小笠原諸島の空港建設について

「東洋のガラパゴス」とも呼ばれるほど、稀少な固有種が豊富な小笠原諸島には民間空港がありません。

東京都小笠原村は、東京から約1,000km南に位置し、唯一の交通手段は6日に1便の船便だけです。
東京 - 父島間にのみ、定期船「おがさわら丸」が就航しており、所要時間は片道25時間半を要しています。
人口は父島に約2,000人、母島に約500人住んでいます。
動植物が独自の進化を遂げており、2011年には世界自然遺産に登録されています。

今や離島も含め日本中いたるところへ空路が伸びているというのに、現在では、この小笠原だけは25時間半かかる航路が唯一の交通手段という状態でとり残されていおり、それも6日に1回のみです。
つまり、25時間半かけて行っても、帰りはほぼ一週間は帰れないことになります。
小笠原に航空路を開設しようという動きは昔からありました。
まずは、小笠原諸島が日本に返還されてから1年後の1969(昭和44)年8月、父島の北に隣接して浮かぶ兄島を飛行場の建設候補地として、国による実地調査が行われています。
そして、東京都は1988(昭和63)年に最初の計画を打ち出しています。
その翌年の1989(平成元)年に、ようやく兄島への空港建設が決定しました。
村は喜びに湧いたそうですが、結局は着工されることなく、都はこれを断念しています。
その後1991(平成3)年に国が整備方針を発表し、1995(平成7)年には父島の北隣にある無人島・兄島に空港を建設する計画を決めましたが、翌1996(平成8)年に当時の環境庁の反対で白紙になった経緯があります。
今度は、1998(平成10)年に東京都が父島の時雨(しぐれ)山を候補地として調査したのですが、これも3年後に撤回しています。
環境破壊のおそれが強い飛行場がダメなら、海路の高速化なら問題はないだろう、ということで国と東京都は「海の新幹線」とも言われる超高速船「TSL」を2005年に建造していますが、燃料費の高騰などから一度も使われることなくお蔵入りしています。

そして2008(平成20)年、父島の洲崎地区を有力候補地として、またまた飛行場建設の検討が開始されています。
その時に航空路を開設するための「たたき台」として、4つの案が出されました。
①父島・洲崎地区活用案
②水上航空機案
③硫黄(いおう)島活用案
④聟島(むこじま)案
このうち、4番目の聟島案は、国立公園の特別保護区域が拡大したことで、飛行場の建設が実現不可能として外されています。
1番目の「父島・洲崎地区活用案」は、同地にプロペラ機が離着陸可能な空港を整備するという計画です。
既に気象・海象観測が行われており、現時点では最も実現可能性が高いとも言われています。
2つ目の「水上航空機案」は、父島で急病人が発生した際の搬送に使われている防衛省の「US-2」という水上飛行艇を民間転用しようというもので、二見湾付近に水上空港を作る計画です。
3番目の「硫黄島活用案」は、同島内にある防衛省の滑走路を使い、東京~硫黄島間をジェット機で、硫黄島と父島間をヘリコプターで連絡する案となっています。
洲崎と水上飛行艇案は自然環境への影響、硫黄島案は火山活動による安全性確保など、いずれも克服すべき課題は横たわっています。
ここで、先に述べた「TSL」ですが、環境への影響が強く、賛否が割れている状況で空港を長期間かけて整備するより、超高速船「TSL」を就航させることはできないのでしょうか。
115億円もかけたプロジェクトだったと聞きます。
これを、放置したままでは勿体なさすぎると思います。
波を乗り越える力が弱いために就航率低下の懸念があるのなら、「おがさわら丸」と併用で、臨時便として運航させる方法もあるでしょう。
旧東日本フェリー(現津軽海峡フェリー)が開発した高速船は、燃料費高騰で定期運航をやめたのですが、多客時だけ臨時便の形で運航を続けています。
「おがさわら丸」の3倍かかるとされる燃料費の問題も、空港建設にかかるコストやその後の維持費、補助金と比べると、私は安価だと思いますが。

今年になって、自民党の二階俊博総務会長が、東京五輪が開かれる2020年までに東京都の小笠原諸島・父島に1,200m規模の空港を完成させたい意向を示しています。
「丸川珠代環境相と16年に現地を訪問する約束をした」と話し、その際に結論を出すとしています。
環境保護を訴えて空港建設に否定的な環境省に対して「環境省にも責任がある。省から庁へ戻ってもらわねばならない」と感情的になる場面もあったそうです。

