ホルンフェルスについて

ホルンフェルスについて調べてみました。

ホルンフェルス(hornfels)は、古いドイツ語では緻密な角張った外観の岩石を指すそうですが、現在では、接触変成作用によって生成する、組織に著しい方向性のない変成岩の総称です。
元来は泥質堆積岩に由来するものについて用いた用語ですが、今では無方向組織をもつ変成岩を一般にホルンフェルスとい呼んでいます。
接触変成作用で再結晶した岩石は、多くの場合、片理や片麻状組織を持ちません。
またホルンフェルスに含まれている再結晶鉱物は、互いに入り組んでいたり、互いに他の鉱物を包みこんだりしています。
このため、この変成岩は塊状緻密(ちみつ)で非常に硬いのが特徴です。
また、接触変成作用をうけた岩石はしばしば特有な縞模様ができます。
これは熱源である貫入火成岩体から大量の水分などが周囲の岩石に供給され、その水分中に岩石の成分が溶けこんだり、水分から岩石に成分が付け加わったりすること(交代作用という)によって形成されると言われています。
ホルンフェルスの特徴として、次のようなものがあります。
①泥質堆積岩から導かれたホルンフェルスは、黒雲母(くろうんも)、紅柱石、菫青(きんせい)石、正長石などを主成分とし、変成作用の温度が高い場合には、珪線(けいせん)石や斜方輝石、ざくろ石なども生成します。
②塩基性火成岩起源のものには、斜長石、普通角閃石、透輝石などが出現します。
③原岩が石灰質の場合には、石灰ざくろ石、透輝石、珪灰石、ベスブ石、柱石など、カルシウムを含む鉱物で特徴づけられる岩石ができ、このような石灰質ホルンフェルスは、とくにスカルンと呼ばれています。
そして、異なるホルンフェルスは、最も重要な構成鉱物の名称を頭に付けて、菫青石ホルンフェルスとか、紅柱石ホルンフェルスというように記述しています。
ホルンフェルスは、火成岩貫入体の周りの比較的狭い地域に生成しますが、圧力に対して温度が高く、変形作用が弱い場合には、広域変成作用によってもできることがあります。
日本の領家(りょうけ)変成帯は、このようにホルンフェルス状の変成岩が広く分布する広域変成帯の例です。

ホルンフェルスは変成岩の一種で熱による変成(接触変成作用)によって生じる接触変成岩です...
山口県萩市の須佐地方の「須佐のホルンフェルス」です。
「須佐のホルンフェルス」は、変成岩の一種(マグマの熱などによって砂岩や頁岩が深成岩と接触変成したもの)が 海流で侵食されて、美しい大断崖になったもので、 須佐湾奥から北に5km進んだ海岸沿いに見られる海食崖は そのスケールの大きさから知名度が高く2007年には、日本の地質百選に選定されました。
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粘板岩について

