭酸塩鉱物以外の珪酸塩鉱物などが生じている場合は、スカルンと呼ばれることが多いです。

結晶片岩 構成鉱物による分類

四国では、基盤岩として広域に分布している結晶片岩について調べてみました。

結晶片岩(けっしょうへんがん、schist、シスト)は変成岩のうち、強い片状構造(片理)の発達したものの総称です。
層構造が明瞭な見た目をしており、薄く割れやすいのが特徴で、原岩や構成鉱物によってさらに細分されています。
この片状構造(片理構造)は変形応力によって鉱物粒子が面的に成長・再結晶することによって生じます。
片状構造の発達するのは、特に雲母や緑泥石などのフィロ珪酸塩鉱物、角閃石などのイノ珪酸塩鉱物、その他石墨、赤鉄鉱などのようなシート状、針状、繊維状の結晶になる鉱物が多く含まれる場合です。
なお、片状構造の片理面は、原岩の地層の層理面などの初生的な構造とは別であることに注意が必要です。
結晶片岩よりも変成度・変形度が弱いと、泥岩・砂岩の場合は千枚岩(phyllite)、玄武岩質岩石の場合は緑色岩(greenstone) チャート(chert)や石英質砂岩の場合は珪岩(quartzite)などと呼ばれる岩石になります。
石英・長石のように平たい形状の結晶になりにくい鉱物を主体とした岩石が原岩である場合は、 変成作用・変形作用を受けても片状構造は発達しにくく、 主に片麻岩のような変成岩になります。
片麻岩と結晶片岩の区別に明確な基準はなく、片状構造の発達具合によっては中間的な岩石も存在します。
そのため、同じ岩石であっても、文献によって片麻岩と記載される場合と結晶片岩と記載される場合が混在することもあります。

(1)構成鉱物による分類
含まれる特徴的な構成鉱物によって名前をつけています。
和名では、鉱物名の「石」「鉱」を取り除いて「片岩」付ける例も多い(緑泥石片岩→緑泥片岩)が、 必ずしも統一的な命名基準ではありません。
構成鉱物による岩石名を紹介します。

①緑泥片岩(緑泥石片岩)
緑泥片岩(りょくでいへんがん, クロライトシスト, chlorite schist)は緑泥石を特徴的に含む結晶片岩です。
まれに緑泥石片岩(りょくでいせきへんがん)とも呼ばれますが、石は省略されることのほうが多いようです。
緑泥片岩という岩石名は慣用的なもので、「緑泥石を大量に含む結晶片岩」という程度の意味です。
厳密な定義の存在する変成相で分類すると、緑色片岩と呼ばれます。
緑泥片岩の色は濃緑色やくすんだやや深い黄緑色などがあります。
結晶片岩の1種なので片理が発達しており、薄く剥がれやすいのが特徴です。
緑泥片岩を構成する鉱物は、緑泥石の他に、緑閃石、緑簾石、斜長石(主に曹長石)、石英、磁鉄鉱、黄鉄鉱などです。
緑泥片岩の原岩は玄武岩および玄武岩質の火砕岩や砕屑岩です。
緑泥片岩は世界各地の様々な地質環境で形成されます。
日本では特に三波川変成帯や三郡変成帯、神居古潭変成帯などから産しています。
特に三波川変成帯で産する緑泥片岩は「三波石」「三波川石」などと称され、日本庭園には欠かせない飾り石として広く用いられています。

②絹雲母片岩
絹雲母片岩(きぬうんもへんがん, セリサイトシスト, sericite schist)は絹雲母と呼ばれる微細な白雲母を特徴的に含む結晶片岩です。
絹雲母片岩という岩石名は慣用的なもので、「絹雲母を多量に含む結晶片岩」という程度の意味だと言われています。
絹雲母片岩の色は、灰白色、黄白色、淡褐色などがあります。
結晶片岩の1種なので片理構造が発達しており、薄く剥がれやすいのが特徴です。
絹雲母片岩を構成する鉱物は、絹雲母(白雲母)の他に、石英、長石類、緑泥石などです。
絹雲母片岩の原岩は、砂岩や泥岩などの砕屑岩や、凝灰岩などの火山砕屑岩です。
絹雲母(白雲母)を多量に含むため、特にカリウムに富んでいます。
絹雲母片岩は世界各地の様々な地質環境で形成されています。
日本では特に三波川変成帯や三郡変成帯、神居古潭変成帯などから産しています。