1999年から2012年まで東京都知事をつとめた石原慎太郎さんも計画に否定的な見方を示していました。
2011年5月13日の当時の知事であった石原さんの定例会見では、
「洲崎のあそこ埋め立てて、かつて、日本の海軍が小さな飛行場持った訳ですけれども、飛行機の性能も違ってきたし、それから環境問題もうるさくなってきたんで、洲崎に飛行場を作るのは非常に難しい。かと言って、兄島、いろいろ珍しい生き物があって、かつての環境庁が反対して頓挫しましたが。いいんじゃないですか、行かない方が、人が。船動いているんだから。日本人は船に乗る旅行に慣れてないかもしらないけれども、この日本の中で、20数時間かかってしか行けないところがあるのも、私は結構なことと思います。海好きだから言う訳じゃないけれども」。
「飛行機で行って見てすぐ帰ってくることもないと思う。あそこは、新しい島民が増えて、価値観というのか、情念の違う新島民が出来てきて、その連中は、飛行場つくること反対です。私は、それは、島民としてあそこに住み着いて、島を愛している人間達の、ある意味で一つの意思だと思うし、どれが賛成、どれが反対ということじゃなしに、私は、そういう村民もいるということ、彼ら、小笠原、非常に評価して、一生そこで過ごそうということであそこに住み着いているということも、とても大事な自然と人間の関わりの表示だと思います」。
飛行場の建設となると、1千億円を超える事業費がかかるそうですが、小笠原に飛行場が建設できない最大の原因は、自然環境の保護という面に尽きるそうです。

空港推進派の人たちの主な理由は、急病人の搬送に空港が必要だというものだそうです。
村営の診療所で分娩や手術はできず、緊急の場合には自衛隊に本土への搬送を要請しています。
そして、要請から病院収容までは平均9時間半かかり、1980年以降では新生児を含む9人(新生児含む)が搬送待ちや搬送中に死亡したという経緯もあります。
一方で、反対派は島やその周辺の豊かな自然を理由にあげています。
空路開設により人や物の出入りが多くなると、今以上に外来種の影響を受けやすくなるという懸念もあります。
2015年に環境省が兄島で行った調査では、固有生物で絶滅危惧種のカタツムリ・カタマイマイ属が、外来種のクマネズミに捕食されて激減していることが分かっています。
東京都の担当者は「国と都、村が連携して島の固有生物を脅かす外来種の侵入防止や、駆除対策を強化することが必要」と話しています。 
小笠原諸島は、ガラパゴス諸島と同様、過去に一度も大陸と地続きになったことのない海洋島です。
その一方で、入植の歴史は1861年に江戸幕府が出した開拓の通告からと、島の歴史から見れば非常に浅いものです。
飛行機がくると、自然破壊はとんでもなく速く進むことはほぼ間違いありません。
「生活」をとるのか「環境」をとるのかという大事なことでも、今の政治家の判断が尊重されると思います。
あれだけの原発事故がありながらでも、原発再稼動へと向かっている政治家のすることは信用はできませんが。

イメージ 1
上図は、東京防衛施設局 施設部施設管理課の資料です。
戦前の父島の地図の中に、洲崎飛行場の地図が縮尺付きで掲載されています。
恐らく後から書き込まれたと思われますが、洲崎飛行場の箇所に、「旧飛行場 1500m」と書かれてあります。
実際に縮尺で正確に測ったところ、最大で1100mだそうです。
ただし、洲崎飛行場は戦前、滑走路は最大で800mしかなかったと言われていました。
しかし、米軍資料の文書の記述しか証拠がなく、地図として裏付ける資料もありませんでした。
今回、この地図で、米軍資料を裏付けることになりました。
ただし、地図の実寸で測ると1100mなのに、なぜ「旧飛行場 1500m」と書かれてあるのかという疑問はありますが、実際、1100mの滑走路は、波の影響などで720m(2400フィート)まで減少したことも米軍資料に記されています。

無題5.png
上の地図に、旧洲崎飛行場があったと思われるところを示しています。
滑走路の長さについては、いろいろな資料により、500m、600m、700m、800m、1,000m、1,100m、1,500m と様々な数字が並んでいるのですが、地図通りに作図して測ってみると、ピッタリ500mでした。
上図のように滑走路の両端は海岸が迫っており、流石に800m以上は無理と思いますが、この滑走路はあまりに短か過ぎて事故が続出したため、計画では500mであるものの、高低差を考慮に入れると650m位の長さはなんとかとれそうに見えます。
ただし、ここに1,200m規模の飛行場を建設するのなら、海を利用するしかないと思います。
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フォンセカ湾のマングローブ林消失について