粘板岩について調べてみました。

粘板岩(ねんばんがん slate)は、泥岩あるいは頁(けつ)岩が弱い変成作用を受け片理がよく発達したために、片理に沿って薄く板状に割れやすい性質をもつ泥質の岩石のことで、スレートとも呼ばれています。
泥岩や頁岩が圧密作用によりスレート劈開を持ったものです。
スレート劈開(slaty cleavage)とは、泥質岩など細粒の粘土鉱物を多く含む岩石が、低変成度の条件で変形して形成されることで、緑泥石やイライトなど細粒板状鉱物の配列と面状の黒い筋による面構造です。
粘板岩は、厳密に言うと、変成作用を受けているので、変成岩ということになるのですが、再結晶の程度がきわめて弱く細粒であるために、堆積岩としていることのほうが多いようです。
変成作用とは、熱や圧力のため、一度できた岩石が融けないままに鉱物や組織が変化して別の岩石になることです。
そして、変成作用でできた岩石を変成岩と呼んでいます。
でも粘板岩の例でも言えるように、続成作用との境界はあいまいです。
例えば、泥→泥岩→頁岩→粘板岩→千枚岩→結晶片岩→片麻岩→花崗岩と岩石が変化していくときに、どこまでを続成作用といい、どこから変成作用というかの合意はないそうです。
つまり、粘板岩や千枚岩を堆積岩に入れるか変成岩に入れるかの合意はないそうです。
頁岩は、粘板岩と違って変成作用は受けてないのですが、露頭で見かけると判断がつかないときがあります。
どちらも千枚状に砕けるのが特徴なので現地で悩んでしまいます。
粘板岩は一般に暗灰色から黒色で、凝灰質のものでは赤紫色や緑色を呈し、石英・雲母・粘土鉱物・長石・赤鉄鉱・黄鉄鉱などが含まれています。
中・古生層の泥質岩に多く、石質は緻密で硬く湿気を吸収することが少なく、薄板として採石しやすく、また割れた表面に凹凸が少ないために、屋根瓦、石盤、硯(すずり)、敷石、石碑などに利用されています。
粘板岩の石材としては、
・剥離性に富み平らな薄板状になるものに宮城県女川石(おながわいし)
・あまり剥離性が発達せず大材として採石される宮城県石巻市産の井内石(いないいし)
・碁石の黒石として有名な那智黒(黒色粘板岩)

凝灰岩について

凝灰岩について調べてみました。

凝灰岩(ぎょうかいがん tuff)は、火山灰などの火山砕屑物が緻密あるいは硬化し、固結した岩石で、普通径 2mm未満の火山灰を主としています。
凝灰岩や火山礫岩は堆積岩と混合して多少変質したものであり、一般によく層状になっていると考えられていますが、これらの岩片がどのような機構で固化するかは明確ではありません。
凝灰岩は特定の範囲の粒度の岩片で構成されており、粒度によって粗粒および細粒の種類が区別されていますが、径4mm以下、または径2mm以下の岩片を主とする火山砕屑岩とするなど粒径の異なった区分法があります。
堆積学委員会(The Committee on Sed-imentation)では、
・集塊岩または角礫岩・・・・岩片が32mm以上
・火山礫凝灰岩(lapilli tuff)・・・・粒度が4~32mm
・凝灰岩(tuff)・・・・粒度が0.25~4mm
・細粒凝灰岩(fine tuff)・・・・粒度が0.25mm以下
に区分されています。
また、優勢な構成物の種類によって凝灰岩の種類があります。
・石質凝灰岩(せきしつぎょうかいがんlithic tuff)
火山性凝灰岩で、主要構成物質が、噴出されたときすでに固結した溶岩片の岩石を主とする凝灰岩です。
・結晶凝灰岩( けっしょうぎょうかいがんcrystal tuff)
大部分が結晶と結晶の破片からなる火山性凝灰岩です。
・ガラス質凝灰岩(ガラスしつぎょうかいがんvitric tuff)
構成粒子がマグマの急冷産物である火山ガラスの破片を主とする凝灰岩です。
ガラスの破片は三日月形または凹形を示しますが、これは火山爆発の過程でガラス中に気泡が形成されたためです。
なお、軽石凝灰岩,岩滓凝灰岩もこの一種です。

また、化学組成に基づいて凝灰岩の種類があります。
・ケイ長質凝灰岩
無色鉱物(石英,長石など)を多く含み、色指数が20以下と低く、白っぽい色をした凝灰岩のことです。
・苦鉄質凝灰岩
カンラン石、輝石、角閃石などの苦鉄質鉱物(マフィック鉱物)に富み、長石や石英などの珪長質鉱物(フェルシック鉱物)に乏しい凝灰岩のことです。