③黒雲母片岩
黒雲母片岩(くろうんもへんがん, バイオタイトシスト, chlorite schist)は黒雲母を特徴的に含む結晶片岩のことです。
黒雲母片岩は黒雲母に富んだ褐色から黒褐色の層と、石英などの白色の鉱物からなる層との互層から構成されています。
結晶片岩の1種なので片理が発達しており、薄く剥がれやすいのが特徴です。
片理の発達が弱いと、片麻岩に分類されます。
黒雲母片岩の原岩は主に泥岩などの堆積岩であることが多いのですが、特に黒雲母の割合の高いものは、蛇紋岩などの超苦鉄質岩と泥岩などのその他の珪長質な岩石の境界部分に生じていることが多いのが特徴です。
黒雲母片岩を構成する鉱物は、黒雲母の他に斜長石(主に曹長石)、石英、緑閃石などの角閃石、白雲母が挙げられます。

④スティルプノメレン片岩
スティルプノメレン片岩(スティルプノメレーン片岩、スチルプノメレン片岩、stilpnomelane schist、スティルプノメレンシスト)はスティルプノメレンという鉱物を特徴的に含む結晶片岩の1種です。
スティルプノメレン以外の主な構成鉱物として、石英、、長石、緑泥石、方解石などの鉱物があります。
スティルプノメレン片岩は、主に遠洋性の堆積岩や凝灰岩などの鉄とカリウムに富んだ岩石が低温高圧型の変成を受けることによってできます。
埼玉県長瀞のスティルプノメレン片岩はその見た目から虎岩と呼ばれ、奇岩地形として有名です。

⑤滑石片岩
滑石片岩(かっせきへんがん、talc schist、タルクシスト)は滑石という鉱物を特徴的に含む結晶片岩の1種です。
主に蛇紋岩とその他の岩石の境界部分に生じる変成岩のことです。

⑥緑閃石片岩
緑閃石片岩(りょくせんせきへんがん、actinolite schist、アクチノライトシスト)は緑閃石という角閃石の1種の鉱物を特徴的に含む結晶片岩の1種です。
緑閃石片岩は主に蛇紋岩とその他の岩石の境界部分に生じる変成岩です。
滑石片岩や黒雲母片岩などと密接に関わり合って産出することが多く、また滑石や黒雲母を含むこともあります。
また片理構造が発達していない緑閃石を主体とする岩石を緑閃石岩(actinolite rock, アクチノライトロック)と呼んでいます。

⑦藍閃石片岩
藍閃石片岩(らんせんせきへんがん、glaucophane schist、グロコフェンシスト)は藍閃石という鉱物を特徴的に含む結晶片岩の1種です。
プレート沈み込み帯のスラブ上面などに生じる低温高圧型変成帯に典型的な変成岩です。
大抵の場合は、青色片岩に含まれます。

⑧透閃石片岩
透閃石片岩(とうせんせきへんがん、tremolite schist、トレモライトシスト)は透閃石という鉱物を特徴的に含む結晶片岩の1種です。
主に蛇紋岩とその他の岩石の境界部分に生じる変成岩です。

⑨紅簾石片岩
紅簾石片岩(こうれんせきへんがん、piemontite schist、ピーモンタイトシスト)とは、紅簾石またはマンガンを含み赤色を呈する緑レン石や斜灰簾石などを特徴的に含む結晶片岩の呼称です。
主にチャートが変成して形成され、主要な構成鉱物は石英で、この他赤鉄鉱、磁鉄鉱などを伴います。