中央アメリカ中部、太平洋岸にフォンセカ湾があります。

このフォンセカ湾(Golfo de Fonseca)ですが、北西はエルサルバドル、北東はホンジュラス、南東はニカラグアに囲まれ、南西に開口する湾です。
奥行約 50kmで、最大幅は約 80kmですが、エルサルバドルのアマパラ岬とニカラグアのコシグイナ岬にはさまれた湾口の幅はわずか 30kmの遮蔽された湾です。
そして、湾内にはティグレ、サカテグランデ、メランゲラなどのいくつかの島があります。
このように、遮蔽された湾の中では、マングローブ林が大部分を占めていました。
フォンセカ湾だけでなく、中米では6,603km の海岸線をもち、56 万7,000ha のマングローブ林と1,600km のサンゴ礁を擁しています。
さらに、中米の天然林の7%はマングローブ林となっています。
その意味でマングローブ林は、最も代表的な沿岸生態系と言うことができます。
マングローブの林には沢山の生き物がすんでいます。
木々の上には哺乳類や鳥類、爬虫類、両生類が住み、水中には、エビやカニ、貝などが暮らします。
張りめぐらされた呼吸根や支柱根は多くの稚魚が安心して暮らせる大切な空間を提供してくれるとともに、マングローブを中心とした食物連鎖が成り立っています。
潮が引いた時には、多数のカニ等の甲殻類が姿を現します。
干潟の近くではシオマネキ類やミナミコメツキガニなどが出現し、森の中にはアシハラガニ類やイワガニ類が多数生息しています。
潮が満ちてくると、地面に掘った穴の中にもぐりこんでやり過ごすものが多いのですが、中には木に登って過ごすものもあります。
なお、潮が満ちるとガザミやノコギリガザミなど、大型のカニが姿を現します。
貝類では、キバウミニナなどの巻貝、ヒルギシジミなどの二枚貝がいます。
これらの多くはマングローブ植物の落葉や種子を食べています。
大陸間の陸橋という地理的特性と多様な気候、緯度・経度、地質、そして潮位の変化により、この地域の沿岸生態系は、潜在的に世界で最も高い生産力を有するもののひとつとなっています。

このマングローブ林ですが、近年では燃料やエビの養殖場造成等のために伐採が進み、危機的な状態にあります。
養殖場は、経済的利益をもたらします。
しかし、もともとあった自然の生息地なので、養殖場がもらたす沿岸・海洋生態系への悪影響を忘れてはいけません。
この地域におけるマングローブ林保全に対する関心は高く、既に再植林や漁業組合による保護のための監視活動など、マングローブ林回復の試みもなされています。
中米地域では、マングローブ林だけでなく、森林の消失についても深刻です。
UNEP によると中米地域では、1990 年から1995 年の間に、毎年600 万ha の森林が伐採、あるいは焼失により減少しているそうです。
このような森林の消失は、南米においては現在かなり安定してきているのに対し、中米では逆にわずかに増加しているそうです。
面積比率で言うと、中米地域は35%が森林で覆われていると推定されていますが、何らかの形で保護されているのはその半分だけであり、中米諸国の森林の大半は、消失を止める手立てをもっていません。
その結果、毎時平均45ha の森林が消失しているそうです。
深刻な問題ですが、フォンセカ湾の自然改変などは、日本の諫早湾とよく似ているケースです。
地球上で、一番の宝物は自然です。
この自然をなくして、人工のものばかりを造ったら地球が崩壊してしまうのを止めることが出来ないと思います。

ごみについて考える

日本での、ごみのリサイクル処理について考えてみました。
日本は他の国と比べても資源が少ないはずなのに、ごみの排出量はアメリカに続いて世界第2位だそうです。
だから、限りある資源を使い切ってしまう前に、ごみを増やさず再利用できる循環型社会へ移行していく必要があると思います。

(1)ごみの分別の4R(リユーズ・リユース・リサイクル・リフューズ)
ごみの分別をする目的としては
①ゴミの減少「リデュース(Reduce)」
②再利用「リユース(Reuse)」
③再資源化「リサイクル(Recycle)」
④不要なものは断る「リフューズ(Refuse)」
という4つの考え方で、循環型社会を作ることにあります。
この分別の基本となる4つの考え方は、それぞれの頭文字をとって4Rと呼ばれています。
温暖化対策の一環としても、ゴミ処理にかかるエネルギーや温室効果ガスの排出量はかなり多く、分別によるさらなるゴミの削減と新しい資源の確保が必要となっています。