よく知っている凝灰岩としては、溶結凝灰岩があります。
・溶結凝灰岩(ようけつぎょうかいがんwelded tuff)
火山灰,軽石,岩滓などが、まだ高温の状態で堆積し、自重のために圧縮されて気泡を失い、破片同士が溶結し合った凝灰岩のことです。
火山灰降下時に、高熱のため一部溶けてガラスになり、火山灰が溶結し合ったもので、溶岩と誤認されたことがあります。
日本では阿蘇火山などで典型的なものが発達しています。
加工しやすいので石材としてよく利用されています。

流紋岩について

流紋岩について調べてみました。

流紋岩(りゅうもんがん rhyolite)は、火山岩の一種で、花崗岩に対応する成分の火山岩です。
流紋岩は、花崗岩と同じく、ケイ酸分 (SiO2)を多く(70%以上) 含む粘っこいマグマからできますが、花崗岩は地下深部でゆっくり冷えて固まってできるのに対し、流紋岩は地表付近で急に冷えて固まってできます。
ただし、流紋岩は、マグマが直接冷えて固まったものよりも、高温の火山灰や火山れきなどが急激に堆積した火砕流堆積物や、それがそれ自身の熱で凝結してできた溶結凝灰岩が多いのが特徴です。
こう考えると堆積作用でできた火砕岩ですが、堆積岩ではなく、火山岩とされています。
流紋岩は、一般に石英とアルカリに富む長石の斑晶を含み、石英は細粒の結晶質またはガラス質です。
流紋岩の名称は、マグマの流動時に形成される斑晶の配列などによる流れ模様(流理構造)がしばしば見られることによるとされています。
日本語の流紋岩は1884年に小藤文次郎さんにより命名されたそうです。
以前は、流理構造の見られないものを石英粗面岩(せきえいそめんがん、liparite)と呼んでいましたが、現在では流紋岩に統一され、石英粗面岩の名称は用いられないそうです。
通常は斑状組織を持ち、色は白っぽいことが多いのですが、噴出条件や結晶度などにより黒い流紋岩もあるので、色だけでは判断できません。
斑晶および石基として、無色鉱物である石英・長石(カリ長石・斜長石)、有色鉱物である黒雲母・角閃石(まれに輝石)等を含んでいます。
流紋岩とデイサイトの中間的な性質の火山岩を流紋デイサイト(rhyodacite)と呼ぶことがあります。
流紋岩はきめが細かく,水がしみ込みにくく、侵食作用に耐え、丘陵地を構成する場合が多いのも特徴です。
特殊な流紋岩としては、
①黒曜岩(黒曜石、obsidian)
マグマが非常に急に冷えて固まってできた、石基がガラス質で、ガラス光沢のある流紋岩です。
拡大してみるとマグマの流れ模様(マグマの流れ模様で、流理組織という)が筋になって見えることがあります。
白い粉が集合したようなクリストバライトもしばしば見られ、まれに赤や灰色のものもあります。
これは直接,マグマが冷えて固まってできた流紋岩。
②ピッチストーン(松脂岩、pitchstone)
流紋岩質のガラス質火山岩です。
石基がガラス質で、樹脂状の光沢があるものです。
黒曜岩に似ていますが、国際地質科学連合の分類では、黒曜岩の水分が1%以下なのに対して、水を1~10%含むため別の物と扱われています。
③パーライト(真珠岩、perlite)
細かい曲面状の割れ目が多く見られる褐色や緑褐色の ガラス状の流紋岩です。
水分を数パーセント含みもろい岩石です。
これは直接マグマが冷えて固まってできた流紋岩です。
④球顆流紋岩(spherulitic rhyolite)
直径数mm~1cmの球形をした球顆を多数含んだ流紋岩です。
球顆は、外側を白色の玉髄が囲み、その内部に小さな水晶の結晶が多数ついています。
水晶は、皮膜状の褐鉄鉱に覆われている場合があります。
小さな球顆は、玉髄や石英に完全に埋められていますが、直径5mmを越えるようなものは内部が空隙になっています。
そして、流理を示す細かい縞模様が発達しています。
これも直接、マグマが冷えて固まってできた流紋岩です。
⑤軽石(かるいし、pumice、パミス)
火山砕屑物の一種で、塊状で多孔質のもののうち淡色のものです。
浮石(ふせき)あるいは浮岩(ふがん)とも呼んでいます。
例えば、流紋岩のマグマが地表付近に噴出したときに、圧力の減少によりマグマに含まれていた水分などの揮発成分が気体となりマグマが発泡しつつ固まっ たものは、やはり軽石にもなります。
引き伸ばされたような不規則な形の数mm程度の孔がたくさんあります。