⑩石墨片岩
石墨片岩(せきぼくへんがん, グラファイトシスト, graphite schist)は石墨を特徴的に含むとする結晶片岩です。
主に泥岩のような有機物に富んだ堆積岩が原岩です。
結晶片岩の1種なので片理が発達しており、薄く剥がれやすいのが特徴です。
石墨片岩の見た目は半金属光沢のある黒色の層と、石英などからなる白色ガラス光沢の層の互層となっている事が多く見られます。
石墨を含む層で割れると黒色に見えますが、石墨の含有量はそれほど多くはありません。
石墨片岩の石墨以外の主な構成鉱物は、石英、長石、ローソン石、緑泥石、絹雲母(白雲母)、赤鉄鉱、磁鉄鉱などです。
変成度が低く再結晶があまり進んでいない場合は、千枚岩に分類されます。
ただし、結晶片岩と千枚岩の分類上の境界は曖昧であり、厳密な定義はありません。
石墨片岩は世界各地の様々な地質環境の広域変成帯などで形成されます。
日本では三波川変成帯や三郡変成帯などから特に産しています。

⑪赤鉄片岩
赤鉄片岩(せきてつへんがん、hematite schist、ヘマタイトシスト)は赤鉄鉱/a>という鉱物を特徴的に含む結晶片岩の1種です。
主にチャートや縞状鉄鉱層などの鉄に富んだ堆積物の変成によって生じる変成岩です。

⑫石英片岩
石英片岩(せきえいへんがん, クォーツシスト, quartz schist)は石英を主要な構成鉱物とする結晶片岩です。
主にチャートを原岩としますが、石英質砂岩が原岩である場合もあります。
結晶片岩の1種なので片理が発達しており、薄く剥がれやすいのが特徴です。
石英の他の鉱物は、チャートを原岩とする場合は赤鉄鉱、磁鉄鉱、紅簾石などを含み、砂岩を原岩とする場合は絹雲母(白雲母)、緑泥石、曹長石などを含むことが多く見られます。
見た目は灰白色、灰色、灰緑色、黄灰色、赤紫色、赤褐色などの色です。
変成度が低く再結晶があまり進んでいない場合は、千枚岩に分類されます。
変成度が高いものの等方的で片理があまり発達していない場合、クォーツァイトquartziteに分類されます。
ただし、これらの分類上の境界は曖昧であり、厳密な定義はありません。
石英片岩は世界各地の様々な地質環境で形成されます。
日本では三波川変成帯や三郡変成帯などから産しています。

横倉山に日本最古の化石

高知県の化石で、横倉山のシルル紀動物化石群があります。

主要産地は、高知県高岡郡越知町横倉山です。
横倉山は、日本で、最も古い古生代シルル紀の化石を産出する場所として知られています。
それまでの日本の地質時代は、3億年前後の古生代デボン紀がもっとも古いと言われてきたのですが、横倉山で4億年前のシルル紀の化石が発見されたことによって、日本の地史をさらに1億年以上さかのぼることができるようになったという意味では重要な場所です。
このシルル紀動物化石群を展示してある場所は、高知県高岡郡越知町立横倉山自然の森博物館と、高知県高岡郡佐川町立佐川地質館にあります。
越知町横倉山に広く分布する4億年前の地層は、かつて赤道付近に存在したゴンドワナ大陸の一部であったシルル紀の“土佐桜”石灰岩を主とする地層であり、クサリサンゴ,ハチノスサンゴなどの造礁サンゴを始め、三葉虫・直角石等々当時のサンゴ礁に生息していた多種多様の生物群の化石を産しています。
これらは、日本最古の大型化石で,クサリサンゴの中にオーストラリアとの共通種が認められることは注目に値しています。
この他、日本唯一の「筆石」化石も見つかっています。

この横倉山は、黒瀬川帯(くろせがわたい、英: Kurosegawa zone)の分布域であり、日本の地体構造区分の一つであり、黒瀬川地帯、黒瀬川構造体とも呼んでいます。
またレンズ状岩体境界に蛇紋岩が分布しているため、蛇紋岩メランジュ帯と考えられたこともあります。
西南日本外帯に属し、秩父帯中帯にほぼ同義ではありますが、その範囲については現在においても研究者によってわかれています。
愛媛県西予市を流れる黒瀬川より命名されており、この横倉山と同様に西予市城川町でも同じ地質帯になっています。