(2)ゴミの種類
ゴミには、大きく分けて
①一般廃棄物
②産業廃棄物
です。
年間5万トン以上にもなる一般廃棄物の中には、私たちが生活している各家庭から出る生ゴミなどの生活系一般廃棄物と会社や事業所などからでる印刷物や梱包剤などの事業系一般廃棄物に別けられています。
この2つのうち、7割近くを占めているのが家庭から出るゴミです。
日本人は、毎日一人当たり1kgのごミを出して生活していることになります。
また、年間4億t以上も排出される産業廃棄物は処理方法の違いによって20種類程度に別けられています。
産業廃棄物の中には、埋め立て処理や高額な処理費用がかかるものも多く、高額な埋め立て処分代や処理料金を払いきれず不法投棄されるものもたくさんあり、そこから有毒物質が出る、生態系を壊す、など大きな問題になっています。

(3)リサイクルできるもの
私たちがごみとして排出しているものの中には、資源となる物やまだまだ使うことが出来る物も沢山あります。
今までただのごみとして捨てていたものの中にも、きちんと分別すればまた再利用できるものも多く、ゴミ処理にかかる費用や排出される温室効果ガスを削減するために細かい分別方法やリサイクルに関する法律が沢山出来ています。
しかし、資源になるものでもきちんと分別されていなければ、ただのゴミになってしまいます。

(4)新しいプラスチック
リサイクル可能なプラマークが付いているプラスチック製品は、軽くて丈夫で様々な場面で使われていますが、実際に回収して再利用されている割合が低いためほとんどがゴミとして埋められたり燃やされているのが問題となっています。
プラスチック製品は、土の中で有害な物質だけが溶け出してしまったり、分解されずに半永久的に河川や海を漂ううちに、カメがクラゲと間違えて食べてしまい絶滅の危機にさらされていたりと様々な問題点があります。
そこで、新しく開発されていのが、生分解性プラスチックです。
これは土の中で微生物に分解されて二酸化炭素と水になるというものです。
これなら燃焼時の二酸化炭素排出量に比べても少ない量で分解されますし、環境破壊も防ぐことが出来ます。

(5)生ゴミの有効利用
一般廃棄物の中でもかなりの割合を占める生ゴミは、産業廃棄物としてもコンビニやスーパー飲食店などから毎日大量に廃棄されています。
ほとんどの自治体や回収業者は、生ごみを燃やすゴミ・可燃ごみとして処理していますが、水分を多く含む生ごみを燃やすときにはかなりのエネルギーと温室効果ガスを排出します。
そこで、生ごみを発酵させて発電できるシステムや、燃えやすい状態に加工してから燃料資源として再利用する仕組み、堆肥化させて有機肥料として使うなどのシステムが開発されています。
そのためには、可燃ごみのなかから生ゴミだけを分別して収集する必要があります。
国内の数箇所では、自治体による生ゴミ回収政策が始まっています。

(6)資源になるごみ
回収後の、簡単なリサイクル工程について示しました。
回収後のリサイクル工程
ビンワンウェイビン粉砕・カレットから再生ビンやアスファルトなどの原料となる
リターナブルビン洗浄・検査を行い、中身を詰め替えて再利用
ペットボトルマテリアルリサイクル細かく砕き洗浄後、化学処理を行う。ペットボトルや原料の樹脂として再利用する。
ケミカルリサイクル細かく砕き洗浄後、化学処理を行う。ペットボトルや原料の樹脂として再利用する。
紙パックラミネート加工された部分を取り除き、トイレットペーパーやティッシュとして再利用
雑誌溶かした後印刷されているインクを取り除き、雑誌・新聞・ダンボール・紙製包装として再利用
新聞紙インクを取り除いた後トイレットペーパー・ティッシュなどに再生
ダンボール再加工されて繊維が使えなくなるまで段ボールに再利用
OA紙シュレッダーにかけられていないものは、インク処理・ラミネート処理を行い、トイレットペーパーなどに再利用
その他シュレッダーにかけられたものや古紙の中でも何度も再生利用された繊維の短いものは、固定燃料や家畜の敷料、セルロースファイバー、パルプモード(紙製衝撃吸収梱包材)などとして利用される
プラスチック塩化ビニル燃えにくく丈夫だが、レジ袋やラップなどリサイクルされにくい製品が多く、サーマルリサイクルとして利用される以外は再利用できない場合が多い
ポリプロピレン熱に強いため化学薬品で溶かして再利用するケミカルリサイクル、もしくは熱に強いため埋め立てゴミとなる場合が多い
ポリエチレン卵のパックやビデオテープなど、熱で溶かして再利用するマテリアルリサイクルによってリサイクル。リサイクルされない場合には、サーマルリサイクルもしくはゴミとなる。
低密度ポリエチレン持ち帰り用の食器容器などで回収率が低いため埋め立てゴミになる場合がほとんど

