アイスランドの火山活動について
アイスランドで火山活動が活発化しています。
レイキャネス半島では2021年、800年ぶりに噴火が始まったのですが、今月に入って地面に亀裂が入るなど、被害が拡大しています。
半島の南端にある町のグリンダヴィークでは1メートル以上陥没した場所もあり、住民全員が避難しました。
現在、アイスランド最大のブルドーザーがこの小さな町に向かい、溶岩が主要な建物を破壊するのを食い止めるため防護壁を築いています。
一方、科学者によれば、この地域は数十年にわたり火山活動が不安定になる可能性があるとのことです。
マグマは、数百年前の亀裂の下を流れていると考えられています。
アイスランドで最も有名な観光名所のひとつであるブルーラグーンも、今月末まで閉鎖される予定です。
11/14(火) のニュースでは、アイスランドが火山が噴火した場合に備える中、南部で13日に約900回もの地震が発生したと発表しました。
同地域ではここ数週間では数万回の揺れが観測されているそうです。
そして、地下のマグマの圧力で道路に亀裂が入り、建物が傾き始めています。
溶岩が地表に向かう中、科学者は懸念を強めています。
アイスランド気象当局のマシュー・ジェームス・ロバーツさんは、「今回の貫入は長さが15キロもある。この貫入には、毎秒数千立方メートルの溶岩マグマが流れ込んでいた。現在、この貫入は地表のすぐ下に位置している。15キロの距離にわたって、溶融したマグマが広がり、実際に海岸沿いの町グリンダビークの中と地下を通っている」と言っています。
グリンダヴィークの町の住民3800人全員が、週末に自宅から避難しました。
ただし、大半は友人や家族の家に身を寄せており、避難所にいるのはわずか50─70人だそうです。
地元住民のハンス・ベラさんは、地震には慣れていそうですが、「安定することはなく、常に揺れていたので、眠ることも何もできなかった。だから『これは普通ではない』と感じた」「救助隊の大きな車があり、20人警察官がいて、ライトが点滅している。とにかく非現実的で、まるで戦場か何かのようだ」と話していました。
当局は、マグマが地表を突き破り、町や地熱発電所に被害が及ぶ可能性を懸念しています。
前出のロバーツさんは「リスクの観点からの大きな懸念は、マグマが地表に出てきて割れ目噴火を起こす可能性があるということだ。ハワイのような溶岩を生成する火山噴火で、これは長い亀裂が生じる可能性がある」と語っていました。
その上で「噴火が起きるのか、起きた場合、どのような被害が出るのか、というとてつもない不確実性を、私たちは今抱えている」と話していました。
レイキャネス半島は火山地帯で地震多発地域です。
7月にも火山活動が観測されていました。
2021年3月には、地上の長い亀裂から溶岩が大きく噴き出した記録もあります。
京都大学防災研究所火山活動研究センター長の教授である井口正人さんによると、アイスランドはプレートの境界に位置していて、日本周辺と比べてマグマの噴出量が多い傾向があるそうです。
今回は街のすぐ近くでマグマが上昇して地殻に入り込む「貫入」が発生しているとのことです。
井口さんは、「溶岩流が噴出して街に到達すれば、街全体が壊滅するかもしれない。人的被害が出る可能性もある」と指摘しています。
その上で、井口さんは今回のマグマの貫入が海域に及んでいる点に注目しています。
マグマと海水が接触することで爆発的な噴火になり、大量の火山灰が出る可能性があるそうです。
空路に大きな影響を与えた2010年4月の噴火同様、「ヨーロッパの空路がまひ状態に陥るかもしれない」と警鐘を鳴らしています。
アイスランドは、日本と同じくプレートがあります。
日本列島周辺には、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北米プレートの4枚のプレートが相接しており、それらの境界が日本海溝、相模トラフ、南海トラフとなっています。
太平洋プレート及びフィリピン海プレートは、毎年数cmの速さで西に動き日本列島の下に潜りこんでいます。
これによりユーラシアプレートなどの大陸プレートの端が引きずり込まれ歪みのエネルギーがだんだん蓄積されていっています。
プレートの動きが地震につながると言われており、それぞれが押し合ったり重なり合ったりして、これが日本で多くの地震を引き起こす原因になっています。
アイスランドはユーラシアプレートと北アメリカプレートの2枚のプレートがあり、島内に広範囲にわたる 火山活動と地熱活動が盛んな地域がありますが、ユーラシアプレートと北アメリカプレート のプレート境界を示す大西洋中央海嶺に関係した リフトがアイスランドを南西から北東にかけて横切っています。
ユーラシアプレートは、東シベリア、インド亜大陸、アラビア半島の3地域を除くユーラシア大陸の地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する大陸プレートです。
北アメリカプレートは、アイスランド西部、グリーンランド、北アメリカ大陸および東シベリアから東日本にかけての地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成するプレートです。
アイスランドは大西洋中央海嶺の上に位置しているそうです。
この海嶺は北アメリカプレートとユーラシアプレートが分離する海洋底の裂け目ですが、アイスランドではそれが海面の上で見られる場所です。
毎年2~3cmの速度で離れていき、それぞれのプレートは日本の海底あたりで潜り込んでいるそうです。
そのため、プレートの境目があるところに火山が多いそうです。
ミーヴァトン湖に近いところでも“ギャウ”と言われる裂け目が見られます。
固い岩盤のように見えますが意外と粘土質の柔らかい地質だそうです。
アイスランドの南西部にあるシンクヴェトリル国立公園では、もっと規模の大きな地上の裂け目を歩いたり、湖底の裂け目をダイビングで楽しむことができるそうです。
いずれにしても、日本との関連が多い地震国です。