結晶片岩について

結晶片岩について調べてみました。

結晶片岩(けっしょうへんがん crystalline schist)は、変成岩の一種で、片岩(へんがん)とも言います。
広域変成作用により地下深部で剪断応力を受けて再結晶したため、雲母のような薄い板を多数重ね合わせたような構造や、角閃石のような柱状の鉱物が方向性をもって配列し、それに沿って平板状に割れやすい性質の変成岩を片岩と言いますが、片岩のなかで、肉眼によって鉱物粒が認められる程度に粗粒のものを結晶片岩と呼んでいます。
実際には細粒のものをも含めて、薄板状に割れる性質(劈開(へきかい))をもつ変成岩を、広く結晶片岩とよぶことも少なくありません。
結晶片岩がこのような性質をもつのは、構成鉱物が一定の方向に配列しているためで、変成岩における造岩鉱物の定向配列を片理(へんり、schistosity)と呼ばれる、面状構造を持っており、岩石は片理に沿って板状に割れやすいのが特徴です。
片理は結晶片岩の組織上の特徴をいうことばであり、劈開は岩石の機械的性質についての術語です。
鉱物の粒度が大きくなり縞状の構造が顕著になったものが片麻岩です。

結晶片岩の鉱物組成は、変成作用の温度と原岩の化学組成によって規定されています。
泥質堆積岩が低温で結晶片岩になったものは、白雲母(しろうんも)、緑泥石、曹長(そうちょう)石などから成りますが、高温では黒雲母、ざくろ石、藍晶(らんしょう)石などを生じます。
塩基性火成岩からは、低温では緑泥石、緑簾(りょくれん)石、アクチノ閃(せん)石などからなる緑色片岩ができ、高温では斜長石や普通角閃石を主成分とする角閃岩が生成します。
結晶片岩は広域変成作用の産物で、変成帯とよばれる広大で帯状の地域に分布しています。

結晶片岩は、比較的低温の広域変成帯に出現し、変成作用の温度が上昇して、鉱物の粒度が大きくなると岩石の縞状構造が顕著になり、先に述べたように片麻岩と呼ぶべき岩石になります。
したがって、広域変成帯の中では、三波川変成帯のような低温高圧型変成帯に広く見られ、領家変成帯のような高温低圧型変成帯では、その低変成度部において見られます。
結晶片岩が、日本で最も典型的に見られるのは、三波川変成帯であり、中央構造線の南側に関東山地から四国の中心部一円、そして九州東部まで広く分布しています。
関東山地の秩父盆地では長瀞渓谷の岩畳、四国中央部の大歩危、小歩危など、特異な景観をなすことで知られています。
板状に割れやすいので、中世に流行した板碑造立などを除いて石材として利用されることは少ないのですが、三波川変成帯の周辺にある和歌山城や徳島城の石垣には近くで産出した緑泥石片岩が使われています。
また高槻市の闘鶏山古墳など、古墳の石室に用いられた例も知られています。
大仙院書院の枯山水など、京都の庭園に青石として好まれ使われています。
愛媛でも、加茂川には広く見られており、石材店では庭石として使う緑色片岩が高価で売買されています。

結晶片岩の源岩は様々であり、源岩の成分と変成作用を受けた条件により種々の変成鉱物が形成されています。
岩石の名称としては、「片岩」の前に、特徴的な変成鉱物の名を冠して呼ばれていることもあります。

・紅簾(石)片岩(piemontite schist)
マンガンを多く含む緑簾石族の鉱物である紅簾石を含み、桃色を呈する結晶片岩で、石英片岩(quartz schist)の一種です。

・藍閃(石)片岩(glaucophane schist)
低温高圧下で安定な藍閃石を多く含み青色を呈する結晶片岩で、その色から青色片岩(blueschist)とも呼ばれています。

・緑色片岩(green schist)
緑泥石、緑簾石、緑閃石(アクチノ閃石)などを含み緑色の外観を呈するものですが、玄武岩や玄武岩質火砕岩が、比較的低い温度条件(約200℃)の下で広域変成作用を受けて生成したものです。
再結晶作用は完全でないことも多く、そのため原岩の鉱物、とくに単斜輝石が残留していることが少なくありません。
しかし、片理の発達は一般に顕著で、緑泥石やアクチノ閃石はその方向に平行に配列します。
広域変成帯の最低温度部分を構成する代表的な岩石で、緑色片岩相という変成相の名称のもとになっており、塩基性火成岩を源岩とする結晶片岩をさす言葉としてよく用いられます。
緑色片岩のなかで、変成作用のときの圧力が高かったものは、藍閃(らんせん)石やローソン石を含むこともあります。
緑泥(石)片岩(chlorite schist)や緑簾(石)片岩(epidote schist)などとも呼ばれています。

