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バックビルディング現象について

バックビルディング現象について

線状降水帯は「バックビルディング現象」とも言われています。
積乱雲が風上で繰り返し発生して風下に流れてき、常に積乱雲が豪雨を降らせ続ける。
風上の積乱雲が都内のビルのように並んで作られていく様から、バックビルディングという名前になったと言われています。
常に風上から積乱雲が発生して風下に流れ続けていることが、極端に強い雨が続く原因=集中豪雨につながるという事なのだそうです。
そしてこの「バックビルディング現象」を生む最大の原因は、湿った風と一定の風向だそうです。
発生しやすい4条件として
①雲の元となる暖かく湿った空気の流入
②その空気が山や冷たい前線とぶつかるなどして上昇
③積乱雲を生みやすい不安定な大気状況
④積乱雲を流しては生む一定方向の風
と言われています。

一昔前はゲリラ豪雨と言っていて、その名前の通りに小規模だったと思います。
だけど、線状降水帯は熊本県や鹿児島県がものすごい被害になっても、それだけで終わらず、昨日は福岡県や大分県、そして今日は長野県や岐阜県にも飛び火しています。
愛媛県でも、全国ニュースに流れないだけで道路はいっぱい通行止めになり、我々地質会社は一昨日からずっと仕事は中断しています。
今日の夜中には、線状降水帯はまた九州と四国に発生するようです。
平成30年の西日本豪雨も去年の九州での豪雨も7月でした。
この時期は線状降水帯がよく発生します。
天災だけはどうにもならないのかも知れませんが、これが世界で起こっている自然破壊の負の遺産だとしたら人災とも言えると思います。
雲がない日に、飛行機の上から日本を眺めるとゴルフ場のいかに多いかがわかります。
私たちは、ブラジルの森林破壊とか、大規模な破壊に目をやりがちですが、まずはゴルフ場建設での自然破壊とかの小規模な破壊を見直すべきだと思います。

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熊本県南部の人吉市などの降水量と被害状況

熊本県や鹿児島県で数十年に1度発生するような大雨が発生しています。

図1は、気象庁の観測データをもとに作図した7月4日24時の72時間降水量分布図です。
図中の数値は降水量です。
図1からは、熊本県南部の人吉市など、球磨川の流域を中心に、400~500mm近い72時間降水量が記録されている事が読み取れます。
大きな降水量が見られた範囲は比較的狭く、周辺の熊本県北部、大分県、鹿児島県南部などでは72時間降水量が200mm以下、ところによっては100mm以下のところも見られます。
72時間降水量400~500mmは、決して小さな値ではありませんが、全国の気象庁観測所における72時間降水量の最大値は1650.5mm(2011年9月4日、奈良県上北山)ですので、全国の記録と比べると極端に多い記録が生じたわけでもありません。
次に、雨の降った時間帯を見てみましょう。
72時間降水量が比較的大きかった,熊本県人吉観測所における、7月2日~4日の1時間降水量と72時間降水量を図2に示します。
7月2日は丸一日雨はなく、3日朝から雨が降り始め、やや強い雨となったのは3日20時頃からで、雨のピークは4日未明と4日朝の2回見られますが、4日昼前には雨はほぼ上がったようです。
今回の雨は、3日昼前から4日昼前までのほぼ24時間、特に雨が強かったのは3日夜遅くから4日朝までの12時間程度だったようです。
最も雨が強かったときの1時間降水量は4日2時の68.5mmでした。
これは気象庁の言葉では「非常に激しい雨」に当たりますが、「猛烈な雨」に当たる1時間80mm以上には至っていません。
7月2~4日の間に、各観測所で観測された最も強い1時間降水量(最大1時間降水量)では、熊本県天草地方や、鹿児島県内で1時間80mm以上の記録が見られますが、今回大きな被害が生じた球磨川流域では、おおむね60~70mm台だったようです。
なお、これはあくまでも観測所で観測された値のみであり、「球磨川流域では今回の大雨で1時間80mm以上の猛烈な雨は降らなかった」事を意味しません、熊本県内では,その地域において数年に1回程度発生する程度の激しい1時間降水量が記録された際に発表される「記録的短時間大雨情報」が7月4日中に6回も発表され(多くは球磨川流域の市町村)、レーダーなどでの解析からは各地で110~120mm程度の雨が降ったことが記録されています。
局所的には、80mm以上の猛烈な雨が生じていたと考えられます。

10カ所以上で氾濫し、熊本県人吉市などで多くの民家を浸水させた「暴れ川」の球磨川です。
専門家は、「流域の広範囲で同時に豪雨となり、一気に流量が増え、支流が集中する盆地や川幅が狭くなる地点で被害が拡大した」と原因を分析しています。
球磨川は県南部の山間部を縫うように流れ、日本三大急流の一つに数えられています。
九州大の教授の島谷幸宏(河川工学)さんは、「大雨をもたらす線状降水帯が、球磨川流域全域を覆うように発生した。短時間に膨大な水が川に流れ込んだ」と指摘しています。
堤防が決壊した人吉市は盆地にあり、周辺の山々からの支流も多く集まっています。
川幅は広いのですが、許容量を大幅に超える水が集中し、低い土地の広範囲に浸水が広がったとみられています。
そのすぐ下流にある球磨村は、山に挟まれた「谷底平野」という地形で、川幅も急に狭くなるため、流れが滞り、水位が上がりやすい特徴があります。
大きな被害が出た球磨村の特別養護老人ホーム「千寿園」は球磨川の支流脇にあります。
九州大の名誉教授である小松利光(河川工学)さんは、「本流に比べ、支流は対策が遅れがちだ。整備状況を確認すべきだ」と指摘しています。
本流の水位に押されて支流が流れ込めず、水かさが増す「バックウオーター現象」が起きた可能性もあると推察しています。
その上で「地盤はまだ多く水を含み、堤防も弱っている。厳重な警戒と早めの避難が必要だ」と強調しています。
「(支流の)川辺川ダム建設を中止した後の治水対策も検証する必要がある」とも話しています。