最も普通の流紋岩で広くみられています。
全体が灰色できめ細かく、その中に白いアルカリ長石や斜長石、灰色の石英のなどの粒(斑晶)が点々と入っている斑状組織を示しています。
時に黒い黒雲母や普通角閃石の斑晶も見られます。
これは直接、マグマが冷えて固まってできた流紋岩の場合と、火砕流堆積物(火砕岩)としての流紋岩の場合とがあります。
石英や長石類の斑晶が破片状になっている場合は後者の可能性が高くなります。

チャートと石英について

チャートと石英は、全くといっていいほど似てはいませんが、どちらもSiO2からできています。
どこがどういうふうに違っているのでしょうか。
調べてみました。

まずは、チャート( chert)ですが、堆積岩の一種です。
主成分は、先に述べたように、二酸化ケイ素(SiO2、石英)で、この成分を持つ放散虫・海綿動物などの動物の殻や骨片(微化石)が海底に堆積してできた岩石(無生物起源のものがあるという説もあります)です。
断面をルーペで見ると放散虫の殻が点状に見えるものもあり、非常に硬い岩石で、層状をなすことが多いのが特徴です。
チャートには赤色、緑色、淡緑灰色、淡青灰色、灰色、黒色など様々な色のものがあります。
暖色系のものは、酸化鉄鉱物に起因し、暗色系のものは硫化鉄や炭素化合物に起因するそうです。
そして、緑色のものは、緑色の粘土鉱物を含むためだそうで、これらは、堆積した環境によって変わると考えられています。
そして、チャート同士を火打石のように打つと小さな火花を生じるそうです。
次に、石英(せきえい、独: Quarz、英: quartz、クォーツ、クオーツ)ですが、二酸化ケイ素 (SiO₂) が結晶してできた鉱物です。
六角柱状のきれいな自形結晶をなすことが多く、中でも特に無色透明なものを水晶(すいしょう、独: Bergkristall、英: rock crystal、ロッククリスタル)と呼び、古くは玻璃(はり)と呼ばれて珍重されたそうです。
石英を成分とする砂は珪砂(けいしゃ・けいさ、独: Quarzsand、英: quartz sand)と呼ばれ、石英を主体とした珪化物からなる鉱石は珪石と呼んでいます。

このような説明をされると、全く違うもののように思えます。
そして、一番大きな違いは、チャートが岩石で、石英が鉱物であることのようです。
チャートは放散虫などのSiO2の殻をもつ微化石が堆積してできる堆積岩ですが、ただ堆積しただけでは堆積物なので、厳密には、堆積物が続成作用を受けることによって堆積岩になります。
チャートを構成しているのはSiO2ですが、続成作用によって、放散虫などのSiO2の殻→非結晶質のシリカ→微細な結晶の石英→それよりも少し大きな結晶の石英へと形が変わっていきます。
(矢印の左から右へ、続成作用の度合いが強くなる場合)
つまり、弱い続成作用を受けたチャートは、放散虫の殻がある程度残っているチャートとなり、逆に強い続成作用を受けたチャートはだいたいが石英に変化していると考えられているようです。
以上のことをまとめると、
①石英……SiO2の鉱物
②チャート……放散虫の殻などが堆積することによってできた、SiO2からなる岩石
となります。
つまりは、石英はチャートを構成する鉱物ということになります。
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