・泥質片岩(pelitic schist)
泥岩やそれに類する堆積岩を原岩とする結晶片岩のうちで変成度の低いものです。
泥質岩に含まれている有機物が変成してできる石墨(グラファイト)を特徴的に含むため、光沢のある黒色を呈するため、一般に黒色片岩と呼ばれています。
正規の岩石名ではなく、緑色片岩と同じく通称です。
グラファイト以外には主に絹雲母,緑泥石,斜長石,石英などを含みます。
低温高圧型広域変成帯に特徴的な変成岩であり、高温低圧型広域変成帯や接触変成帯、大陸衝突型変成帯などの低変成度部分でも広く見られます。
一般に片理が発達し、著しい微褶曲構造が見られます。
岩石を構成鉱物で分類する際には、石墨片岩と呼ばれることもあります。

・砂質片岩(psammitic schist)
砂岩を原岩とする結晶片岩で、 構成鉱物は主に石英、絹雲母、緑泥石などです。
見た目は灰色、灰緑色、黄灰色などのくすんだ色で、薄く剥がれやすいのが特徴です。
ルーペで拡大してみると、石英を主とした中、に白色~灰色の絹雲母や、濃緑色の緑泥石の粒が多く見られます。

・礫岩片岩(conglomerate schist)
礫岩を源岩とする結晶片岩で、 通常、礫は片理面に沿って引き伸ばされています。

・珪質片岩(silicious schist)
チャートや石英質な砂岩などの堆積岩を源岩とする結晶片岩で、体積の90%近くが石英のみから成ります。
見た目は純粋なものでは白色や灰色ですが、副成分鉱物によって赤色、褐色、緑色などを呈します。
低温高圧型広域変成帯に特徴的な変成岩であり、高温低圧型広域変成帯や接触変成帯、大陸衝突型変成帯などの低変成度部分でも広く見られます。
珪岩片岩と同じ鉱物組成であっても片理構造が明瞭でない変成岩は、クォーツァイト(quartzite, 珪岩)と呼ばれています。

・塩基性片岩(basic schist)
火成岩を化学組成に基づいて分類したとき、二酸化ケイ素SiO2(シリカ、ケイ酸)の含有量が組成の50%前後を占める火成岩をさします。
火成岩の化学組成は一般に金属元素の酸化物の重量%をもって表す習慣になっていますが、この場合、二酸化ケイ素の%がもっとも高くなるのが普通で、それは約40~80%に及びます。
そこで、中性岩(52~66%)、酸性岩(66%以上)に比べて二酸化ケイ素の含有量が少なく50%前後(45~52%)を示す火成岩を化学組成の面から塩基性岩と呼んでいます。
これには玄武岩、ドレライト(粗粒玄武岩)や斑糲(はんれい)岩が含まれます。
火成岩の化学組成には緩い規則性があり、二酸化ケイ素の百分比で塩基性岩を定義すれば、それに伴って他の成分の量もほぼ限定されます。
塩基性岩ではアルミナAl2O3やアルカリ(Na2OとK2O)が乏しく、鉄(FeOとFe2O3)や酸化マグネシウムMgO(マグネシア)が多いのて、塩基性岩を苦鉄質岩あるいは鉄苦土質岩とも言えますが、両者は定義が異なるため厳密には同義ではありません。
苦鉄質岩は有色鉱物の体積%による分類の用語であり、塩基性岩は二酸化ケイ素の重量%による分類の用語です。
苦や苦土は酸化マグネシウムのことです。
また、塩基性岩から導かれた緑色片岩や、角閃(かくせん)岩なども、化学的特徴から塩基性変成岩と呼ばれることがあります。
なお、ここでいう塩基性とは、化学における酸や塩基などという用法とは関係がありません。
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