大雨をもたらす線状降水帯は、今週もまだまだ発生すると想定されています。
こうなると「泣きっ面に蜂」状態です。
天災だけはどうにもなりませんが、それにしても何とかならないのでしょうか?
コロナの影響もあり、ボランテアも手伝えません。
平和な日常が早く取り戻せることを祈っています。

図1 7月4日24時の72時間降水量
図1 7月4日24時の72時間降水量

図2 熊本県人吉における7月2日~4日の降水量
図2 熊本県人吉における7月2日~4日の降水量


斜面崩壊の形態

斜面崩壊の形態

斜面崩壊は、
①切土のり面や盛土のり面のような人工斜面で生じるのり面崩壊
②崖くずれとよばれるような自然斜面で生じる斜面崩壊
に分類することができます。
崩壊による災害は、台風や梅雨前線などの豪雨によって発生することが多く、水と密接に関係していることが知られています。
また、地震による影響で崩壊を生じた事例もしばしば認められます。
下の図は、地盤状況に対する斜面の崩壊形態を示したものです。

図 斜面の崩壊形態分類1図 斜面の崩壊形態分類2

宇和島のアコヤガイの大量死について

国内最大のアコヤガイ真珠生産地である愛媛県の宇和海沿岸の宇和島市と愛南町で、養殖中のアコヤガイが大量死していることが問題になっています。

愛媛の真珠養殖は、明治40年に平城湾で小西左金吾によって興された、アコヤ貝の購入事業に始まっています。
大正4年には、真円真珠の生産に成功しまし、昭和10年には、大月菊男によって宇和島市坂下津、三浦湾においても真珠の生産が開始され、良質の真珠が採れるところから、宇和海の真珠の名声が次第に高まっていきました。
その後、真珠生産に従事している漁業者の技術革新と品質向上へのたゆまざる努力によって、近年の宇和海の真珠生産は日本一の座が揺るがないものとなり、世界的に飛躍しつつあったところです。

養殖中のアコヤガイが大量死は、愛媛県や漁協によると、8月初旬ごろから被害が出始めたそうです。
ほとんどの養殖業者で、養殖中の貝の半数が死に、多いところでは8~9割が被害にあっているそうです。

原因不明のアコヤガイの大量死は、1993 年に鹿児島県甑島の養殖場で発生したのを端緒とし、翌1994 年に大分県蒲江町と愛媛県南部の漁場で発生していました。
1996 年以降は全国的に拡大し、真珠養殖業はかつてない大きな打撃を受けていました。
養殖アコヤガイの大量死については、
①ウィルスあるいはろ過性病原体の感染
②原虫類の寄生
③異常高水温
④魚類養殖に使用されるホルマリンの汚染
など、様々な要因について検討されてきましたが、その原因は依然として未解明だそうです。
ただ、大量死発生の背景として近年の海面魚類養殖における技術面の変化を解析すると、
①養殖アコヤガイの大量死は隣接する魚類養殖による漁場汚染に起因すること
②1990 年代から魚類養殖において多用されるようになった配合飼料に含まれるフィードオイルに由来する過酸化脂質
これなどが大量死を引き起こす原因物質である可能性が最も高いとの説があります。
真珠養殖業者は、例えば1個3円でアコヤ貝を購入し、養殖し50円で加工業者に売るそうです。
アコヤ貝は、10万個くらい買って大事に育てれば、なんとか生活できる職業です。
でも、8割が被害を受けるともう商売にはなりません。
早く解明して、世界に自慢できる真珠を造ってほしいと思います。

台風21号の暴風と関西国際空港

当初から、台風21号は、非常に強い台風だと言われていましたが、やはり半端ではなかったようです。

9月4日の午後、四国の徳島県をかすめて、近畿や北陸地方を縦断しました。
最大瞬間風速が観測史上最大の58.1m/秒を記録した関西国際空港では、滑走路やターミナル周辺が高潮で浸水し、午後3時には閉鎖したようです。
昨日のブログで紹介したように、風の強さと被害の程度では、50m/秒で、「ほとんどの木造家屋や木が根こそぎ倒される」となっています。
ネットの動画やニュースの動画で観ても今回は、とんでもない暴風が吹いたことがよくわかります。
今回はそれだけではなく、第5管区海上保安本部(神戸市)によると、午後1時半ごろには関空と対岸を結ぶ連絡橋に、停泊中のタンカー宝運丸が衝突していました。
台風による強風の影響で流されたとみられ、衝突場所は関空から約20m付近で、広範囲にわたって橋脚などが損傷していました。
この連絡橋は、人工島にある関空と対岸を唯一結び、上部を車、下部を鉄道が走る2層構造となっています。
したがって、関西エアポートは連絡橋の鉄道、道路ともしばらくは通行止めになってしまいます。
このような災害で、関空島では利用客だけでら約3千人が孤立状態になっていました。
旅客機の発着便が1日平均で460~470便もある国際空港です。
観光にとって大打撃だけでなく、重要な予定を組んでいた人たちにとってはまさに取り返しのつかない災害になってしまいました。
すべてが、一日も早く機能することを願うばかりです。

台風21号の強風で関空連絡橋に衝突したタンカー(4日午後)=近畿地方整備局提供
台風21号の強風で関空連絡橋に衝突したタンカー(4日午後)=近畿地方整備局提供
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