最近の異常気象と人類滅亡

最近の異常気象は、地球に異常が発生しているように思えてしまいます。

世界各地では、今まで考えられなかったような異常気象が多発しています。
地震の頻発や、山火事や、大規模な洪水が頻発しています。
日本では、ゲリラ豪雨などの集中豪雨の他に、火山活動が活発になっています。
特に、東日本大震災以来、各地の火山で噴火や火山による地震が発生し、非常に心配な状態が続いています。
去年は、死者・行方不明者が63人にも上った9月の御嶽山噴火がありました。
今年に入ってからも、箱根山や口永良部島、浅間山など、火山活動が活発化したり、噴火に至るケースが相次いでいます。
東日本大震災以後、110個の火山の内、20個の火山が地下で地震が起きはじめています。
日本列島は千年ぶりといわれる大変動、大地動乱の時代が始まってしまいました。
こうした異常気象は日本だけではありません。
世界でも異常気象が相次いでいます。
インドでは、40度を超える強烈な熱波がありました。
あまりの暑さに道路が溶け、白線が歪んでいます。
インドで、雨季直前の5月に高温状態が続くのは一般的だそうですが、今年各地の気温は例年同期の平均気温を6℃も上回っており、記録的な高温に達しました。
アメリカでは5月に大洪水が発生し深刻な被害を及ぼしました。
大雨の影響で河川が氾濫し、テキサス州のサンマルコスでは洪水で住宅や車が流されて3人が死亡、12人が行方不明になりました。
この洪水で住宅1000戸以上が被害を受け、約2千人が避難しました。
そして、異常気象以外に大きな問題になっているのが生物の「絶滅」です。
私たち人間が知らないうちに多くの生物が絶滅しています。
地球温暖化など、全くなかった頃の地球は、自然が豊かで、生物も多様でした。
熱帯林の生物多様性の豊かさについて、このような話があります。
1980年、中米パナマの熱帯雨林で調査をしていた生物学者たちは、飛び上がるほど驚くような事実に遭遇したそうです。
雨林に自生する19本の樹木を調べてみたところ、1,200種ものカブトムシが見つかり、しかもその8割が、これまで存在が知られていなかった、新種だったそうです。
森全体に視野を広げてみたとき、そこには一体どれくらいの未知の生物が息づいているのか、想像することすら容易ではありません。
このことは、次の事実を物語っています。
「人類は、自分が暮らすこの地球という星に、どれくらいの種数の生物が生きているのか、ということよりも、宇宙にどれだけの星があるか、という事の方を、よほどよく知っている」。
つまり、星の数より、生物の数のほうが多いということなのでしょう。
生物多様性の世界が、どれくらい奥深く、謎に満ちているかは、パナマの森での出来事から30年が経った今も、変わることがないそうです。
現在までに、科学的に認知され、名前がつけられている野生生物の数は、アフリカゾウからシロアリ、さらに小さな藻類などの生きものまで含め、約140万~180万種だそうです。
しかし、予想される未知の生物の種を含めた種数は、実に1,000万種にものぼると言われており、最大では1億種に届くのではないかという推定もあります。
但し、毎年その数全体の0.01%~0.1%が、絶滅していると科学者は警告しています。
仮に全生物の種数が1,000万種だとしたら、毎年1,000種から1万種の生物が、この地球上から姿を消していることになります。
長い地球の歴史の中では、恐竜などをはじめとする生物の大絶滅が幾度も起きてきました。
地球生命史の中で、生存していた種の7割以上が滅んでしまった現象を大量絶滅と呼び、それは、5大絶滅事件とも言っています。
①オルドビス紀/シルル紀境界の約4億4370万年前(85%)
②デボン紀後期の約3億6700万年前(82%)
③ペルム紀/三畳紀境界(古生代/中生代の境界)の2億5100万年前(96%、史上最大規模の絶滅事件)
④三畳紀/ジュラ紀境界の1億9960万年前(76%)
⑤白亜紀/古第三紀境界(中生代/新生代の境界)の6550万年前(70%)
です。
もっとも有名なのが、恐竜が絶滅した6550万年前の白亜紀/古第三紀境界ですが、ここから高いイリジウム異常、衝撃による高圧変成鉱物、マイクロテクタイトなどが発見されています。
恐竜絶滅の理由については様々な研究家がその謎に挑戦してきましたが、 未だに完璧な説は存在していません。
しかし、一般に受け入れられるほど説得力がある有力な説は「隕石衝突説」です。
恐竜を始めアンモナイトやプランクトンなどの絶滅が、隕石の衝突によるものとされています。
他の4つの絶滅境界でも弱いイリジウム異常、衝撃による変成石英などが発見され、隕石の衝突が絶滅の原因とみられています。
しかし、古生代末の最大絶滅は、激しい火山活動による太陽光の遮断、光合成の抑制、大気や海洋の酸素量の極端な減少が原因と言われています。
しかし、現代に起きている種の絶滅、生物多様性の喪失が、過去の大絶滅と決定的に違うのは、生物が絶滅するスピードが圧倒的に速いという点だそうです。
その速さは、人間が関与しない状態で生物が絶滅する場合の、1,000倍から1万倍になると言われています。
これらの数値は、科学的に算出されたものですが、いずれも幅があり、まだ正確とはいえない面があります。
それでも今、この世界で起きている生物多様性の喪失が、きわめて大規模で、深刻であることに、間違いはなさそうです。
研究者によれば、このまま生物の絶滅が進めば、人類滅亡をあり得るそうです。
その危機が急激に大きなものとなったのは、20世紀以降の100年間です。
一体何が、生物多様性を脅かしているのでしょうか。
その要因は、大きく4つ挙げられます。
①自然環境の破壊と汚染
②資源の過剰な利用
③外来生物
④地球温暖化
大量絶滅を止めるために、温室効果ガスの排出抑制やごみを捨てないことなど、一人ひとりが出来ることはたくさんあります。
そして、すでに脅威にさらされている生物種を保護するため、生息圏の喪失や経済的利益のための搾取、気候変動など、生物種にかかっているそうした圧力を緩和する集中的な取り組みが早急に必要となっています。