未曽有の災害が起きないように祈るばかりです。
レイキャネス半島では2021年、800年ぶりに噴火が始まったのですが、今月に入って地面に亀裂が入るなど、被害が拡大しています。
半島の南端にある町のグリンダヴィークでは1メートル以上陥没した場所もあり、住民全員が避難しました。
現在、アイスランド最大のブルドーザーがこの小さな町に向かい、溶岩が主要な建物を破壊するのを食い止めるため防護壁を築いています。
一方、科学者によれば、この地域は数十年にわたり火山活動が不安定になる可能性があるとのことです。
マグマは、数百年前の亀裂の下を流れていると考えられています。
アイスランドで最も有名な観光名所のひとつであるブルーラグーンも、今月末まで閉鎖される予定です。
11/14(火) のニュースでは、アイスランドが火山が噴火した場合に備える中、南部で13日に約900回もの地震が発生したと発表しました。
同地域ではここ数週間では数万回の揺れが観測されているそうです。
そして、地下のマグマの圧力で道路に亀裂が入り、建物が傾き始めています。
溶岩が地表に向かう中、科学者は懸念を強めています。
アイスランド気象当局のマシュー・ジェームス・ロバーツさんは、「今回の貫入は長さが15キロもある。この貫入には、毎秒数千立方メートルの溶岩マグマが流れ込んでいた。現在、この貫入は地表のすぐ下に位置している。15キロの距離にわたって、溶融したマグマが広がり、実際に海岸沿いの町グリンダビークの中と地下を通っている」と言っています。
グリンダヴィークの町の住民3800人全員が、週末に自宅から避難しました。
ただし、大半は友人や家族の家に身を寄せており、避難所にいるのはわずか50─70人だそうです。
地元住民のハンス・ベラさんは、地震には慣れていそうですが、「安定することはなく、常に揺れていたので、眠ることも何もできなかった。だから『これは普通ではない』と感じた」「救助隊の大きな車があり、20人警察官がいて、ライトが点滅している。とにかく非現実的で、まるで戦場か何かのようだ」と話していました。
当局は、マグマが地表を突き破り、町や地熱発電所に被害が及ぶ可能性を懸念しています。
前出のロバーツさんは「リスクの観点からの大きな懸念は、マグマが地表に出てきて割れ目噴火を起こす可能性があるということだ。ハワイのような溶岩を生成する火山噴火で、これは長い亀裂が生じる可能性がある」と語っていました。
その上で「噴火が起きるのか、起きた場合、どのような被害が出るのか、というとてつもない不確実性を、私たちは今抱えている」と話していました。
レイキャネス半島は火山地帯で地震多発地域です。
7月にも火山活動が観測されていました。
2021年3月には、地上の長い亀裂から溶岩が大きく噴き出した記録もあります。
京都大学防災研究所火山活動研究センター長の教授である井口正人さんによると、アイスランドはプレートの境界に位置していて、日本周辺と比べてマグマの噴出量が多い傾向があるそうです。
今回は街のすぐ近くでマグマが上昇して地殻に入り込む「貫入」が発生しているとのことです。
井口さんは、「溶岩流が噴出して街に到達すれば、街全体が壊滅するかもしれない。人的被害が出る可能性もある」と指摘しています。
その上で、井口さんは今回のマグマの貫入が海域に及んでいる点に注目しています。
マグマと海水が接触することで爆発的な噴火になり、大量の火山灰が出る可能性があるそうです。
空路に大きな影響を与えた2010年4月の噴火同様、「ヨーロッパの空路がまひ状態に陥るかもしれない」と警鐘を鳴らしています。
アイスランドは、日本と同じくプレートがあります。
日本列島周辺には、太平洋プレート、フィリピン海プレート、ユーラシアプレート、北米プレートの4枚のプレートが相接しており、それらの境界が日本海溝、相模トラフ、南海トラフとなっています。
太平洋プレート及びフィリピン海プレートは、毎年数cmの速さで西に動き日本列島の下に潜りこんでいます。
これによりユーラシアプレートなどの大陸プレートの端が引きずり込まれ歪みのエネルギーがだんだん蓄積されていっています。
プレートの動きが地震につながると言われており、それぞれが押し合ったり重なり合ったりして、これが日本で多くの地震を引き起こす原因になっています。
アイスランドはユーラシアプレートと北アメリカプレートの2枚のプレートがあり、島内に広範囲にわたる 火山活動と地熱活動が盛んな地域がありますが、ユーラシアプレートと北アメリカプレート のプレート境界を示す大西洋中央海嶺に関係した リフトがアイスランドを南西から北東にかけて横切っています。
ユーラシアプレートは、東シベリア、インド亜大陸、アラビア半島の3地域を除くユーラシア大陸の地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成する大陸プレートです。
北アメリカプレートは、アイスランド西部、グリーンランド、北アメリカ大陸および東シベリアから東日本にかけての地殻及びマントル上方のリソスフェアを形成するプレートです。
アイスランドは大西洋中央海嶺の上に位置しているそうです。
この海嶺は北アメリカプレートとユーラシアプレートが分離する海洋底の裂け目ですが、アイスランドではそれが海面の上で見られる場所です。
毎年2~3cmの速度で離れていき、それぞれのプレートは日本の海底あたりで潜り込んでいるそうです。
そのため、プレートの境目があるところに火山が多いそうです。
ミーヴァトン湖に近いところでも“ギャウ”と言われる裂け目が見られます。
固い岩盤のように見えますが意外と粘土質の柔らかい地質だそうです。
アイスランドの南西部にあるシンクヴェトリル国立公園では、もっと規模の大きな地上の裂け目を歩いたり、湖底の裂け目をダイビングで楽しむことができるそうです。
いずれにしても、日本との関連が多い地震国です。
未曽有の災害が起きないように祈るばかりです。
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