グラスビーチの歴史

カリフォルニア州フォートブラッグ付近にあるMacKerricher州立公園の敷地内には、一面にカラフルなガラス玉が散らばる「グラスビーチ」と呼ばれるガラスの浜があります。

このビーチは、20世紀の初期にはゴミの廃棄場所となっていたそうで、大量のガラス瓶や電気製品などが打ち捨てられていたそうです。
1967年になると時の市長がこのエリアを完全に閉鎖し、いくつもの清浄化プログラムを実施したそうです。
その結果、一帯のゴミはほとんどなくなり、残されたのは小さなガラスの破片だけになりました。
その後、数十年かけて打ち寄せる波によってガラスは丸みを帯びていき、現在のようなガラス玉になったとのことです。
今では裸足でも歩けるようです。
このような「グラスビーチ」はハワイのカウアイ島にもあり、また日本にもあるようですが、歴史が浅いと破片も角ばったものが目立つようです。
瀬戸内海みたいに波が静かだと、いつまだたっても廃棄物のままかも知れません。
そして、現在では、飲料水の容器はその殆どがペットボトルに取って代られています。
これは、踏んでも危険はないのですが、海への新たな材料の供給が大きく減少しているということは容易に想像できます。
「グラスビーチ」も、50年経ってこのような美しい観光地になったのですが、それまでに大量のビンが捨てられていたのは事実です。
ペットボトルは、例え50年経っても、美しく進化はしないとは思いますが、それにしても不法投棄が美しい海岸に化けるとは、私の中では複雑な心境です。
これは、当時の市長の英断なので、良い例とは思いますが、どこででもこのように変わるとは思えません。
やはり、不法投棄は許せないことだと思います。


色とりどりの「グラスビーチ」です。
このように美しい海岸になるのに、何十年かかったのでしょうか?


それにしても驚きです。
ここが20世紀の初期にゴミの廃棄場所となっていたとは、現在では信じられない美しさです。


クローズアップで見ると、宝石と同じに見えます。
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